亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「緩和コラボ」ラリー

2012年07月14日 23時46分33秒 | 金市場
NY時間外のアジアの時間帯の後半からジリ高傾向を示していた金価格。ロンドンからNYに入り上げピッチを速めた。もっとも上げたのは金だけではなく、株も含め市場横断的な上昇だった。7.6%に減速した中国4-6月GDPの結果を、むしろ積極的な金融緩和策に入るだろうとプラスに読み替えての思わぬラリーとなった。 確かに中国に限らず世界的にカンワカンワの合唱状態。金のみならず実物資産にとっては居心地のいい環境 . . . 本文を読む
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号令一下の国のデータ

2012年07月13日 21時23分36秒 | 金市場
本日の注目材料のひとつ中国の4-6月期実質GDPは8%割れの7.6%となった。もとより最大輸出相手のEUの状況が状況だけに減速は想定されており、発表後も市場に目立った反応は見られなかった。他との比較からは13億人からの経済がこれだけの高成長を続けているわけで、圧倒的な規模ではある。ここが9%程度と昨年並みに成長すると、その成長分だけでスペイン一国に匹敵すると朝日新聞が報じていたが、これはわかりやす . . . 本文を読む
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体温低下を恐れる各国中銀

2012年07月12日 21時50分17秒 | 金市場
FOMC議事録は、QE3は選択肢ではあるが切迫性はなく、いくつかの条件を満たして初めて考慮する対象というのが、集約された意見ということか。この結果に期待先行の市場の反応はネガティブなものになった。 11日はブラジルが0.5%引き下げて8.0%とした。これでも過去最低水準だが、8月にも引き下げ見通しとされる。元よりユーロ圏の影響を受けているが、中国の減速も効いている。米国の減速傾向もそこに加わる。 . . . 本文を読む
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目先は6月のFOMC議事録要旨

2012年07月11日 18時39分17秒 | 金市場
昨日はNYのフロアトレード開始間もなく伝わった米地区連銀のひとつサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁のアイダホでの講演内容に金価格は反応した。しかし、一時1600ドルを突破したものの、上げは一時的だった。後は、断続的な売りに押し戻されるように値を消して、結局前日比マイナス圏に入った。 伝えられたのは、「経済成長のペースはいら立たしいほど緩慢で、しかもここ数カ月の間に勢いが幾分失われてきた」とい . . . 本文を読む
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目先の乱高下に惑わされぬよう

2012年07月09日 20時13分23秒 | 金市場
先週末発表の米雇用統計は、雇用の増加数が結局、市場予想9~10万人に届かない8万人に終わった。失業率は8.2%と変わらず。にもかかわらず金は、事前に売られ、発表直後こそ買われたものの上げ足が限定的と見るや一転して売られ、結局前日比30.5ドルの大幅安となった。結局、悪いけれどもQE3を呼び込むには決定打にはならない結果に、目先の材料一巡から買い建てを整理する動き、すなわちポジション調整が進んだもの . . . 本文を読む
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強くはない、しかしQE3が必要なほど弱くもない

2012年07月06日 19時46分19秒 | 金市場
昨日は、ECBの発表待ちのところへ中国の抜き打ち的な利下げ発表があり、ECB自体の利下げも預入金利も貸出金利も同じ0.25%引き下げ、預け入れが0.00%になるというのが、サプライズとなった。今朝になっていろいろ見ていたらデンマーク中銀も昨日金利を変えていて、こちらは市中銀行が中銀に留め置いた預金には、0.2%の金利を徴収する・・・すなわちマイナス金利を決めていた。どちらにしても市中にカネを回そう . . . 本文を読む
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結局、米雇用統計待ち

2012年07月05日 23時53分41秒 | 金市場
今夜は注目材料が目白押し状態だった。発表されたものは、おおむね予想の範囲内だったが先読みした市場の期待を満たすものではなかったというのが、ここまでの状況(23時5分)。まずECB理事会は、市場予想通り0.25%の利下げとなり過去最低金利を更新することになった。ECBは同時に(市中銀行がECBに預ける)預金金利を0.25%引き下げてゼロ金利とした。また貸出金利もこれまでの1.75%から1.50%に引 . . . 本文を読む
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雨も降りルピー安も小康状態で・・・・

2012年07月04日 19時19分59秒 | 金市場
本日は米独立記念日でNYは休み。商いも薄い。小口の売買で値が飛んだりするので、方向も当てにならない。 昨日、5月の米製造受注額などもいつもより注目度が上がるとしたが、市場予想に反し増加となったが、株には効いたようだが金市場にはほとんど影響はなかった。前月はマイナス0.7%で今回もマイナスとなる3ヵ月連続でマイナスという結果となり、さらにQE3期待を高めることになったかも知れぬが、プラス0.7%だ . . . 本文を読む
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金価格の分裂(またぞろ高まるQE3期待)

2012年07月03日 18時15分11秒 | 金市場
欧州の時間帯では、(前週末に市場が好感した)救済基金として今月立ち上げる予定の「欧州安定メカニズム(ESM)」による苦境に陥った国の国債を買い上げる合意に対し、フィンランド政府が2日に「フィンランドは市場からの国債購入に反対した参加国の一つだ」と発表したことが波紋を投げかけた。フィンランドにとどまらずオランダなども反対の意向と見られており、合意が一前岩ではないことが表面化することになった。国債の買 . . . 本文を読む
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巧者?メルケル

2012年07月02日 17時20分20秒 | 金市場
さて7月ということで早くも下半期に入った。今週は7月4日が米国独立記念日の休日となる関係で、取引は薄くなりそうだ。しかし重要イベントと指標の発表が控える。まず5日にECB理事会。利下げを市場は読んでおり、あるとしてその幅が関心事。言うまでもなく6日は米雇用統計。その他、本日2日は米ISM製造業景況指数などがある。このところ米国景気指標に減速傾向が目立っており、次回7月31日-8月1日のFOMCを控 . . . 本文を読む
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