暇人映画

映画嫌いが映画を見まくる地獄のサーキット

イエスタデイ Yesterday

2023年12月29日 20時40分00秒 | 洋画>★★★

2019年/英・米/ダニー・ボイル監督/ヒメーシュ・パテル リリー・ジェームズ ジョエル・フライ ケイト・マッキノン エド・シーラン アレクサンダー・アーノルド ロバート・カーライル

20231223日 NHKBS プレミアムシネマ

 

【あらすじ】

ジャック・マリク(パテル)は、インディーズのソロミュージシャンである。幼馴染みのエリー(ジェームズ)が唯一彼のファンで、中学教師をしながらマネージャーを務めてくれている。

ある日地球は、ビートルズ(とその他不特定少数のカルチャー)が存在しなかった世界へとスイッチしてしまった!?取り残されたジャックは、ビートルズの楽曲を記憶から掘り起こして発表する。売れない地下芸人がエド・シーラン(本人)の目に留まり、一躍大天才アーティストへと担ぎ上げられた。しかしそれと同時に、エリーと距離ができてしまう。売れれば売れるほど、名声が上がるほどに罪悪感が募るジャック。彼は「ひとりビートルズ」として世界に君臨するのか、はたまた別の道を辿るのか。そして恋の行方は!?

 

「もしもこの世にビートルズが存在しなかったら」というイフを描いたファンタジー。いや、ビートルズほどのアーティストがなかったことになってしまったら、70年代以降の文化は根本からリセットされてしまうことが想定されるのだが。ねえ、金沢明子さん。

ところで、かつてかわぐちかいじの漫画に「僕はビートルズ」という「もしもコピーバンドがタイムスリップしてビートルズより先に楽曲を発表して成り変わってしまったら」というイフを描いた作品がありました。こういうネタがたびたび生まれてしまうところも、ビートルズの偉大さを物語っているよなー。78歳でご存命のジョン・レノン(カーライル)登場に、ウルっとくるぞ。これだけで価値のある作品。

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戦場のメリークリスマス Merry Christmas, Mr. Lawrence

2023年12月28日 21時52分20秒 | 洋画>★

1983年/日・英・豪・ニュージーランド/大島渚監督/デヴィッド・ボウイ 坂本龍一 トム・コンティ ビートたけし ジャック・トンプソン

20231225日 NHKBS プレミアムシネマ

 

【あらすじ】

舞台は1942年のジャワ。日本帝国軍が大戦により占領地としたこの地で、連合軍は俘虜として虐げられていた。

これはそんな、国と国、男と男の、トチ狂ったマウンティングと愛の物語である!?

 

嘘です。

だからほんと、戦争を体感した大島渚監督が描きたかったことを、俺みたいな者が理解できる訳もなく。バカとコドモは「ホームアローン(2)」か「グレムリン」でも観てろってね。

坂本龍一とビートたけしの記念碑的作品。

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スノーデン Snowden

2023年12月24日 21時17分53秒 | 洋画>★★★

2016年/米・独・仏/オリバー・ストーン監督/ジョセフ・ゴードン=レヴィット シャイリーン・ウッドリー ベン・シュネッツアー メリッサ・レオ ザカリー・クイント リス・エヴァンス ニコラス・ケイジ トム・ウィルキンソン スコット・イーストウッド ラキース・スタンフィールド エドワード・スノーデン(本人)

20231223日 テレ東サタシネ

 

【あらすじ】

コンピュータオタクのエドワード・スノーデン(レヴィット)は、如何にしてCIAやらNSAの機密情報を『ガーディアン』誌に暴露したのか。入局から個人情報管理への介入、そして葛藤からリーク、逃亡までを描く!!

 

「エネミー・オブ・アメリカ」みてーなことは、何のこたーない既に現実になっていたのだ。インターネットこわい!俺にゃ友達がいなくてヨカッタ。

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小早川家の秋

2023年12月17日 21時09分05秒 | 邦画>★★

1961年/邦/小津安二郎監督/中村鴈治郎 新珠三千代 小林桂樹 司葉子 原節子 浪花千栄子 団令子 山茶花究

20231216日 BS松竹東急 土曜ゴールデンシアター

 

【あらすじ】

京都の造り酒屋・小早川の長男は早く死に、その未亡人の秋子(原)に親戚の北川が再婚話を持ってくる。相手の磯村は鉄工所の社長でちょっとお調子者だ。また、次女の紀子(司)も婚期を迎えて縁談が持ち込まれるが、彼女は大学時代の友人で、札幌に転勤することになっている寺本に思いを寄せていた。一方、小早川の当主・万兵衛(中村)は最近、行き先も告げずにこそこそと出かけることが目立つようになった。店員の丸山が後を尾けるが、したたかな万兵衛に見つかってしまい失敗。小早川の経営を取り仕切る入り婿の久夫と長女の文子(新珠)夫婦が心配して行方を突き止めると、そこはかつての愛人・佐々木つね(浪花)の家だった。さんざん死んだ母を泣かせた万兵衛の女好きがまた始まったと怒る文子。万兵衛はつねとその娘百合子との触れあいに、特別な安らぎを感じているようだったが、そこで倒れて亡くなる。葬式の日、紀子は秋子に札幌へ寺本と一緒に行く決心を告げるのだった。

<ウィキペディア様より引用>

 

ようやくレコーダーの余裕も出てきたので、小津の作品でも撮ってやるかという観戦。アタシゃあんまし小津に響かない質で、今作も「ハアまたゾロ縁談だの臨終だのいうハナシなワケね」程度に終わる。

女房に死なれたヤモメジジイが、昔の妾と逢引きして何が悪いのさ。

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座頭市物語

2023年12月16日 21時36分22秒 | 邦画>★★

1962年/邦/三隅研次監督/勝新太郎 天知茂 万里昌代 柳永二郎 島田竜三

2023125日 BS12トゥエルビ

 

【あらすじ】

座頭の市(勝新)は、下総国飯岡組の食客となった。一方対抗組織笹川組の用心棒に、平手酒造(天知)がいた。二人は剣客として互いにその力量を認め合い、飯岡と笹川の対立をバカバカしく思っていた。

これはそんな、男と男、そして漢と漢の物語である。実話!

 

というのは嘘だが、<大利根河原の決闘>というのはほんとにあった抗争らしい。いや、創作?「天保水滸伝」で語られた噺であり、<平手酒造(みき)>という剣豪がいたというのはどうも史実らしいのだが。

まあオイラにしたら、天知茂×勝新でキュンキュンな作品でしかなかったりして。天知茂!!

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幸福(しあわせ)のスイッチ

2023年12月15日 22時42分19秒 | 邦画>★★

2006年/邦/安田真奈監督/上野樹里 本上まなみ 中村静香 新屋英子 沢田研二

20231114日 NHKBSプレミアム プレミアムシネマ

 

【あらすじ】

舞台は和歌山県の某所。町の電気屋さん<稲田電気>は、利益度外視の便利屋さんです。主人(ジュリー)は修理オタクで外面オバケ、おかみさんは亡くなって、三人の娘(本上、上野、中村)がいる。主人公は真ん中の怜(じゅりっぺ)だが、顧客を大事にするあまり家族をないがしろにしてきた父を憎んでいた。上京してイラストレーターとして就職していた怜だが、自尊心が強く商用に向かないため自己都合で退職した。そんな折、実家から<姉ピンチ>の報を受け緊急帰省。しかしそれは狂言で、実のところ父が手脚骨折で入院していたのであった。

電気屋の手伝いを始めた怜。儲からない仕事にモヤモヤしつつも、地域の御用聞きを続けるうち<サービス>の本質を学んでゆく

 

これだから田舎はイヤだっつーのよ。が、詰まった作品。制作サイドとしては、地方の個人経営はいいでしょ?というつもりで描いているのだろうが、そういうしがらみが嫌だから都会を好むカテゴリもいるのです。というか大多数。

それにしても樹里&ジュリーの親子関係は気持ち悪く、分けても樹里ちゃん演ずる主人公は社会人としての人間性が未熟過ぎて一個も共感できないのだった。

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マン・オン・ザ・ムーン Man on the Moon

2023年12月10日 21時33分44秒 | 洋画>消化試合>SNL

1999年/米/ミロス・フォアマン監督/ジム・キャリー ダニー・デヴィート ポール・ジアマッティ コートニー・ラヴ

2023127日 BS松竹東急 よる8銀座シネマ

 

【あらすじ】

不世出のフザケ男アンディ・カウフマン(キャリー)とボブ・ズムダ(ジアマッティ)。テレビメディアがお茶の間を毒していった1970年代後半、この不思議な男たちが常識をぶっ壊す!?

 

アンディ・カウフマンに関しては、評価が分かれるところ。例えば100のアンチがいるとして、1の支持者は熱狂的であろう。その<1>の支持者によって作られたのが、今作である。さて私はどちらであるか?たぶん本物のカウフマンを視聴していたとしたら、アンチになっていたはず。だが彼の生き様はどうか。非常に興味深い。「SNL」出演履歴のある男として特別枠に括られていた彼であるが、ズムダによる書籍「マン・オン・ザ・ムーン」を読んで印象か変わる。天才と言えば天才なのか?天才という障害を抱えた自己愛過剰なのか?<プロレス>がその最たる表現手段で、セメントと八百長の狭間を楽しむエンタメであることを看破して利用した。またテレビが<予定不調和>を許していた時代であることも大きい。

もしカウフマンが現代に降臨したら、インターネットメディアなどでお茶を濁さず、やはり堂々とテレビで勝負するだろう。そして計算ずくでお茶の間を不快にするのだろうな。

ところで、アンディとボブ・ズムダの馴れ初めが描かれていないのだが、どうして二人は奇跡的に出会えたのだろうか。なんかまだ、ズムダに騙されているような気がしてならないぞ!?

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日本沈没

2023年12月09日 23時04分15秒 | 邦画>★★

1973年/邦/森谷司郎監督/小林桂樹 藤岡弘 丹波哲郎 いしだあゆみ 中丸忠雄 夏八木勲 島田正吾

2023125日 NHKBS プレミアムシネマ

 

【あらすじ】

日本列島は、地殻変動により沈没の危機。その時国家は、国民は、世界はどうする!?

 

小松左京の小説を、発表されるや否や映像化したアレ。どっかのパニックムービーと違って、一家族を追っかけるような作りでないのは感心である。中野昭慶が特撮監督なだけあって、怪獣の出ない怪獣映画みたいなところはご愛嬌。結局、日本人は難民になりましたというオチで、救いも何もあったもんではない。それが良い。

筒井康隆は今作をひっくり返して、「日本以外全部沈没」を書いた。そうだよなー、地球規模の地殻変動なんだから、日本列島だけですむわけないよなー。そういえば、地学の竹内均教授が本人役で出てます。あんな中学生レベルのことを解説しなきゃならないなんて、政治家ってバカなの?(バカ)

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アルキメデスの大戦

2023年12月08日 22時10分11秒 | 邦画>★★

2019年/邦/山崎貴監督/菅田将暉 柄本佑 浜辺美波 舘ひろし 國村隼 田中泯 橋爪功 小日向文世 笑福亭鶴瓶 小林克也

2023123日 BS12トゥエルビ 日曜シネマ劇場

 

【あらすじ】

1945年7月、戦艦大和撃沈。これはその大和建造にまつわる、海軍による大日本帝国をかけた男たちの駆け引き。数学の天才櫂直(かいただし/菅田)と、伝説の海軍司令長官山本五十六(舘)VS.造船中将平山忠道(田中)の物語である!?フィクション!!

 

12月かあ。もうすぐ真珠湾記念日だな。といつになく12月7日(8日)を意識していたら、誕生日の人が隣席だったり連続テレビ小説で開戦したりと結構な盛り上がりがあった。な、中での今作放送だったりする。

さて今作はBSでの放送。BSは興味の湧いた作品のみ観戦するスタンスであって、今作は<三田紀房原作>だというから録画したのだ。

山崎貴監督だなんて、聞いてないよ〜。どうせアレだろ、「イミテーション・ゲーム」かなんか観て感化されたとかいうそのソレだろ?スタッフロールの<数学監修>が扱い小さくて酷いと思いました。何なら映画制作の見積もりと実質制作予算及び興行収入も、算出したらどうでしょうか!

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ノートルダムの鐘 The Hunchback of Notre Dame

2023年12月03日 20時15分37秒 | 洋画>★★★

1996年/米アニメ/ゲイリー・トルースデール、カーク・ワイズ監督/(声)石丸幹二 保坂知寿 芥川英司 日下武史(村俊英)

20231124 日テレ金曜ロードSHOW!

 

【あらすじ】

ビクトル・ユーゴーの「ノートルダムのせむし男」を、アニメミュージカルで!

 

と書きはしたものの、ユーゴーなんて読んだこたーない。テレビアニメだか100分de名著だかで知識があるくらいです。ほんとのエンディングは、どうなんでしょうか。しかしCG化する前のこのディズニークオリティ、凄げーな!素直に感動しちゃったわよ。バッドバッドエンドでなく、ハッピーハッピーエンドでなく、ちょっとほろ苦い終わり方いい脚色だった。大人になったもんで、フロロ(日下)もあれはあれで悲しい立場だろうということが想像できて切ないす。

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