ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

環境不適応症候群の症状と発生メカニズム

2011-06-25 | 放射能関連情報
 「ベラルーシの児童における環境不適応症候群とその改善法」(ベラルーシ保健省と放射線医療・内分泌学学術診療研究所が作成)の内容から、一部抜粋して日本語に翻訳し公開いたします。
 原爆ぶらぶら病によく似た低線量放射線障害の症状が出ているという方のお役に立てれば幸いです。
 (これはベラルーシ人への対策方法なので、日本人の方にそのまま当てはまるとは限りません。この点についてはあらかじめご了承ください。)

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 ベラルーシにおける環境不適応症候群の症例。
「不快な症状」(無気力。意気消沈。疲労度が高い。頭痛。腹痛が繰り返し起こる。)
「緊張感が続く」「脱力感が続く」「その両方が交互に訪れる」
「低血圧」
「不整脈」
「ノイローゼ」
「気管支炎の病気」「呼吸疾患によくかかる」
「神経系統の病気」
「アレルギーの症状」
「消化器官の炎症」(胆管部分の不快感。胃腸炎。)

 これらの症状に対して、このような対応策が考えられます。
「食生活の改善」「適度な運動」「サプリメントや栄養強化食の利用」

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 このうち食とサプリに関する点について、後ほどもう少しご紹介しますね。
 その前に私のほうから一言。
 この本の最初のほうに大事なことが書いてあります。
 それはこのような環境不適応症候群が起こる原因として、放射能を挙げているのですが、それだけではなく有害な化学物質の体内蓄積についても、何度も繰り返し言及している点です。

 例えば、放射能の被爆を受けたとします。これは体に悪いことです。分かりやすく説明するために「マイナス1点」と考えます。
 それから、体に有害な化学物質が体内に蓄積したとします。いろんな物質が体に悪いと思います。鉛、水銀、といった重金属のほか、大気中の煤塵や、アスベストなども体に悪いですね。これが体の中で単独であるとして、これもマイナス1点とします。

 放射能単独でも、体の中にあると悪い。有害な化学物質が一つ体内にあっても、体に悪い。
 ところが、この両者が体内で結びつくと、非常に体に悪いものになり、1たす1でマイナス2点になるのではなく、マイナス5点ぐらいの影響を与えるものに変化してしまいます。そしてこれが低線量放射線障害発生へとつながっていくわけです。
 だから原発事故が発生したので、放射能だけ被爆しなけれいい、放射能のことだけ気をつけていればいい、というものではなく、有害な化学物質も体内に蓄積しないように気をつけなければならないのです。
 
 これが低線量の放射線であっても自覚できるような症状が起こるメカニズムだと思います。
 だから放射能と有害な化学物質の両方を体外に排出すれば、環境不適応症候群の症状が改善するはずである、という考えのもと、この本は書かれています。
 (続きは次の記事をご覧ください。)


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