nasu_star's blog

那須で自然に親しみ、星と自然を愛するブログ

今シーズン初の山岳ライド-2 急坂とミトコンドリア

2017-04-24 22:21:27 | サイクリング

前回に引き続きシーズン最初のサイクリング。

今回は山岳コースの話題。

前回ブログで紹介した様に、3.17kmの登りオンリー林道を275m登ります。

練習には丁度良い坂道だと思います。

何時ものスタート地点はこんな場所。

直後、いきなり急坂になります。 ちょっと写真じゃ臨場感無いですね。

この後、先週の強風で倒れたのだと思うが、かなり太い杉の木が倒れて道を塞いでいた。

軽乗用車1台が通れる分だけ木を切ったらしく、何とか通る事が出来た。

丁度この手前でビデオの電池が切れていて気が付かず映像は残っていない。

そして、この登り坂一番の傾斜と思われる場所。

道路の場所が取れないのだろ。九十九折が少なく直線の坂が多く、その分傾斜が強い。

緩いカーブの先で、めげて小休止。

普通、必死にペダルを漕いで気が付かないが、林の隙間から下界の景色が伺える。

結構な高さだ。

で、たどり着く峠が何時ものこの峠。

私はいつも左回りで登って下るが、ここまでの間、下りは勿論平らな所も一切なく坂の傾斜の大小はあれどずっと登りになってます。

反対回りだと、若干の平坦部分が何ヶ所かあって、楽をした後の登りが半端無く辛く感じるので精神的にめげてしまいます。

下界と違って、やっと木の芽が吹きだして若葉が出始めたばかりだ。

今登って来た林道は、パラグライダーの方等も頻繁に利用するので、それなりに整備されていて何とか快適な道路だが、この先の下りは結構な恐怖を味わえる。

 

ここで話しは変るが、どんな急坂を登ろうとも恐らく5年以上も後日の筋肉痛になった事が無い。

昔は、シーズン初日に限り痛くなったこともあるが、近年は初日だろうと痛くならない。

勿論、走っている最中の筋肉酷使による乳酸での痛みは出ます。

でも、これは一過性の物で数分でも休めば治ってしまう。

ただ、限界値を超えてしまうと治れなくなってしまうので注意が必要で、その限界値は心拍数で知る事が出来る。

個人差が大きいみたいですが私は心拍数170を目安にしている。

乳酸が出来るのは主に糖をエネルギー源とする「解糖系」のエネルギー生成によるもので、無酸素運動での白筋(速筋とも云う)系筋肉を多く使うと乳酸が沢山生成される。

私は、走行中に足が吊った事がありませんが、足が良く吊る方はこの辺の筋肉の使い方に関係するそうです。

しかし、解糖系のエネルギー生成では、瞬発力的な短時間での大きな力を出す事は出来るが、持っても2分、3分が限度。

私は子供の頃から短距離はダメでしたが、長距離は得意でしたので、どちらかというと赤筋の方が多い体質なのかも知れない。

普段砂に隠れていて瞬発力を出すヒラメなどは白筋が殆どで淡白ないろですが、マグロなどの回遊魚は持続力の塊なので真っ赤な色した赤筋な訳だ。

ハムストリングや大腿四頭筋は白筋が多いそうで、ここを使いすぎると直ぐに乳酸が溜まって足が売り切れてしまいます。

臀筋等の赤くて大きな筋肉はミトコンドリアが沢山(白筋の100倍くらい)居て、それを使うと、ミトコンドリアによる有酸素エネルギー生成になり、大きなエネルギーを持続的に生成可能であり、乳酸の発生も少なく、長い登り坂を登る場合なども有効活用する事で効率よく登る事が出来る。

そもそも、解糖系のエネルギー生成方法は動物が単細胞だった時から持っている単純な生成過程により即効でエネルギーを生成出来るものだが、有酸素系エネルギー生成方法はミトコンドリアが細胞内に寄生して始まったエネルギー生成方法で、生成過程も多く生成には時間が掛かるが、解糖系と比較して16倍もの大きなエネルギーが生成可能で、持続力も半端無い。

と云っても、云う程筋肉の使い方をマスターするのは簡単ではない。

このあたりが、プロの様に毎日練習を重ねて筋肉の使い方を覚えているのと、私の様に天気の良い休みの時にしか走らない人では大きな差となるのだと思う。

筋力の鍛錬も必要だが、この様な理論的な話しの上から筋肉の使い方を体で覚える事も重要になる。

どうしても坂を目の前にすると気負ってしまって、力いっぱい踏み込んでしまい無酸素運動での白筋利用となり乳酸が溜まって足がうごかなくなってしまう。

素人の私でも、シーズン最初から2か月もすると、かなり体が慣れて来て乳酸の溜まる量も減って登り切る事が出来る様になる。

ところで、最初に云った翌日以降に全く筋肉痛にならない件は、恐らく家に帰って来た時に直ぐに豆乳や牛乳を飲んで、沢山使った筋肉を伸ばしてあげる様になってから筋肉痛が、全く出なくなった様に思う。

筋肉を酷使すると筋肉の繊維が断裂し、その補修のために熱が出て筋肉痛になったりするらしいが、良好なタンパク源を与えてあげる事で、即座に修復が行えて筋肉痛にならないらしい。

この筋肉の断裂の補修によって、より大きな筋肉に育って行くのですから筋肉を増強するにはどうしたら良いかは自ずと分かる。

だた、最近いろんなスポーツ選手の間でも直ぐに筋肉を冷やす事が流行っているが、これはあまり良くない行為らしい。

本来人間の体に備わった回復に必要な自然の成り行きを阻害する事になるそです。

風邪で、熱が出るのは免疫力を高めるための自衛反応なのに、解熱剤を飲む事で免疫力を落として風邪を長引かせるのと同じです。

プロの様に、その場を持たせる必要がある場合には仕方無いのでしょうけど、一般の人がそれを真似て一時的な快楽を求めてはだめと言う事の様です。

以上は、当然の事ながら私の研究結果では無く、阿保先生や、太田先生などの著名な先生方の研究結果の本を読んで得られた情報ですので、皆さんも実際にそのような本を読まれて自己理解を深めてみては如何でしょうか。

最近、サイクル雑誌でも臀筋でぺダリングするのが良いと云っていますが、このような根拠の話しは殆ど出ないので、「なんで臀筋がそんなに良いんだよ」とご不満な方はこんな裏事情を知るのも面白いと思います。

以下に参考図書を載せておきます。

これ以外にも沢山ためになる本がありますョ。

次回につづく。

安保徹の免疫力が回復する3つの知恵 (じっぴコンパクト文庫)
クリエーター情報なし
実業之日本社
ミトコンドリアのちから (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社

 

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