トラ・イアン・グルの部屋

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星がひとつほしいとの祈り 原田マハ

2016-10-12 18:10:14 | 本 2016年
「椿姫」

香澄
小さな広告プロダクションに勤める
グラフィックデザイナー

憧れていた職業
憧れていた街に住む

そして望まぬ妊娠
それを告げた時の相手の冷たい態度

産婦人科で一緒になった女子高校生も
望まぬ妊娠をしていた

外で彼女を待つ少年

その後彼と偶然会う
香澄は相手を妊娠させた少年に
苛立ちを感じるが
少年の口から出た言葉は
香澄の相手とは真逆だった

不妊で悩んでいる人もいるっていうのになあ

「夜明けまで」

大女優の堂本あかり
シングルマザーで一人娘ひかるを育てた

母を避け海外の大学に通い
そのまま日本へ戻らず
セネガルで仕事をしていた

そこへ母あかり危篤の知らせ
帰路の飛行機の中で
死を知らされた

母は病床でDVDにひかりへの遺言を残していた
大分 日田 夜明という駅まで
自分の遺骨をひとかけら
持って行ってほしいと・・・

そこでひかるは
自分の出生の秘密を知る
どんな思いで自分を生んだか

「星がひとつほしいとの祈り」

松山 ことばのまち

文香 東京大手広告代理店 コピーライター

キャリアウーマンの彼女も
恋愛は思い通りにいかない

宿で頼んだマッサージ
やってきたのは背も丸くなった小さな老婆

マッサージしながら
彼女は自分の人生を話し出す

貴族院議員の一人娘で
目が不自由だったこともあり
大事に大事に育てられた

7歳年上で
奉公人のヨネという女性が
彼女の目となり
世話をしてくれた

あこがれの家庭教師

彼が出征する前の
ひと夜の契り

戦争は彼女からすべてを奪った

聞いているうちに寝てしまった文香

翌日フロントで
マッサージ師は来ていないと・・・

前の日は8月15日 終戦記念日だった

「寄り道」

喜美と妙子
40を過ぎ独身で
二人であちこち旅行している

今回は秋田

ツアーに参加してきた女性は
黒のスーツを着て
ハイヒールという
白神山地めぐりには不似合いの格好

実は彼女は
今から母親の葬儀を控えていた

母は白神山地の案内人をしていた

女の人ってひとりで暮らせるように
できているのかもしれない
という言葉が印象的

「斉唱」

母 梓
娘 唯 14歳
不倫の末の母子家庭

ぎりぎりまで相手に妊娠を告げず
それを元に結婚を迫るなんて
すごい

子供の命をそんなことに
使ってほしくない

そのせいか?
唯は感情をなくす神経症を
患っていた

中学校の課題
連休中に香川 島根 新潟のどれかでの
山里 親子体験学習

強制ではないとあるが
今どきの学校こんなのあり?
自由教育の学校とは言うけれど
時間とお金のない家庭には酷

意思表示をしなくなった唯が選んだのは
佐渡島 トキを見たいと

絶滅の危機に瀕している日本のトキ

その歴史
二人はトキを見ることができるか?

「長良川」

堯子(たかこ)と
娘の麻紀 その婚約者の章吾
三人は長良川の鵜飼いを見に来ていた

堯子はこれで3回目

初めは夫 芳雄との新婚旅行
2度目は昨年 芳雄と二人で

そして今年芳雄はいない

芳雄が生前堯子に言った言葉

おれが死んだら
君の好きなように
残りの人生を生きてくれるか

寂しくなるかもしれないけれど
第二の人生を始めてほしいんだ

昨年亡くなった私の夫は
そんな言葉を言う時間もなかったけれど
今この時にこの本と出会えたということは
私に言いたかったことだと
受け止めて
好きなように生きていきますね!!

「沈下橋」

四万十川のほとり
黒尊村
地元の食材を使った食堂で働く多恵
来年60歳

バツ2
子供なし

一人目は死に別れ

二人目は
夫の浮気により離婚
その後事故死

その夫の連れ子だった由愛(ゆめ)
5年間一緒に暮らした

その由愛は中学の頃から
歌が飛びぬけてうまく
今は歌手として超売れっ子だった

そして彼女が事件を起こす

大麻

由愛は多恵のところへ逃げてきた

かつて多恵に
離婚して自由になることを勧めた由愛に
今度は多恵が話す
やり直して今度こそ
自由になって歌えばいいんだと

こうやってみると
話が全部
女性が一人で生きていくってことが
テーマでしょうか

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