アメ車が日本では売れない理由――実は故障もしないし性能も燃費も悪くないのに…
2017年5月14日 8時59分
日刊SPA!
キャデラックといえば、アメリカの自動車メーカー・ゼネラルモーターズが展開する高級車ブランド。日本ではいつかはクラウンですが、アメリカではいつかはキャデラックみたいな感じなんでしょう。とはいえ、多くの日本人のアメ車のイメージといえば、燃費極悪、故障しまくりでしょう。だから日本では売れないんだと。ところが、イマドキのアメ車は違うんです!
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆燃費や故障を理由に日本ではアメ車が売れない説は日本人の誤解でした
「アメリカ人は毎年何百万台も日本車を買っているのに、日本人がほとんどアメリカ車を買わないのは不公平だ!」
今年2月のトランプ大統領の発言です。なんとも古典的というか紋切り型と言うか、ダサすぎますね!
こういう時、日本人の頭に浮かぶのは、いかにもガソリンを食いそうなバカデカいアメ車です。そして上から目線でこう嘯きます。
「んなこと言うなら、燃費が良くて故障しないクルマ作って見ろや!」
ところが実はこれも、トランプ発言並みに古典的かつ紋切り型でダサすぎる反応なのです。
今のアメ車は昔とはぜんぜん違う! 故障もしないし性能も燃費もイイ! ただ日本人が知らないだけ! こう言うと「ウソつけ!」とおっしゃることでしょう。
そこで今回は、それを証明して差し上げましょう。それもアメリカを象徴する高級車キャデラックで!
キャデラックと言えば、アメリカ大統領専用車である「ビースト」もキャデラック。まあ中身は別物で、地雷を踏んでも大丈夫な車重8トンの装甲車だけど、見た目はキャデラックなので「キャデラック・ワン」とも呼ばれています。
さて、まずはキャデラックのなかで最も高性能な一台「CTS-V スペックB」に乗ってみました。ワルっぽくてカッコよくてモテそう!
エンジンはV8 6200ccスーパーチャージャー! 最高出力はなんと649馬力! 日本の誇るスーパーセダン・レクサスGS FのV8 5000cc 477馬力をはるかに上回る超高性能! 値段も1475万円対1111万円でキャデラックの勝ち!
コイツでフル加速かましたらマジでヤバかった。まさに空母のカタパルトから射出されるが如きウルトラ加速! 最新のフェラーリにも迫ってるぜ! しかも乗り心地がメッチャいい! ぜんぜんフワフワしてないし、スポーティでしなやかでスバラシイ! ドイツ車にも負けてない! さすが無敵艦隊を持つ超大国! 日本車なんざ木っ端微塵だ! 燃費はリッター5kmでした。
「ほら見ろ! 燃費が悪いじゃないか!」
そうおっしゃるかもしれませんが、レクサスGS Fだってそんなもんしか走りません。こんだけパワーがあったら、燃費はまあそんぐらいです。決して悪くありませんヨ!
「いやあ、いま大事なのはパワーより燃費だ! 燃費のいいキャデラックなんざないだろう?」
ところがあるんですね、これが。
続いてテストしたのはキャデラックのボトムを担う「ATS」。見た目は「CTS」をちょい小さくした感じ。知的で決して悪くない。昔の恐竜みたいなキャデラックを想像していたアナタはダサすぎます。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1330439
エンジンは2リッターターボなので、クラウンみたいなもんですね。ただしパワーは272馬力。クラウンの2リッターターボは235馬力。またも日本車を圧倒だ。さすが北朝鮮を木っ端微塵にする超大国。コイツで都内から千葉県の富津岬までドライブして出た燃費は……。
リッター11.7km!
うーん、もうちょい伸びると思ったんだけどなあ。乗り味も微妙に安っぽいし、インテリアの質感もイマイチだし、室内も広くないし、全体的にはイマイチな感じ。
でもまあ燃費に関しては、クラウンでも頑張ってリッター13kmとかそんなもんなので、キャデラックのほうがパワフルなぶん、許容範囲と言えるでしょう。
とにかくキャデラックは燃費も悪くない! つまり高性能で低燃費! 今や故障だって滅多にない! じゃなんで日本では売れないのか!
それは買う理由がないからです!
このクルマ、アメリカのクラウンみたいなもんで、喜ぶのはほぼアメリカ人だけ。クラウンだって日本専用、喜ぶのは日本人だけなのでおあいこですな、ワッハッハ。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1330458
2017年5月14日 8時59分
日刊SPA!
キャデラックといえば、アメリカの自動車メーカー・ゼネラルモーターズが展開する高級車ブランド。日本ではいつかはクラウンですが、アメリカではいつかはキャデラックみたいな感じなんでしょう。とはいえ、多くの日本人のアメ車のイメージといえば、燃費極悪、故障しまくりでしょう。だから日本では売れないんだと。ところが、イマドキのアメ車は違うんです!
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆燃費や故障を理由に日本ではアメ車が売れない説は日本人の誤解でした
「アメリカ人は毎年何百万台も日本車を買っているのに、日本人がほとんどアメリカ車を買わないのは不公平だ!」
今年2月のトランプ大統領の発言です。なんとも古典的というか紋切り型と言うか、ダサすぎますね!
こういう時、日本人の頭に浮かぶのは、いかにもガソリンを食いそうなバカデカいアメ車です。そして上から目線でこう嘯きます。
「んなこと言うなら、燃費が良くて故障しないクルマ作って見ろや!」
ところが実はこれも、トランプ発言並みに古典的かつ紋切り型でダサすぎる反応なのです。
今のアメ車は昔とはぜんぜん違う! 故障もしないし性能も燃費もイイ! ただ日本人が知らないだけ! こう言うと「ウソつけ!」とおっしゃることでしょう。
そこで今回は、それを証明して差し上げましょう。それもアメリカを象徴する高級車キャデラックで!
キャデラックと言えば、アメリカ大統領専用車である「ビースト」もキャデラック。まあ中身は別物で、地雷を踏んでも大丈夫な車重8トンの装甲車だけど、見た目はキャデラックなので「キャデラック・ワン」とも呼ばれています。
さて、まずはキャデラックのなかで最も高性能な一台「CTS-V スペックB」に乗ってみました。ワルっぽくてカッコよくてモテそう!
エンジンはV8 6200ccスーパーチャージャー! 最高出力はなんと649馬力! 日本の誇るスーパーセダン・レクサスGS FのV8 5000cc 477馬力をはるかに上回る超高性能! 値段も1475万円対1111万円でキャデラックの勝ち!
コイツでフル加速かましたらマジでヤバかった。まさに空母のカタパルトから射出されるが如きウルトラ加速! 最新のフェラーリにも迫ってるぜ! しかも乗り心地がメッチャいい! ぜんぜんフワフワしてないし、スポーティでしなやかでスバラシイ! ドイツ車にも負けてない! さすが無敵艦隊を持つ超大国! 日本車なんざ木っ端微塵だ! 燃費はリッター5kmでした。
「ほら見ろ! 燃費が悪いじゃないか!」
そうおっしゃるかもしれませんが、レクサスGS Fだってそんなもんしか走りません。こんだけパワーがあったら、燃費はまあそんぐらいです。決して悪くありませんヨ!
「いやあ、いま大事なのはパワーより燃費だ! 燃費のいいキャデラックなんざないだろう?」
ところがあるんですね、これが。
続いてテストしたのはキャデラックのボトムを担う「ATS」。見た目は「CTS」をちょい小さくした感じ。知的で決して悪くない。昔の恐竜みたいなキャデラックを想像していたアナタはダサすぎます。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1330439
エンジンは2リッターターボなので、クラウンみたいなもんですね。ただしパワーは272馬力。クラウンの2リッターターボは235馬力。またも日本車を圧倒だ。さすが北朝鮮を木っ端微塵にする超大国。コイツで都内から千葉県の富津岬までドライブして出た燃費は……。
リッター11.7km!
うーん、もうちょい伸びると思ったんだけどなあ。乗り味も微妙に安っぽいし、インテリアの質感もイマイチだし、室内も広くないし、全体的にはイマイチな感じ。
でもまあ燃費に関しては、クラウンでも頑張ってリッター13kmとかそんなもんなので、キャデラックのほうがパワフルなぶん、許容範囲と言えるでしょう。
とにかくキャデラックは燃費も悪くない! つまり高性能で低燃費! 今や故障だって滅多にない! じゃなんで日本では売れないのか!
それは買う理由がないからです!
このクルマ、アメリカのクラウンみたいなもんで、喜ぶのはほぼアメリカ人だけ。クラウンだって日本専用、喜ぶのは日本人だけなのでおあいこですな、ワッハッハ。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1330458
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