ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年6月16日。ウクライナ侵攻から113日目

2022-06-16 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月16日。
 フランス大統領、ドイツ首相、イタリア首相は今日、そろってキーウを訪問し、ウクライナ大統領と会談しました。ウクライナ政府高官は、ウクライナ大統領がこの場で、ロシア産ガスの輸入など関する新たな制裁案を提示したとしています。
 また、フランス大統領は榴弾砲の追加供与を表明したほか、ウクライナがEUへの加盟を申請していることをめぐり、今後、具体的な交渉を開始できる「加盟候補国になることを支持する」と伝えました。

 
 ロシア前大統領は、上記3名の首脳がキーウ入りして会談したことについて「無意味」と評しました。

 ロシア外相は、「ウクライナの闇市場で、西側諸国が供与した武器、スティンガーやジャベリンが売買されている。」と主張しました。

 アメリカ政府はウクライナに対して10億ドルの支援を申し出ました。


 フードケータリングサービスのGlovoがベラルーシ市場から撤退することを発表しました。

 コカ・コーラがロシアから撤退することを決定しました。製造・販売ともに完全撤退するようです。
 今回のウクライナ侵攻で新たな冷戦が始まるとか、第1次世界大戦のような消耗戦とか言われていますが、ロシアの生活はソ連時代に逆行しそうです。
 S夫の若い時のような時代ですかね。例えば「アメリカにはコーラという飲み物があるらしい。飲んでみたいなあ。ハンバーガーというものもあるらしい。ジーパンかっこいい。でもロシアでは作ってないから買えない。」
 S夫はやっとこさツテを頼りに頼ってジーパンを入手。当時工場で働いていたS夫はジーパンをはいて出勤。その工場では作業着に着替えないといけなかったので、ジーパンを脱いで更衣室に置いていたら、誰かに盗まれた。(どうやって帰宅したのかは私は聞いてないです。)
 お金の代わりにマルボロの箱で支払い完了の世界でした。
 すっかりそのままの世界に戻るわけはないですが、(今の人からスマホを取り上げるなんて不可能でしょう。米騒動じゃなくてスマホ騒動が起こるわ。)似たような状況に後退しそうです。


 ベラルーシのモズィリで17歳の高校生男女2人が麻薬の運び屋をしていたとして補導されました。
 どうしても治安が悪くなるのを止められませんね・・・。


 ベラビア航空はすでにアメリカから制裁(新しい部品の供給停止など)を受けていますが、今日さらに厳しい制裁を受けることになりました。

 イギリスは対ロシア制裁をめぐって足並みがそろっていないEUとは独自にロシア正教会の最高指導者キリル総主教に対し、ロシア大統領に対する支持とウクライナ侵攻への賛同を理由に制裁を科したと発表しました。

 戦闘が続いているセベロドネツクからロシアへ脱出した女性の話によると、子どもを連れてアゾフ化学工場に避難していたが、周囲で激しい戦闘が続き、外に出ようとしたら、ウクライナ軍に止められた。そこには外国人兵士もたくさんいて、英語やその他の外国語の会話が飛び交っていた。
 工場内に避難していた民間人が、食料が乏しくなってきたので、市内に残っていた親戚に食料品を持って駅てくれるよう頼んだら、それをウクライナ兵士や外国人兵士に止められた。つまり、空腹が最大の理由で、工場を子どもを連れて脱出。ロシア国内へ移動。そしてロシアのメディアの取材を受けたということです。


 ガスプロムバンクの元副社長イーゴリ・ヴォロブエフ氏が自由ロシア軍団に入団しました。
 自由ロシア軍団というのは、ロシア軍の一つの部隊ではなく、ウクライナ軍の軍団です。ロシア軍から離反した兵士や、元は民間人だったロシア人やベラルーシ人の義勇兵で構成されています。


 2021年9月28日にミンスク市内の住居で発砲事件が起きたのですが(詳細はこちら。)そのとき死亡した男性の妻の裁判が行われました。
 刑事責任を追及されていたのですが、予想に反して服役しなくてよくなりました。判決は、精神病院への入院です。確かにこの女性、挙動が違和感だらけでしたね。
 さらに10万ルーブルの被害者への弁償代の支払い。被害者というのは被告人の夫が射殺したKGB職員のことです。が、この弁償代は被害者遺族に渡されるのではなく、国営のいわゆる孤児施設のために使われるそうです。KGB職員は殉職扱いですから、国からすでに見舞金をもらっているので、殺害した人物の妻からの弁償代は、遺族のためではなく、孤児のために使いましょう、というのが裁判所の判断だったようです。