アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

社会人のための歌舞伎入門 

2005年10月27日 | 歌舞伎

社会人のための歌舞伎入門 『貞操花鳥羽恋塚 (みさおのはなとばのこいづか)』
2005年10月 国立劇場

昨年12月から公演中に2回だけ催されている新しい企画。
一般公演より上演時間を短縮だいっ!
しかも、平日の午後7時開演だいっ!
料金も1階席が安いんだいっ!

2005年3月『本朝廿四孝』
テーマは美しき女形の世界へ

客層がクラシックコンサートのよう。
男性同士、OL多いし、オシャレな服だし。ここまで変わるものか~!

”高校生のための鑑賞入門”っぽいんでしょ。と高をくくってたら、
これがまさしく”社会人のための”であった!!。
砕けた言葉とか、アッと驚く趣向とか別に無いんだけど、
客席から男性2人が舞台に上がっての、女形の手解きに、場内は爆笑の渦っっ!
遂に、全員で演ってみた。
お姫様になったつもりで「お月さまが~」と言って、月をさす。
ククク。なんか可笑しいぃ。恥ずかしいぃ。

配られた冊子に気合が入ってて、ちょっとしたゴク薄の文庫本!
文字も大きいし、台本も掲載されている。
この充実は、「高校生」では味わえないっ!

クセになりそな『社会人のための歌舞伎入門』また行ってみた!
10月21日(金)
スペクタクル~大道具大仕掛け~も面白い

定式幕の色彩に「どこかのお茶漬けのよーですね」
と、若々しいトークは亀三郎。
ちょっと、無駄な言葉が多くて疲れたけどね。
喋る声はバリトン。歌舞伎声の時よりイイ~。

ギャァァァァァ~。、”セットの組建て作業ー!”。
目の前で見ていいのでしょーか。裏のお仕事っっ!!
しかもよ~。専門家はそれを”屋体を飾る”と言う。
イヤ~ン。ス・テ・キな御言葉じゃぁござんせんか。

小道具は下手に花を設置してトンテン、
大道具は畳になる板を置いてカンテン、
照明がチェックして、舞監が各場所を点検ー!
マジだ!マジ!マジ!カッチョイイ!みんな若いし~(見るところズレてるか?)

観客代表のカップルは、舞台をくまなく歩き(いいなぁ)
「自動です」と笑いを取る司会者と一緒に、襖を触り(ホントいいなぁ)
附打ちさんにピンスポも当たって、(ウォ~)
刀を持って見得をきる。バ~ッタリ。(キャ~)

女性 「静かだと思っていたけど、流れと動きがあることを知った」
男性 「眩しくて客席がよく見えないけど、拍手で大勢いることが判る」
という感想を残し、お土産貰って。チョン。
休憩20分。

サラリーマンも目立つ客席。若い男性グループの声が弾んでる!
「あれイイよ。司会の坂東亀、亀…」(正解は亀三郎)
約40分間で、虜になったらしい。ホクホク。

お次は歌舞伎観劇でぃ。
「雨月物語」で有名な、保元の乱(1156)で敗れ、
讃岐に流された崇徳院が魔界に入る話。

”全編”観てもチンプンカンプンと聞いたよ、これ。
今日は一部分だけ上演。45分間。いい長さじゃない~。

合方!鳴物!玉太郎の大立ち廻りで、掴みはOK!
崖下に崇徳院(松緑)の在所があるらしい。

舞台廻って(解説で見た!)セリあがると(これも!)、中央に庵出現っ。
上手には紅葉の木(こ、これも!)手折った(さっきも!)
差し金の浜千鳥!黒衣後見!波後見!
わ~い解説で見たもんばっかー。

こうなってくると、1つ1つに親近感湧いてくるー。
目と意識が、自然と行っちゃう自分が可笑しいー。
どれも、これも見知ってんのに、なんか惹きつけられちゃうー。
2学期最初の教室の中みたいに新鮮ですゥ。

崇徳院を追ってきた侍従(孝太郎)が、切々と…。
ちょっと退屈…。
娘役だけのダンスシーンみたいなもんだ。
迫力ないから、長いと飽きられちゃう。

崇徳院!赤ん坊の首切ったゼ!
コロリンと床に落ちたゼ、首っ!
イイゾ~南北しぇんしぇ~い。生誕250周年オメデトー。

そーして大魔王に変身だっっ。
雷鳴、稲光起こり、屋体崩しー!!ドドドドッッ!ダーンッッ!!

   √魔道に落ち入るその形相、不思議にも又、恐ろしき
崇徳 「見よ見よ、平家に、目にもの見せん。
     ハハ、ハハ、ハハ、ハハ、フハハハ…」
   ト、よろしく見得にて、

完全暗転っっっ!!ゲッッ!!歌舞伎じゃ有り得ねぇぇ。
非常口のライトも消えてる。嗚呼、消防法。
場内には鳴物が響くだけ。

パ~ッッと明るくなったと思ったら目の前にっっ!!
宙乗りの崇徳院っっっっっっ!!!
1階席のド真ん中っっ!!しかも、手が届く!超低空飛行!
WOOOOOOOー!!!
こんな所にいるとは!想定外っっ!前代未聞!奇想天外!
お釈迦様でも気がつくめぇ~。(byお富与三郎)

そんでよぉ、後ろに(舞台面)下がったでよぉ!バックしたでよぉ!
この遠近法はすっごいゾ~!!

”宙乗り”と言えば、澤瀉屋~!でもありゃ標準タイプだったんねぇ。
”筋違(すじか)い”って名前だから、
ただ、斜めに(下手から上手へ)渡るだけだと思ってた。
空間って実際、自由に使えるんだ。変幻自在だ。

天狗になった松緑っ。
真っ青な隈取で、ドングリお目めをギョロッと剥いて、
太ったお顔がこの役柄にピッタリっ!ぶっ返って!
ゴーゴー風を巻き起こして翔んでったー。
拍子幕

TVのニュースで、宙乗りの光景見たけど、
スペクタキュラーさは、ちっとも伝わってこなかった。
じぇんじぇん別物ー。映像は見なくてヨロシー。
劇場へ行こー。行こー。

 ☆あくまでも主観で書いたものです。特に他意はありませんので平に容赦下さい。