風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

追悼 ビル・パクストン

2017-04-26 03:20:45 | 名バイプレーヤー









今年の2月、アメリカの俳優、ビル・パクストン氏が、心臓出術からの合併症により亡くなりました。61歳の若さでした。



私がこの方に最初に注目したのは、84年公開、ジェームズ・キャメロン監督の出世作、『ターミネーター』でした。まだ30代くらいのシュワちゃんが、タイムスリップして現代にやってきて、最初に出会ったのが、この方演じるパンク野郎でした。

シュワちゃんによる犠牲者第1号となるわけですが、やたらと軽口を叩く奴で、なんだか面白い人だなあと思ったのが最初でした。


その後、同じくジェームズ・キャメロン監督による映画『エイリアン2』に海兵隊員役で出演。やはり軽口ばかりを叩いている男で、エイリアンの群れに最初は腰が引けてしまうのですが、徐々に戦う姿勢を見せていく。まあ、結局はエイリアンに殺られてしまうわけですが、なかなか印象的な「良い」役を頂いていましたね。監督のお気に入りだったのでしょうね。





『ターミネーター』より、左のパンク・ヘアーの男がビル・パクストン。






『エイリアン2』より、ちなみに右側の女優さんは、『ターミネーター2』にも出演されていましたね。




その後、『プレデター2』にも出演、やはりプレデターに殺られてしまう役で、『ターミネーター』に『エイリアン』に『プレデター』と、人気シリーズ3作すべてにおいて、タイトル・キャラクターに殺されるという名誉(?)を得た役者として有名です。



映画『アポロ13』では、アポロ13号の3名の乗組員の一人を演じ、トム・ハンクス、ケヴィン・ベーコンといった名優相手に、まったく引けを取らない名演を見せ、その実力のほどを示しました。



スティーヴン・スピルバーグ制作の映画『ツイスター』では、竜巻を追いかける学者役で、めでたく主役に昇進。「あのパンク野郎がついに主役か……」と、妙な感慨にふけったことを憶えています。




スターとは違う、実力派の俳優として、なんとなく気にかけていた方でしたが、まさかこんなに早く逝ってしまうなんて……本当に残念でなりません。まだまだやりたいこともあったろうに……悔しかったでしょうね。


せめて今は、安らかな境地であることを祈りつつ、この知る人ぞ知る名優の、ご冥福を思います。



ビル・パクストン。私はあなたを


忘れない。


R.I.P.