『ア・フュー・グッドメン(原題A Few Good Men)』(1992年/ロブ・ライナー監督/アメリカ)を見た。
物語は、「キューバのグアンタナモ海軍基地において、海兵隊の模範的な海兵であるハロルド・W・ドーソン上等兵(ウォルフガング・ボディソン)とローデン・ダウニー1等兵(ジェームズ・マーシャル)の2人が、落伍兵であるウィリアム・T・サンティアゴ1等兵(マイケル・デロレンツォ)に暴行を加え、被害者が1時間後に死亡するという事件が起きた。ワシントン法務監本部は、おそらく"コード・レッド"が引き起こした事件ではないかと推察したうえで被告の弁護を希望したジョアン・ギャロウェイ少佐(デミ・ムーア)を不適任と判断し、入隊9ヶ月でありながら44件の示談を成立させていたダニエル・キャフィ中尉(トム・クルーズ)を適任とし、彼に2人の弁護をするよう指名したのだが・・・」という内容。
"コード・レッド"とは、訓練中にミスをした海兵に対し、上官の命令によって行われる、いわば"体罰"で、国家安全保障会議の時期メンバーと目されているグアンタナモ基地司令官ネイサン・R・ジェセップ大佐(ジャック・ニコルソン)が、これを公認しているというのだから、過去の遺物ともいえるとてつもなく厄介なローカルルール。
いち早くそれを察知したギャロウェイ少佐だったものの、過去2年間で扱った訴訟が3件とあっては、経験不足と判断され、この重大案件の担当にさせてもらえなかったのも当然だろう。
軍としては、騒ぎになる前に内々に示談にして終わらせたかったはずで、そうなると、新人とはいえキャフィ中尉は最も適任だったわけだ。
ただ、ギャロウェイ小佐に「まともな弁護士が欲しかった」と言わしめたキャフィ中尉は、弁護士としての実績以前に「人としてどうなの?」と疑念を持たれるくらいの未熟な人間に描かれていた。
挫折を知らない若者というのは、往々にしてそういうものなのだろう。
対して、直属の上司からキャフィの監督役に指名されたサム・ワインバーグ中尉(ケヴィン・ポラック)は、幾らか歳上ということもあるのだろうが、とても冷静で頼りになる人だった。
このような人がバランス感覚が良いという範疇に入る人なのだろう。
規律と命令系統の重要性を重んじるという軍隊内部の、なかなかに興味深い物語だった。
物語は、「キューバのグアンタナモ海軍基地において、海兵隊の模範的な海兵であるハロルド・W・ドーソン上等兵(ウォルフガング・ボディソン)とローデン・ダウニー1等兵(ジェームズ・マーシャル)の2人が、落伍兵であるウィリアム・T・サンティアゴ1等兵(マイケル・デロレンツォ)に暴行を加え、被害者が1時間後に死亡するという事件が起きた。ワシントン法務監本部は、おそらく"コード・レッド"が引き起こした事件ではないかと推察したうえで被告の弁護を希望したジョアン・ギャロウェイ少佐(デミ・ムーア)を不適任と判断し、入隊9ヶ月でありながら44件の示談を成立させていたダニエル・キャフィ中尉(トム・クルーズ)を適任とし、彼に2人の弁護をするよう指名したのだが・・・」という内容。
"コード・レッド"とは、訓練中にミスをした海兵に対し、上官の命令によって行われる、いわば"体罰"で、国家安全保障会議の時期メンバーと目されているグアンタナモ基地司令官ネイサン・R・ジェセップ大佐(ジャック・ニコルソン)が、これを公認しているというのだから、過去の遺物ともいえるとてつもなく厄介なローカルルール。
いち早くそれを察知したギャロウェイ少佐だったものの、過去2年間で扱った訴訟が3件とあっては、経験不足と判断され、この重大案件の担当にさせてもらえなかったのも当然だろう。
軍としては、騒ぎになる前に内々に示談にして終わらせたかったはずで、そうなると、新人とはいえキャフィ中尉は最も適任だったわけだ。
ただ、ギャロウェイ小佐に「まともな弁護士が欲しかった」と言わしめたキャフィ中尉は、弁護士としての実績以前に「人としてどうなの?」と疑念を持たれるくらいの未熟な人間に描かれていた。
挫折を知らない若者というのは、往々にしてそういうものなのだろう。
対して、直属の上司からキャフィの監督役に指名されたサム・ワインバーグ中尉(ケヴィン・ポラック)は、幾らか歳上ということもあるのだろうが、とても冷静で頼りになる人だった。
このような人がバランス感覚が良いという範疇に入る人なのだろう。
規律と命令系統の重要性を重んじるという軍隊内部の、なかなかに興味深い物語だった。