思想家ハラミッタの面白ブログ

主客合一の音楽体験をもとに世界を語ってます。

場の振動と粒子

2008-10-30 15:55:34 | Weblog
場の量子論では場が振動することで粒子が発生するらしい。

意識が電磁場だとすると音楽によって意識の電磁場が振動して粒子を発生させるのではないだろうか。

トランスミュージックのきらきら感は場の振動で光子が発生するからかも知れない。

対生成

2008-10-23 11:55:04 | Weblog
粒子と反粒子を衝突させると対消滅し、両者の質量は全てエネルギーに変換されます。
逆に、両者の質量に相当するエネルギーよりも大きなエネルギーを与えると、粒子と反粒子の対が誕生し、
この現象を対生成と呼びます。

これが本当なら意識エネルギーで粒子を誕生させることも可能かもしれない。

波動エネルギーの相互作用によって粒子が発生するのではないだろうか。



雪女

2008-10-22 13:23:13 | Weblog
新之助は東北地方を旅していた。

ある日の夕方道を歩いていると一人の若い女が途方に暮れたように道端に佇んでいた。

一体どうしたんだい。その女に訪ねた。

実は財布を無くしてしまい、宿に泊まるお金がないのです。

それはお気の毒に。

新之助は女の顔を眺めながらいった。

きれいな女だな…心の中で思った。

おれと一緒なら泊めてやってもいいよ。

本当ですか。…女は嬉しそうに言った。

それじゃあ一緒に宿を探そう。

ええ。

こんないい女と一緒に泊まれるなんて世の中捨てたもんじゃないな。

しかしこの女やけに嬉しそうだな。もしかしたら俺みたいな男が好みなのかも知れないな。

あそこの宿にしょう。…二人は少し古びた一軒の宿を見つけた。

中に入ると一人の男の番頭がいた。

お泊りですか。

ああ。

番頭が女を見たとき一瞬、顔がこわばった。

こちらへどうぞ。

二人は部屋に案内された。

今日はとても寒いね。雪でも降るんじゃないか。

さようですね。今晩あたり積もるかもしれませんね。

お風呂は突きあたりを右に行ったところにあります。

お食事はすぐに持ってきます。

それではごゆっくりどうぞ。

男は帰って行った。

あんたも旅をしてるのかい。

はい。

女の一人旅はあぶねえな。

慣れてますから。

トントン  お食事をお持ちしました。

仲居が夕食を運んできた。

それじゃあ飯でも食うか。

ヒューヒュー 外から風の音が聞こえてきた。

二人は食事を済ませると、しばらくの間黙って時を過ごした。

そろそろ風呂でも入るか。

そうですね。

男と女は風呂場に向かった。

古い廊下の板がみしみしと音をたてた。

二人は脱衣場に入って行った。

おお寒い寒い。

男は素早く着物を脱いで風呂に向かった。

まだ誰もいなかった。

どうやら俺が一番最初らしいな。

男はゆっくりと湯船につかった。

しばらくして女が現れた。

その美しさに男はため息をついた。

白く美しい肌はこの世のものとは思えなかった。

女はお湯を体に少しかけてから、静かに湯船に入った。

二人はしばらくの間無言でいた。

名前は何ていうんだい。

男が言った。

ゆき、と言います。女が小さな声で言った。

ゆきか、かわいい名前だな。

どこへ行く途中なんだい。

特に当てはありません。

へーっ。女がひとりであてもなく旅をするとは驚いた。

男はその女が少し気味悪く感じた。

女が静かに立ち上がった。

水に濡れた肌が艶めかしく光った。

風呂から出ると女は体を洗い始めた。

その姿を男はうっとりと眺めていた。

しかしきれいな女だな。

さておれも洗うか。しばらくして男も風呂から出た。

男が体を洗い始めると女が近づいてきて言った。

私が手伝います。

男の手から手ぬぐいをとり、女は優しく男の体をこすり始めた。

気持ちいいな。

全身を洗い終えると女はお湯をかけ始めた。

ああさっぱりした。ありがとう。

再びお湯に浸かった後二人は風呂から出た。

浴衣を着て二人は部屋に戻った。

いい湯だったな。男は満足げに言った。

一服するか。男は煙草を取り出しゆっくりと吸い始めた。

女は少し離れてその姿をじっと眺めていた。

煙草を吸い終えると女はおもむろに立ち上がり男に近づいてきた。

今日のお礼をさしてくださいな。

女は浴衣の帯をほどきながら言った。

男は嬉しそうに立ち上がった。二人は手をつないで布団の方へ歩いて行った。

女は男を裸にして布団に寝かせた。

そしてその上に馬乗りになって男の体をゆっくりと舐めはじめた。

オオ気持ちいいな。女の舌は氷のように冷たく、まるで生き物のように男の体を這いまわった。

男は恍惚感にひたりながら女を眺めた。

こんな美しい女に体を舐められながら死ぬのもいいかもな。

そう思いながら男は目をつぶった。

しかしその恍惚感も長くは続かなかった。

男はしだいに寒気を感じてきた。

もう止めてくれ。寒くなってきた。凍えちまう。

女はそれでも舐めることを止めようとはしなかった。

男の両腕をしっかりと抑えつけ動けないようにして、ますます激しく舐めまわした。

おい。やめてくれ。本当に凍え死んでしまう。

男は次第に意識が遠のいていくのを感じた。

女が動きを止めたとき、男はすでに凍死していた。

目を大きく見開き天井を見上げたまま身動き一つしなかった。

気持ちよかったでしょう。

女は男に微笑みかけながら言った。

そして立ち上がり窓の方へ歩いて行った。

女が窓を開けると冷たい風が吹き込んできた。

すでに雪が降り始めていた。

女は男の方を振り返った後、東北の夜空に消えていった。

窓から吹き込んだ雪が次第に男の体に積り始めていった。

次の日の朝、うっすらと雪に埋もれたまま男は発見された。