いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

敗けるべくして。 defeat of a matter of course

2024-05-01 20:47:41 | 日記
 (1)衆院3補選は、初めから岸田自民党は「敗けるべく」して敗けた選挙だった。余韻、影響としても世間も岸田首相も織り込み済みのこういう選択しかない、それでいいというものだ。今の政治がこう着してどうにもならない無秩序状態を意味している。
 東京15区、長崎3区では自民党は候補者を擁立できずに、特に首都で国会所在地の東京15区で与党自民党が候補者を擁立できなかった意味は大きいと本ブログで書いた。

 (2)敗けるべくして敗けた選挙だけでなく、民主主義、国民主権国家として政党の役割、責任、使命を自ら放棄するという失政、失着だ。今回唯一候補者を擁立した島根1区は、岸田首相が自民党裏金問題で自ら主導して裏金議員が破格に多い党最大派閥の安倍派解散に動いて、その前身の細田派の会長だった細田前衆院議長の死去にともなう補選では安倍派幹部(5人衆)すべてが裏金議員として党処分を受けて代表座長の塩谷元文科相、世耕参院幹事長が離党する中で、前身派閥会長細田氏の地盤選挙で動けずに敗けるべくして敗けた選挙であり、岸田首相としては自ら主導して(必要に迫られて)島根1区の選挙基盤を解体させながら党総裁としては2度も同選挙応援に駆け付けるという説明のつかないパラドックス(paradox)な選挙体制となった。

 (3)岸田首相の政治観としては裏金問題と同時進行となり支離滅裂、自業自得なパラドックスな選挙体制を強いられての敗けるべくしての選挙敗北だ。派閥政治の功罪、過渡期と重なり、細田派を受け継いだ安倍派として前身の細田派会長の細田前衆院議長の地盤選挙を安倍派として応援、支援できないという結末に終わった。

 (4)特に安倍派は安倍元首相が首相、党総裁として重要選挙に敗けたことがない(今となっては旧統一教会支援とのつながりもあったか)選挙に強い実績があったので、今回の選挙敗北は岸田首相自らが安倍派解散を主導して安倍派としての選挙応援、支援体制を抑止、崩壊させた結果でもある。

 (5)過渡期と書いたが、派閥政治力学の弊害、政治とカネの問題から脱却するためには通らなければならない機会、政治の道、変革であり、しかしこれで派閥の選挙応援、支援の功績、力が再確認されてすぐに派閥復活に向かわせないことが政治改革の本質だ。
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