いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

田中角栄研究会。 a society for the study of tanaka kakuei

2024-05-10 20:25:04 | 日記
 (1)立憲民主党議員有志が党内に「田中角栄研究会」を設立した。自民党が派閥パーティ券裏金問題で国民批判を受けて派閥解消で揺れる中で4月衆院3補選では野党第1党の立憲民主党推薦候補に国民支持が集まり岸田自民党が敗北して、野党間でも対立する日本維新の会に勝利して勢いづいて立憲泉代表は国民支持率の低い岸田首相に対して解散総選挙を求めて対決姿勢を強めている。

 (2)その革新政党の立憲民主党と自民党政治、体質の権化の「田中角栄研究会」とのつながりがわからない。田中角栄元首相は日中国交回復に日本列島改造論で地方に土地価格高騰を招き利権政治を進め、ロッキード汚職で首相経験者として逮捕されるという栄光から転落への政治人生をたどった。

 (3)立憲民主党にはなぜか自民党時代に田中派にいた小沢一郎議員もいて、立憲民主党の前身の民主党の立党も自民党にいた鳩山由紀夫議員、小沢一郎議員らが主導して保守系に革新系の旧民社党議員などが混在した民主党を結党して、09年に本格的な政権交代を実現した。

 (4)当初は公共事業の廃止、高速道路無料化、高校授業料無償化に事業仕分けのそれまでの自民党政権にはない革新的政策で国民の大きな期待、支持を受けたが、党内の保守、革新の勢力争い、対立に明け暮れて政策決定が出来ずに「決めれない政治」と批判されて革新的政策も裏付けとなる予算が保障されない、確保できない不始末で3年半で民主党政権が自滅崩壊した党内事情が、今回の革新勢力としての立憲民主党と党内の保守系議員有志の「田中角栄研究会」設立との関係にダブッてみえてくる。

 (5)岸田首相の側近といわれる木原幹事長代理も自民党裏金問題での国民批判に政権交代の可能性があると述べているように、国民の支持は岸田自民党から離れている政治状況だが野党に向かっている状況でもなく、野党の支持率低迷は09年民主党政権への大きな期待が裏切られた国民のトラウマが原因とみられて、今回また立憲民主党内の保守系有志議員の「田中角栄研究会」設立で09年民主党政権の失敗、自滅崩壊を連想させる懸念はある。

 (6)前述したように栄光から転落の政治人生を歩んだ自民党の利権、密室、既得権益保護の政治とカネ政治の権化として権力を握った田中角栄元首相のどこを「研究」しようというのか、現在自民党最大派閥だった安倍派主導の裏金問題、政治とカネ問題が国民批判を受けている中で、よりによって立憲民主党の保守系有志議員の国民の不信を招くような「田中角栄研究会」設立の行動にはまったく理解できない。

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