アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

ほんとうの塩麹?!

2012-10-18 00:40:58 | 手作りのたべもの
  塩麹が、私の家で塩、醤油、味噌に次ぐ調味料になって数ヶ月がたちました。炒め物やスープに使うほか、下味付けにも重宝しています。たとえば、魚の切り身に塩麹をぬって、数時間から長くて2日ほどおいておくと、ほどよい塩加減とうまみが出て、とてもおいしくなります。青魚があまり好きでない家人も、塩麹につけてから焼いたサバなら、うまいといって食べてくれます。から揚げなどの下味付けにも最適。最近発売したばかりのカボチャケーキにも、この塩麹が活躍しています。

  というわけで、なくてはならない調味料の塩麹。このつくり方が、漫画「おせん 真っ当を受け継ぎ繋ぐ。」の第6巻で、「本物の塩麹とは違う!」と主張しているシーンがあります。

  漫画によれば、一般に流布している塩麹の塩と麹の割合は、3対10。麹が1キロなら塩は300gという計算になります。でも、ほんとの昔から東北で作られてきた塩麹は、6対10だというのです。

  今夜、作ってみました。麹400gに対し、10分の6の塩、240g。ひたひたに水を注ぎ、手でかきまぜます。

  翌日、水を吸って麹が膨らんでいるので、また水をひたひたに注ぎかきまぜます。数日この作業を続け、麹が水を吸わなくなったら毎日かき混ぜるだけにし、10日から2週間でできあがり。常温においておいて、このまま1年でも2年でももつといいます。

  漫画の主人公、老舗料理屋の女将・おせんさんによれば、「3対10」というのは本来量の比なのに、いつのまにか重さの比に間違えられてしまったのというのです。つまり、枡で量って、塩3合と麹1升の割合が、なぜか塩540gと麹1800gの割合に間違えられたというわけです。

  私が作っていた塩麹も重さの比で3対10。これが塩麹とおもっていたのですが、彼女によれば「今現在世間に出回っている大半の塩麹さんの塩分は 本来の塩麹さんのたった半分!」ということになるのです。

  「てこたァ 当然傷みやすく 保存も利かねえ てこたァ 当然冷蔵庫も必要 てこたァ 当然発酵もとまる 熟成もパー 風味も甘酒っぽい若いまんま ちがうんでやんすよ本物は 味も香りも 保存がしっかり利いて 塩っ辛さのあとにじわあっと甘さがくるのが本来の塩麹さん」

   これがほんとならおどろき! でも、考えてみれば、塩麹が昔からの調味料であるなら、重さで3対10の割合では常温ではもたないはず。おせんさんのいうとおり、今出回っているつくり方よりかなり塩辛くないと、保存が利きません。冷蔵庫のない時代につくられていた調味料とはかんがえにくい。

   ともあれ、10日後が楽しみ。漫画には、この「本物の塩麹さん」を使ったレシピも載っているので、試してみたら報告します。

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