日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

学生11名と教員で「八景島」へ行ってきました。「Dクラス」は授業です。

2020-10-21 08:38:37 | 日本語学校

晴れ。秋晴れです。

10月に入ってから、雨が続いていたような…秋の長雨とは言うけれど…これは、ちとあんまりではないか…だったのですが、昨日、今日と「晴れ」が続いています。

おかしなことに、「晴れ」だと、どこか違うような気がしてしまう。本来なら、秋とは「秋晴れ」が普通で、台風さえ、来なければ、「晴れ」が続いて当然のはずなのに(頭の中では)。まあ、雨続きの10月ではあったとしても、今日は、とにもかくにも、晴れです。気持ちがいいくらいの「晴れ」です。

温暖化が進み、時の移ろいの中に、季節感が薄らいでいるとしても、それが己の中でもそうであるということに驚かされてしまいます。夏が突然に来て、突然に去ったと言うよりも、バタンと絶えたような、そんな「四季」になっています。こんなふうに進んでしまいますと、冬はどうなるのかしらんと恐ろしくさえなってきます。

人の心のみならず、草花にしても、そうであるような(これも、心の持ちようがそうだからでしょうか)。花にしても何にしても、ちぐはぐで、姿が見えていても、どこかしらギクシャクした感じになってしまう。人間の方がついていけていないのでしょう。

でも、昨日、「ハギ(萩)」が、わんさか葉をつけて、しかもその間から濃いピンクの蕾がたっぷりと見えているのに気がついて、それでやっと、すんなりと、今年の「秋」を感じることができました。それでも、すでに10月の下旬です。

で、秋です。

先週の金曜日、学生たち11名と教員4名で「八景島」へ行ってきました。行徳駅集合です。留学生9人のうち、1年生は1人だけ…交通機関の利用になれていない彼だけが遅れました。でも、よくよく考えてみれば、彼は、今年の4月からこの10月までどこにも連れて行ってもらっていないのです。だから、電車も乗り換えが大変だったのでしょう。聞くと、快速に乗ってしまい(行徳駅では停まりません)、西船まで行って、また戻って、そしてまた快速に乗ってしまったらしい。それで遅れてしまった。

駅の改札を出たところで、皆で待っていたのですが、なかなか来ない。それで連絡しても、まだ日本語が不自由ということで、今一つうまく意思の疏通が図れない。で、同じベトナムの学生に頼むと「今、原木中山だ」と言い、快速に乗ってしまったという。では、次ので来るかと思って待ち構えていたのですが、出てこない。いったいどこまで行ったのだと皆でブツブツ言っていると、あらぬ方へ行ったらしい、で、また乗り換えて…。ともあれ、構内で無事に会えたとのこと。それだけで万々歳です。それで私は学校に戻りました。

学校では10時半から「Dクラス」の授業です。この「Dクラス」は、全員が在日なので、勉強をした方がいいのです。留学生とは違います。留学生の場合は、学校がどこかへ連れて行かなければ、学校とアルバイト先を行ったり来たり、三角形の線の中だけの、日本の生活となってしまいます。予定では四月から、3カ所は見学できていたのにね。ちょっと可哀想です。

もっとも、私は引率は卒業です。学校の階段の上り下りがこれ以上辛くなったら、授業も卒業と言うことになるでしょう。よくぞ、これまでついて行っていたと思います。もう限界が限りなく近づいているという感じです。

で、月曜日、学生達に「どうだった」と聞くと、「楽しかった」の一言。いつもは人数が多いせいか、解散後はベトナム勢はベトナム人だけで行動し、他国の人を入れないと言う傾向があったのですが、今回は解散後も皆で行動したとのこと。閉園までいて、それから皆で西船で夕食を摂るつもりが、それがダメだったので、行徳に戻って食べたと言います。最後まで一緒だったと聞き、驚いたのですが、驚く方がおかしいのかもしれません。

乗り物も、1人に聞くと、「あれには2回乗った。これには参加乗った」と言います。誰に聞いても同じことを言うので、乗るのも皆一緒だったことが判り、思わず笑ってしまいました。仲のいいのはいいことです。引率されて行ったのは、ベトナム、中国、フィリピン、スーダンの4ヵ国の人たちで、一緒に行動すれば、これからの勉強もよりいっそう楽しくなることでしょう。

日々是好日

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忙しい毎日が続いていました。ぐっと年を取ったような気がしています。

2020-10-08 08:37:10 | 日本語学校
雨。

台風の影響と言うよりは、台風にせっつかれた前線のせい。パラパラと小雨が降っては已み、勢いを強めては弱めなど、しているようです。

学校の「キンモクセイ(金木犀)」の花が咲き、香りを漂わせています。もっとも、コロナ禍の中では、だれも、香りを楽しむという余裕はなく、窓を開けているのも、空気の流れを作るため。どうも無風流な生活が、習慣になってしまっているようです。

とはいえ、学生達も、手洗い、マスクの生活が慣れ、来てすぐの手洗い、マスクのチェックなど完全に不必要になっています。

夏の一時期、「暑くて辛い」とか、「『マスクかぶれ』で、ブツブツができて痛い」とか言っていた学生もいて、ちと可哀想だなと思うこともあったのですが、そこはそれ、「室内ではマスクは必要不可欠です。互いのため…ですから」と、我慢させていました。

ただ、今年は、四月から留学生が来られなかった(1名の四月生だけは、滑り込みで来ることはできたのですが)ということで、教室内での席と席の距離が、ある程度保てているので、授業を休む必要はあまりありませんでした。それに、一クラスを除けば、夏休みもなしということで、やれましたし。

不思議なことに、留学生達が来なければ来ないで、地域から勉強したいと言う人たちを入れることができたので、学校として、どうにかやれているような気がします。もっとも、在日の人たちは、中国人を除けば、「N1」合格までと言う目的を持った人は少なく、だいたいは「初級」レベルで終わり、せいぜい「N3」くらいで疲れてしまう人が多いので、それほど叱咤激励する必要もないのですが。

中には「読むこと」が不得意な人が多いときもあり、その時には「会話」や「ヒアリング」で読解力をつけた方がいいのではないかとやり方を変えたりしています。

日本での生活に、基本的に、問題ない状態になれればいいわけで、苦手な文字を追わせて
(長い文章を読ませて)苦しめる必要もないのです。基本的なもの(文字、もちろん漢字も入ります)さえ判っていれば、あとは個々人の必要の程度に応じてやればいいこと。人によっては、「N3」合格を目指す人もいるでしょうし、「N2」合格を目指す人も出るでしょう。その時は留学生クラスに入ればいいのです。

で、大半の人は、つまり、「聞き取れ」「意味が判り」、「それに応じた話ができる」ようになれば、一応は、「まっ、いいか」となるようです。「学校などからの連絡が読めるようになりたい」という人は、「N3」くらいまでの漢字さえ、わかっていればそれだけでなんとかなるでしょう。。

大学合格を目指すという留学生達とは、いきおい、授業のやり方も内容も異なって当然なのでしょう。これは、自分にとっては「新しいやり方」になってくるのですが。

だいたいが、「学生あっての教師」であり、「学ぶ人たちのそれぞれに合わせての授業」なのですから、学びたいという人たちを彼等に合わないやり方、内容で、別に苦しめる必要もないのです。

とはいえ、文法の基本(「N4」)くらいまでは、どうにかして知っておいてもらわねばなりませんから、最初は少々辛いことに…なるかもしれません。在日の人たちは年齢も、母国での教育レベルも、背景も、本当にバラバラなのですから。

日々是好日
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