思想家ハラミッタの面白ブログ

主客合一の音楽体験をもとに世界を語ってます。

「日本解放第二期工作要綱」その2

2009-08-11 14:24:34 | Weblog
第4.極右極左団体工作


4-1.対極右団体工作

 我が党は日本解放、日本人民共和国樹立工作を進めるに当たって、
日本の極右団体に対する対策は必要であるか? 必要だとすればいか
なる対策をたてて工作を進めるべきか?

 第一に認識しなければならない彼我の関係は、彼等は利用し得べき
中間層に属するものではなく、水火相容れざる敵であることである。

 では、彼等の現有勢力はどうか? 東京における極右団体数は約
180余。シンパも含めて人数は約40万、全国には1人1党的な
ものも含めれば約800団体、総数100万未満で問題にするには足
りない。

 世論の動向はどうか? 我が方は、逸早く「マスコミ」を掌握して、
我に有利なる世論作りに成功した。

 敗戦日本を米帝が独占占領したことは悪質極まる罪悪であるが、
米帝が日本の教育理念、制度を徹底的に破壊し、国家・民族を口にす
ることが、あの悲惨な敗戦を齎した軍国主義に直結するものであると
教育せしめたことは、高く評価されねばならない。

 極右は、嘗て輝かしい成果を収めたように、「国家」「民族」という
スローガンで民衆に近づく道を封じられているである。否、彼等がそれ
を強調すればする程、民衆は彼等から離れていくのである。

 800に分裂し、マスコミを敵とし、直接に民衆へ呼び掛けても、
効果が上がらぬ彼等は、翼なきタカであるか? 工作の対象として取り
上げるに値しないものであるか?

 ここで我々は、日本解放工作の最も困難なる点、即ち、我が方の弱点
の所在を十分に承知しておかなければならない。

 ①国会議員の過半数を工作組の掌握下に置き、国会での首班指名選挙
  で、我が方の望む人物を選出させ、連合政府を成立させることは
  合法行為で可能である。

 ②右は日本人大衆の意志とは、関連なく行い得る。

 ③マスコミは右の工作が順調に進むよう、背後に隠れ全面的に支援
  する。

 上の3点から連合政府樹立については、極右勢力がその阻害の素因と
なる恐れは殆どない。もし彼等が連合政府樹立前に武装反革命戦を惹き
起こせば、世論の総攻撃を受け、日本官憲によって弾圧粉砕されること
は間違いない。

 問題は、連合政府樹立直後の民心の大変化にある。大衆は「連合政府
・・共和国成立」という革命図式がデマでなく真実だと直感するであろ
う。彼等を騙し続けてきたマスコミへの怒り、彼等の意志を完全に無視
して首班指名選挙を行った議員への怒り、生活様式が一変するという
恐怖感、これらが組織されて爆発したらどうなるのか?

 この時点で、統一された、組織を操る極右勢力が存在すれば、これ程
大きな危険はない。彼等の微小な力「一」は、たちまちにして「百」
「千」となろう。大衆は、彼等の武装決起に背を向けないどころか、
それを望み、それに投じるであろう。もとより、最後の勝利は我が方に
帰するが、一時的にせよ、内戦は避けられず、それは我々の利益とはな
らない。

 以上の分析に従えば、対策は自ずから決まってくる。

 A.極右のマスコミ奪回の反激戦に対しては、常に先手をとって粉砕
   せねばならない。

 B.極右団体の大同団結、乃至は連携工作を絶対に実現せしめてはな
   らない。凡ゆる離間、中傷工作を行って、彼等の感情的対立、
   利害の衝突を激化させねばならぬ。

 C.各団体毎に、早期に爆発せしめる。彼等の危機感をあおり、怒り
   に油を注ぎ、行動者こそ英雄であると焚き付け、日本の政界、
   マスコミ界、言論人等の進歩分子を対象とする暗殺、襲撃はもと
   より、我が大使館以下の公的機関の爆破等を決行するよう、接触
   線を通じて誘導する。

   我が公的機関の爆破は建物のみの損害に留め得るよう、準備して
   おけば実害はない。事後、日本政府に対して厳重抗議し、官憲を
   して、犯人の逮捕はもとより、背後団体の解散をなさしめ、賠償
   を要求し、マスコミには、全力を挙げて攻撃させ、人民の右派
   嫌悪を更に高め、定着させる。

 D.右のため、必要な経費と少量の米製武器弾薬を与える。これは
   蒋介石一派が日本の極右に資金・武器を与えたのである、と日本
   官憲に信じ込ませる如く工作して、二重の効果を生むよう配慮せ
   ねばならない。

 E.本工作は工作組長自ら指揮する直属機関「P・T・機関」をして
   実施せしめる。


4-2.対極左団体工作

 A.学生極左団体は、一定任務を与え得ない団体(又は個人)と一定
   任務を与え得る者と区別して利用する。

 B.前者には、資金・武器を与えて小規模な武装暴動を頻発せしめ、
   全国的な社会不安を高めると共に、日本官憲をして奔命に疲れせ
   しめる。犯人及び直接関係者は、駐日大使館において保護し、
   必要ある場合は我が国の船舶で中国に逃亡せしめる。

 C.後者には、各階層の極右分子中、我が工作の著しい阻害となる者
   に対しての暗殺・脅迫・一時的監禁等を使用する。その保護に
   ついては前項に同じ。

 D.前二項に関連して起きる、日本官憲による我が大使館への「犯人
   引き渡し要求」又は「捜査への協力要請」は、その事実無し、
   必要無しとして断固拒否する。

   続いて、マスコミの全力を挙げて官憲の不当を攻撃せしめ、日本
   政府へは、国交断絶も辞せずと圧力を加え、官憲の要求を制約せ
   しめる。

 E.逮捕された犯人に対する援助は一切行ってはならない。又、その
   犯人との接触に使用した中間連絡者に対しては、直ちに「P・T
   ・機関」をして必要、適切なる処置を構ぜしめ、官憲の追跡捜査
   を許してはならない。

 F.本工作は、対極右工作と共に「P・T・機関」をして実施せしめ
   る。




第5.在日華僑工作


5-1.華僑の階級区分

 約5万3千名に上る在日中国人は、現在の思想、言動を問わず、本質
的には資産階級、小資産階級に属する階級の敵であって、無産階級も
同志ではない。

 しかし日本人民共和国成立以前においては、彼等を「階級の敵」と
規定してはならず、統一戦線工作における「利用すべき敵」に属する
ものとして規定し、利用し尽くさなければならない。


5-2.工作の第一歩・・逃亡防止

 国交正常化が近づくにつれて、彼等は必然的に動揺し不安を感じる。

 不安の第1は、我が駐日大使館開設後、祖国へ帰国させられるのでは
ないか? その際、在日資産を処分して得た携帯又は送金外貨を帰国後、
中国銀行に預金させられ封鎖されるのではないか、との不安である。

 第2は、蒋介石一派の言動をとっていた者、及び「台湾独立運動」に
従事していた者の罪を恐れる恐怖不安である。

 これに対し

 「居住の許可、私有財産の保護は日本政府の保証する所であり、中共
  大使館の干渉し得ざる内政干渉があること」

 「民主国日本においては、思想・言動の自由が保護されており、それ
  が外国人に及ぶことは、国府大使館時代の実例で証明されているこ
  と」

 等を挙げて、第一期、第二期工作員と共に、彼らの不安解消に全力を
挙げ、彼等に日本残留を決定せしめなければならない。

 対在日華僑対策の第一歩は、彼等を掌握して利用する為に日本ヘ留め
ることであり、決して台湾又は東南アジア各地へ逃亡させてはならない。


5-3.工作の第二歩・・青少年把握

 工作の第二歩は、華僑の小・中・高校・大学等の生徒学生及び青年を、
先ず掌握することである。

 A.駐日大使館開設と同時に、大使自ら各地の華僑学校へ赴き、祖国
   からの贈物として、施設拡充に十分なる寄付金を無条件で与え
   使用させる。同時に、政治色のない図書館を大量に寄付する。

 B.祖国から来日するスポーツ選手団の試合、各種の公演、展覧会に、
   青少年を無料で招待する。

 C.華僑学校へ女性の中国教師1名を派遣する。この一切の費用は
   大使館で負担する。教師は初期においては一切、思想・政治教育
   を行わず、忠実熱心な教員として全生徒の信望を勝ちとることに
   全力を尽くす。

   続いて、語学教育を通じて、全生徒に祖国愛を抱かせること、
   及び生徒を通じて自然にその家族の状況を知ることの2点を任務
   に加える。教員数も、教員に与える任務も漸増するが、その時期
   を誤ってはならない。

 D.祖国観光旅行。派遣教員による生徒の掌握が進んだ時点で、祖国
   観光旅行へ招待する。この後、次第に、政治・思想教育を行って
   青少年を完全に掌握する。


5-4.国籍の取得

 A.駐日大使館開設後直ちに、在日華僑の中国国籍の取得、パスポー
   ト発給申請の受理を開始するが、決して強制してはならず、且つ
   受理期間を制限してはならない。

   飽く迄も、彼等が個人の意志で決定し、自発的に申請するという
   形式を取らせねばならぬ。時間が掛かることは問題とするに足ら
   ない。

   掌握せる青少年に「中国人が中国の国籍を取るのは当然のことで
   ある」との考えが徹底すれば、彼等は自然に両親を説得する。

   これ青少年の自発行為であり、子供と共に行動する親の行為も又
   自発的行為であることは言う迄もない。

 B.日本政府に対しては「在日中国人の国籍問題について」の秘密
   交渉申し入れ、下記を要求する。

  ①在日中国人の日本への帰化を認めてはならないこと。

  ②在日中国人で中国国籍を取得せず、無国籍者を自称する者に対し
   ては、各地の在日居留期間が満期となる際、居留期間の政治延長
   許可を与えてはならないこと。

  ③蒋介石一派が発給するパスポートを認めない。その所持者に、
   日本居住を許可してはならないし、旅行入国をも認めてはならな
   い。

   中国人について、2種類のパスポートを認めることは、2つの
   中国を作る陰謀に該当する最も悪質な反中行為であることを認め
   ること。


5-5.中国銀行の使用を指定

 A.在日華僑の大部分は商人であり、その年商総額は約1兆円に達し
   ている。駐日大使館開設と同時に、日本に進出して各地に支店を
   設ける中国銀行は、中国との貿易に従事する全ての日本商社に
   口座を開設せしめる他、華僑については、その大部分の資産を
   中国銀行へ預金せしめる如く工作せねばならない。

 B.資産階級は狡猾無比で、資産を分散隠匿して保全を図る習性を持
   つ動物である。正面からの説得で、取引銀行を中国銀行一本に絞
   ることはあり得ない。

   青少年の掌握、国籍取得がゆきわたり、日本政府が我が方の国籍
   問題についての要求を入れ、最早我が大使館の意志に抗し移行す
   ることは困難となった段階で、下の諸点を実施する。

  ①「祖国の銀行を使おう」「事実で素朴への忠実を示そう」等の
   スローガンの元に「中国銀行への預金運動」を華僑自体に展開さ
   せる。

   青少年に運動の先鋒隊として宣伝、説得工作をなさしめると共に、
   父母の言動を監視せしめ、実行しない場合は摘発せしめる。

  ②預金を中央銀行一本に絞らなければ、パスポートの有効期限の
   延長申請を大使館は受理しないであろう、と意識的なデマを口
   から口へ伝えて、「延長申請が許可とならねば無国籍となって
   日本に居住できない」との不安を煽る。

  ③華僑仲間の密告を「祖国への忠誠行為」として奨励することを
   暗示する。


5-6.政治・思想教育

 国籍を取得し、預金を中国銀行に集中せしめた後において、5万3千
の華僑を、日本解放の為の一戦力となすべく、政治教育、思想教育を
開始する。


5-7.「華僑工作部」で統轄

 本工作に「華僑工作部」を設け、全工作を統轄せしめる。




(昭和47年8月特別号)