日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「ラマダン」が始まりました。が、授業時間は守ってください。

2024-03-12 08:44:35 | 日本語学校
曇り。

今朝は、風もなく、気温も八度と暖かい。もっとも、学校に着いて少し経つと、やはり、まだ暖房が必要となりましたが。とはいえ、じきに雨が降り出すとのこと。今日の雨は、3時頃から大降りになるそうで、その上、風も強くなるとのこと。帰りがちょっと不安です。

4月生の寮探しは、一人分がどうも困る。3,4ヶ月で、親戚と一緒に暮らすからそれまでは頼むと言われても、ちょっと難しい。先に自分たちで借りて、住まわせておけばいいと思うのですが、それもだめだと言う。卒業生の頼みだから、聞いてやっているのでしょうが、その人が出たあとはどうするのでしょうね。

昨日、探せたと言う連絡が入って、スタッフが見に行きました。きれいで、とても良かったけれども、学校まで自転車で20分ほどかかりそうなのが難点で、没に。大雨になったら、大変ですものね。残念でしたけれども。

学校の「ジンチョウゲ」の花には、だいぶ茶色が混ざってきました。もう終わりかな。次の季節の花々にバトンタッチして、来年まで一休みする頃かな。

さて、学校です。

「ラマダン」が始まって、「早く帰りたい」という人や、「疲れた」という人がチョイチョイ出てきています。…久しぶりだなあ、こういうのは。

これまで、そういうので、早く帰るというのは、留学生に関してはありませんでした。

ただ、この学校ができて初め頃でしたか、日本で職探しをするという「IT関係」のバングラデシュ人が日本在住の同国人に連れられて、一クラス分、授業を受けに来ていたことがありました。日本に来て、ここで職探しをしようというのに、勉強はテキトー、しかも全く日本に慣れようとしない。それどころか、自分たちのやり方を押し通そうとする。最後にはこちらの方で「ぶち切れ」て、「勉強しないのなら、来る必要はない!」。ちっとは応えたかと思いきや、知らん顔です。言葉はわからなくとも、表情で、こちらが起こっているくらいはわかったと思うのですが、日本人の女がなんか喚いとるくらいの感じだったのでしょうね、それが見てとれました。

約束の期間が終わると、「もう勉強は終わった。友達だから、仲良くしよう」と言う。「とんでもない、学校に来ていると言うのに、座っていただけ。行けと言われたから来ているだけのことだったのだろう。学ぶつもりがないのに、何が勉強が終わっただ。何が友達だ。そんな君たちとは、もう関係ない」。

ああいう国からの人は、もう真っ平だと、その時は思ったのですが、留学生として来ていたバングラデシュ人達は違っていましたね。よく勉強するし、日本に馴染もうとしていた。

それに、同時期に、日本企業が連れてきていた、同じく「IT関係」のバングラデシュ人も、三人とも良かった。よく勉強するし(「N3」に合格しないと帰国と言われていたようです)、日本を知ろうとしていたし、日本人がいかにも好感を持ちそうな人達でした。柔軟性があったのでしょう。やはり日本企業が目をつけるだけのことはある。ただ単に、「IT」ができるだけでは、異国で職を得るのは難しい。だいたい、外国人になれている私たちに「もう、イヤだ」と思わせるような人達ですから、日本人とうまくやっていけるとは思えません。男だから、ITができるからと、自分の国でのように威張っていたりしたら、誰も相手にしてくれないでしょう。

もちろん、これはどの国であっても、同じことです。社会の中にいなければ、人は自分を発揮できないものですから。

で、話は戻ります。「ラマダン」のことです。

それが条件の一つとしてあったり、公教育であったなら、話は別でしょうが、こういう学校で、それぞれの宗教に目配りして、祭りを重んじるというのは、なかなかに難しいこと。その期間、30分ほども毎日早く帰ったりすれば、それだけ(勉強が)遅れてしまいます。一人だけ特別に補講をするなんてのは、土台、無理な話。小さな学校ですから。

留学生は期間の制限があるのです。最長で二年、七月生であったり、十月生であったり、一月生であったりすれば、それだけ短くなります。国で勉強したと言っても、きちんとできて来た人は、ほとんどいません(国にも、よりますが。だいたい日本語を学べる所がほとんどないという地域だってあるのです)。「ひらがな」だって、線が多すぎたり、点が三つあったり。こっちもギョッとさせられるし、向こうだって、「どうして?教えてもらった字はこうだったのに」と何が何だかわからない…でしょうね。

それで、来てすぐに「お祭りだから、来ない」とか、「早く帰る」であれば、もう、こちらとしても(勉強の)責任は持てません。こちらとしても、自分の責任が持てない状態で、クラスにいられては、辛いのです。そうなれば、本来なら、手をかけられる人達にまで、手が回らないということにもなりかねない。かといって、では、来期(4月生)と一緒に…と言うわけにもいきません。

「こういうことがわかった上で、日本に来ているのでしょう」と、きちんと授業を受けるように言ったのですが、多分、納得はできていないでしょう。以前いた、インド人学生が、「国ではそれぞれの宗教の祭りは、皆、休んでいた」と言っていましたから。その時は、「じゃあ、いつ勉強するの(休みばかりのように思われましたから)」と訊くと、訊かれること自体、意味がわからないという顔をしていました。

特に午後のクラスは大変です。さて、どうなりますことやら。

日々是好日
コメント
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