仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

昭和という時代

2016年10月25日 | 日記
一昨日の昭和の続きです。昭和29年1月生まれのわが家に冷蔵庫が入ったのは、小学校2.3年の頃でした。冷蔵庫には粉ジュースを水で溶かしたジュースなどが入っていました。

『昭和のほどよい暮らし』(岸本葉子著)に次のような描写があります。


冷蔵庫なしですんでいた
 
… わか家も両親が結婚してしばらくは、冷蔵庫がなかったという。結婚は昭和33年初めのこと。
「よくそれで困らなかったね」
 大人になってから母に聞いて驚くと、
「別に。毎日買い物に行っていたし、魚だって豆腐だって売りに来るし」
 専業主婦だと、毎日買い物に行けたのだ。いや、毎日買い物に行かないといけないから、専業主婦にならざるを得なかったのか。
 追及しはじめると、女性に職はあったのかとか、働き手が一家にひとりでやっていけるほど住居費や教育費が当時は安かったのかといった、社会、経済、政策の問題にまでつながるが、ともかく母は、毎日買い物に行っていた。
 そして売りにも来ていた。魚屋、豆腐屋。牛乳だって配達だった。新鮮、出來たてのものか毎日届くなら、たしかに冷蔵庫の必要はあまり感じないかもしれない。…冷蔵庫に頼らなかったのは、食べ物か腐るということに対し、寛容だったせいもあるだろう。(以上)

昭和は人間関係の絆の中で生活が成り立っていたという思いを強く持ちます。これからは、ますます人間関係が希薄になって行き、そこからまた新しい現代の病理が生まれていくことでしょう。
コメント
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