ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

環境不適応症候群とその改善法

2011-06-25 | 放射能関連情報
 「ベラルーシの児童における環境不適応症候群とその改善法」には分かりやすい説明が最後にまとめてあります。

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(ステップ1)有害化学物質、放射能が体内から排出されるようにする。
 <方法1> 腸内での吸着を促進するために「ペクチン剤」「活性炭素」を摂取する。
 <方法2> 血管内をきれいにするために、またリンパの流れをよくするために、「ハーブティー」を飲む。(黒スグリの葉、ローズヒップの実など。)
 <方法3> 便通をよくするために「セルロース」を摂取する。
「水分」の補給。(普段摂っている水分よりさらに1日0.6リットルから1.5リットル多く水分を摂るようにする。)
 胆汁分泌促進、利尿作用のある「ハーブティー」を飲む。(これはベラルーシでは薬局で売られています。)
 「適度な運動」をする。
 「サウナ」に入る。
 <方法4>重金属排出を促すため、「マルチビタミン」「マルチミネラル」のサプリを飲む。


(ステップ2)免疫力の正常化をはかる。
 <方法1> 「マルチビタミン」「マルチミネラル」のサプリを飲む。
 <方法2> 抗酸化物質を摂る。「ビタミンC」「ビタミンE」「ベータカロチン(カロチノイド)」「ビタミンA」「セレン」「コエンザイムQ10」など。
 <方法3>「乳酸菌」「乳酸飲料・食品」「ペクチン剤」を摂る。

(ステップ3)平衡感覚をよくする。
<方法>脂質の過酸化を抑え、抗酸化作用のバランスの崩れを治す。
「マルチビタミン」「マルチミネラル」のサプリを飲む。
 抗酸化物質を摂る。「ビタミンC」「ビタミンE」「ベータカロチン(カロチノイド)」「ビタミンA」「セレン」「コエンザイムQ10」など。
「ペクチン剤」を摂る。

(ステップ4)有害化学物質の力を弱める。
<方法1>「ビタミンB群」「アミノ酢酸(グリシン)」「パントテン酸」を摂る。
<方法2>朝鮮五味子などの「ハーブティー」を飲む。「フラボノイド」を摂る。

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 上記の活性炭の飲み方についてです。
 この本ではこのような飲み方を勧めています。

 1日2回か3回。
 食前1-1.5時間前に飲む。
 1日に飲む合計の量は、体重1キロあたり0.1グラムまでを目安として換算する。(例:体重50キロの人は5グラム。)
 6歳以下の子どもは飲まないこと。
 摂取期間は14日以内にとどめる。これ以上の期間飲むと体に必要なビタミン類も体外に排出してしまうため。このような性質が活性炭にはあるので、摂取終了後、念のためマルチビタミンやマルチミネラルのサプリメントを一定期間摂取しておくこと。(活性炭によるビタミン欠乏症を防ぐため。)

 それからペクチン剤についてですが、この本によるとペクチン剤はリンゴ由来、かんきつ類由来、ビート由来のものが挙げられており、環境不適応症候群への予防には12-14日間の摂取、治療には18-21日間の摂取を勧めています。

 ハーブティーですが、この本には作り方まで細かく書いてありますが、日本で手に入れやすいハーブなのか、どうもよく分かりません。しかもハーブティーというより煎じ汁に近いです。(パセリの根っこを煎じて飲む、とか書いてあります。)
 漢方薬の話をベラルーシ人にしても「?」になる人が多いと思いますが、そんな感じです。
 ここでご紹介してもいいのですが、結局手に入らない、ということになりそうなので、省略します。
 絶対ハーブティーを飲まないといけない、というものでもありませんし・・・。

 上記のほか、三大栄養素(蛋白質、炭水化物、脂肪)を食事できちんと摂ることも強く勧めています。
 これは2000年に作成された本ですが、これによると
「ベラルーシの子どもを血液検査したところ、銅と亜鉛が不足していた。」
「ベラルーシの子どもの75-85%がヨウ素不足。」
「ビタミン類を全て必要摂取量以上、ちゃんと摂っていた子どもは全体の9%しかいなかった。」
・・・と書いてあります。
 やはり食育が大事だと繰り返し述べています。

 
 食事のほか適度な運動をする、ということですが、子ども向けにとても細かい指示が出ていますが、日本人向けにはこうアドバイスできます。
 つまり体に悪いものを排出させるために、運動によって汗をかく、血液の循環をよくする、さらに筋肉の衰えを防ぐことが目的ですから、これを満たすことができる運動だったら、何でもいいわけです。軽く汗をかく運動になればいいと思います。
 サウナに入ることも勧めていますが、これも発汗、新陳代謝を促すためだと思います。
 しかし、もう日本も場所によっては真夏日になっていますから、サウナなんか入らなくても、汗が流れている人がいっぱいいそうですね。
 日本はベラルーシと違って暖かい(暑い)のが大きな違いです。せっかくだから、この暑さをうまく利用して、発汗、そして有毒なものは体から出してしまいましょう!
 (でも熱中症対策は必ずしてください。水分をどんどん補給しましょう。) 

 以上の情報が少しでも日本の困っている方のお役に立てれば幸いです。
 私自身は環境不適応症候群の経験がないし、チロ基金の活動でも行っていないので、どれほどの効果が日本人の方にあるのか、分かりません。
 しかし、ベラルーシではこのような対策をしていますよ、ということです。
 

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