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健康診断の“検査”は“病人”を作り出すだけのもの、特に「血圧」と「コレステロール」が悪質

2013年07月25日 | 生活習慣病一般

健康診断の“検査”は“病人”を作り出すだけのもの、特に「血圧」と「コレステロール」が悪質

 元気で長生きしたいから、“早期発見・早期治療”につながる健康診断の“検査”を定期的に受けている、という方が圧倒的に多いのが、日本人に特徴的な健康管理法です。
 こんな国は世界中探してもありません。
 特に、米国やフィンランドでは、健康診断の“検査”は、やる意味がないし、寿命が延びることもないという、明確なデータがちゃんと公表されていますから、健康な人は
“検査”を受けるのはまれですし、ましてや“検査”結果を重視するというような考え方は持っていません。
 また、欧米諸国では、日本のような住民集団検診や企業検診制度はないです。これは、個人の健康は個人で管理するのが当たり前という、個人個人のしっかりした考え方が強いお国柄からとも言えますが、各国政府は、そんなことを行っても“早期発見・早期治療”につながらず、決して生活習慣病が減らないことを知っていますから、多額の税金を投入してまで制度化するなんて全く考えもしないのです。

 その健康診断“検査”の基準値というものが、万人に当てはまる正しい指標であれば、まだ許されるのですが、日本では、時代の経過とともにころころ変わりますし、たいていは男女差が無視され、年齢差も無視されたり、あったとしても実に大ざっぱな設定しかなされていません。
 日本とは違って基準値を重視することがない欧米の方が、男女差や年齢差を踏まえて、かえって基準値がしっかりしたものになっています。
 そして、日本では、その基準値も統一されたものではないです。各学会のガイドラインはあるものの病院・クリニックによって若干の違いがあります。
 日本における基準値がこのような形になっている原因は、実は健康な人の数値が幾つなのか、これがどんな調査方法を取ったとしても算出不可能だからです。
 でも、日本の政府も医師会も、基準値はさも正しいような言い方をしています。

 そして、日本では、国をあげて、“早期発見・早期治療”そのために健康診断を定期的に受けましょう”の大合唱で、人間ドッグが大流行りとなり、まずは“検査”をすることが健康確保の第一にされてしまっています。酷い企業は強制的に社員全員に人間ドッグを受けさせて、その“検査”結果を勤務評定に加えることまでしています。
 あきれて物が言えない日本の健康診断“検査”の扱い方です。
 この日本独特の健康診断制度は、個人主義が未発達という土壌にあることと、戦前の学童体力向上対策や疫病・感染症対策のやり方が尾を引いているのでしょう。
 皆が同じ検査をし、皆が同じことをやり、皆が揃って病気を防ごう、というものです。
 現代社会になって、日本人もかなり個人主義的になってきていると思われるのですが、どっこい健康診断“検査”だけは時代に大きく逆行し、メタボ検診がいい例ですが、どんどん強化されてきています。
 そして、“検査”はいいことだ、“検査”は補助によってタダか少しの負担で済むからと、皆が“検査”を進んで受け、それでもって“検査”結果に一喜一憂させられているのです。

 こうした“検査漬け”によって、あるとき、たまたま“検査”の数値が基準値から上にはみ出しでもすれば、医者は、高血圧“症”、糖尿“病”、脂質“異常症”といった診断結果を被検者に告げ、病人を意のままに作り出し、薬を死ぬまで飲ませ続けるのですから、これはもう「医は医術にあらず算術である」としか申しようがありません。
 日本では、医師により差はあるものの、基準値をオーバーすると“とりあえずお薬を出しておきましょう。”となってしまうのが通例ですが、欧米では“まずは生活習慣の改善をしましょう”という指導がなされるだけで、即投薬ということはないです。
 ちなみに、コレステロールを下げる薬は日本人が何と世界の生産量の6、7割を消費しています。それも、大半が更年期過ぎの女性をターゲットとしたものです。これは、のちほど説明しますが、日本の基準値が際立って厳しすぎる上に即投薬傾向にあるからです。
(2014.1.18追記)
 米国の基準値は日本とあまり大きな差はないようですが、単なる指標としてしか捉えられていないようでして、即投薬には決してなりません。コレステロールについては更年期過ぎの女性はだれでも数値がグーンと上がりますから、米国では基本的に投薬しないことになっているようです。また、高血圧は州や保険会社によって違いがあるようですが、180を超えた場合に初めて投薬対象になるようで、それがカリフォルニア州では最近10アップされたとのことです。なお、このように投薬に慎重になるのは、投薬による副作用が大きいと医療訴訟で敗訴することが多いことも背景にあるようです。
(追記ここまで:高血圧についてはLA在住の日本人の方からいただいた情報です。)

 “検査”の結果が基準値からはみ出したからといって、それは“症”でも“病”でもないです。単に、高血圧状態、高血糖状態、高コレステロール状態といった単なる状態にあるというだけのことであり、加えて、そういう状態であっても健康体の方の数値には個人差がかなりありますから、それはそれで正常だ、という場合の方が圧倒的に多いのです。
 逆に、基準値の範囲に納まっていても、発症する場合が往々にしてあります。痛風がいい例で、尿酸値が基準値をオーバーすると痛風予備軍の扱いを受けますが、痛風の発症は体質が大きく影響し、基準値の範囲内であっても発症しますから、“検査”の数値は無意味なものになっています。
 なお、基準値の上限値と下限値の算出方法については、のちほど説明します。

 さて、「医は算術」と申しましたが、医師になることを志し、大病院で体を酷使して患者の命を救うために日夜働くものの、ある程度の年齢になると体力の限界を知り、マイペースで仕事ができる開業医となるのが一般的で、開業医が年々増えてきています。
 開業には初期投資として多額の資金が要りますから、それを回収し、加えて子息を医者にしようとなると、これまた教育費が高額なものとなりますので、開業医が食っていくためには多くの患者を抱え込み、“検査”と薬の処方箋で保険点数を上げねばなりません。
 ここに、日本の医療制度の大きな病根があるのです。
 ますます増える開業医の生活保障をするために、開業医の既得権益を守ることに重点を置いている日本医師会が、政府を抱き込み“検査漬け”と“薬漬け”を正当化していると言えます。こうして、健康な人があたかも病人であるかのように扱われているのが日本の医療の現状なのです。

 「医は算術」であることの例を幾つか紹介しましょう。
 先ずは、高血圧“症”。その昔は最高血圧の標準値(平均値)は「年齢+90」でした。その後、基準値の上限設定が定められ、上限値160が長く続き、2000年に140にされ、2004年には老人を除き130にされてしまいました。
 2000年の改定で、それまでの高血圧“症”の患者数は1500万人が、3700万人に。
 次に、糖尿“病”。血糖値の上限は、その昔は140だったものが、1999年に126に、その後110に引き下げられています。新潟大学名誉教授の岡田正彦氏によれば、基準値の上限を10下げると、はみ出しが2.5倍増えるとのことです。
 また、血糖値の過去1、2か月の指標となるヘモグロビンA1cの基準値上限は以前は5.8であったものがメタボ検診の始まりとともに5.2に。これだけで、何百万人もが糖尿“病”にされてしまいました。
 3つ目が、脂質“異常症”。1987年までは総コレステロール値の上限は250でした。それが意図的に220に改定されたのです。これによって、50歳以上の女性の55%が当時の呼び名である高脂血“症”という患者にされてしまったのです。それが今や“異常症”と改悪改名されました。加えて、総コレステロール値の基準値設定に多くの批判がでてきたことから、総コレステロール値は診断基準から除去してしまい、悪玉と善玉に分けて基準値を新たに設定し直すという、煙に巻く方法に切り替えています。この新しい基準値になって、患者数がどうなったかというと、決して減ることはないようです。

 ここまで質が悪い基準値設定ですから、「病院で殺されないために」とか「病人はこうして作られる」といった本が書店の棚に幾冊も並び、雑誌でも頻繁に記事にされています。
 医師は、このことを知っていても、黙して語りません。なぜならば、自分で自分の首を絞めることになりますからね。生活習慣病“治療薬”は安定した最大の収入源なのです。
 実は、お医者さんもかわいそうです。日本特有の薄利多売方式の保険点数では、開業医は生活習慣病患者を数多く呼び込まないことには食っていけないからです。
 また、多くの患者は、基準値は正しいものと思い込まされていて、素直に医師の指導に従ってしまいますし、加えて、患者の中には基準値はおかしいという情報を得て基準値に疑問を持ちながらも、医師を前にすると、疑問の思考回路をバッサリと切断し、医師に頼りきっていまうという愚かな行動に出てしまう人がけっこう多いです。これも、欧米人とは違った、日本人に特有の特徴です。一言で言えば、ひ弱な精神ということになりましょうし、最近話題になっている言葉を持ち出せば「空気に従う」ということになりましょう。

 健康診断の一番正しいやり方は、自分で自分をチェックする以外になく、毎朝、起きたときの体調がどう感じられるとか、便の状態は良いか悪いか、といったチェックをしてみたり、日中にちょっと動いただけで動悸がしてきたとか、疲れを感じるといった体調の変化に注意して、それを自分自身で感じ取ることです。中高年であれば、これは可能でしょう。
 これらの体調変化は、たいてい原因に心当たりがあるものであり、それを是正すれば良いのですし、また、明らかに加齢が原因していると判断されるものも多いです。
 とんと原因が分からないとなったら、そのときには医師の診察を受ければ良いでしょう。まれにとんでもない病気が発症しており、即治療が必要となる場合がありますからね。
 ちなみに、小生(間もなく65歳)はもう15年以上住民検診を受けたことがなく、検査値がどういう値なのか全く知りません。
 なお、日本に唯一住民集団検診を行っていない自治体があります。それは長野県の泰阜(やすおか)村です。やらない理由は、冒頭で述べた欧米諸国と同じ考え方に基づいています。もう20年以上前からのことですが、歴代の村長に引き継がれており、最近の泰阜村長の考え方を紹介しておきましょう。
 泰阜村長のBLOG 私はこう考えます。
 http://blog.st203.net/soncho/
 「2012.10.30 日本脳炎の予防接種での死亡」の記事の中段辺りにあります。

 ここまで、“検査”は無意味で、基準値は間違っていると述べてきましたが、強制的に“検査”を受けさせられて、検査データをまざまざと見せ付けられ、それでもって指導を受けると、多くの方は不安になるのが正直なところでしょう。
 そこで、下記に、多少はましな、客観的な計算方法で算出された基準値を紹介しておきます。男女差、年齢差をしっかり加味したものですから、現在の基準値とは随分異なっています。
 ただし、この基準値も、この範囲内に収まっておれば「正常」というものではないです。
 基準値とは何かというと、大ざっぱに言えば、健康でどこも悪くないという人の膨大な検査データを全部並べ、両極端の数値それぞれ2.5%をカットした、残り95%の人の上限値と下限値を示したものです。
 これが、通常、基準値と呼ばれるもので、たいていの検査値はそうなっていて、検査機関ごとに独自で調査することがありますから、検査機関ごとに基準値にバラツキが生じます。また、検査機関によっては検査法が異なることがあり、数値の出方に差が生じます。
 基準値というものは、ただそれだけのものであって、両端からはみ出したそれぞれ2.5%の人が不健康というものでは決してないです。
(注:下表の基準値は、東海大学名誉教授大櫛陽一氏が2004年に発表されたもので、算出方法は、ある特定の検査法で行われた検査データの全体を非線形最適化法を応用した新手法で解析するというもので、基本的には、平均値と標準偏差から95%信頼範囲を計算するというものですが、大雑把に申せば、両極端2.5%カットと思っていただいてよいです。)
 よって、基準値というものは、それを外れていても、今現在健康であって、どってことないが、ひょっとして何か病気が潜んでいるかもしれないから、精密検査をした方がいいかもしれない、といった程度のことです。
 下記の基準値も、そうしたものであることを頭においてご覧になってください。
 そして、あなたの過去の検査データと見比べてください。なお、下限値は記載を省略しましたのであしからずご容赦ください。


 詳細は、下記サイトをご覧ください。検査項目20程度載っています。
 東海大学医学部医用工学情報のホームページ
 http://mi.med.u-tokai.ac.jp
 開いたら、10行目ほどの所に「男女別・5才ごと基準範囲数値」があり、それをクリック。
(注:2014.1.8 残念ながら、このホームページは開けなくなっていました。東海大学HPから検索をいろいろかけてみたのですがダメでした。非公開資料に?)

 なお、たいていの方は、定期的に“検査”をなさっておられ、ここに示した本来の基準値から毎回はみ出しになる方が5%おみえです。それでも健康と感じられるのであれば、それは、あなたの体質が基準値はみ出しであってはじめて「正常」なのです。
 そうした人は、20人に1人はいると考えて良いでしょうね。無理して検査値を落とし、残りの19人の仲間入りする必要はどこにもありません。
 そして、そうした方が高血圧”症”だからといって降圧剤を飲み続ければ、必要な血流が生み出されなくなり、全身の酸素欠乏が生じますし、脂質“異常症”だからといって血中コレステロールを下げる薬を飲み続ければ、エネルギー代謝が阻害されて老け込んでしまいます。どちらも、老化を促進させ、余計な病気を呼び込む元になるのです。
 いい例が老人医療専門病院ですが、こうした薬をほとんど出さない病院があり、その病院では、元気なお年寄りの患者が大変多いそうです。

 ところで、ただ一つ、定期“検査”のメリットがあります。
 例えば、今まではいつも数値が低かったのに段々と上がってきた、
あるいは、今までずっと数値が高かったのに段々と下がってきた、といった数値の大きな経時変化が見られたときは、単なる加齢で片付けるのは危険で、何か大きな別の原因があることを検査データが物語っているのです。
 最近、毎日運動をするようになったからという場合などは別ですが、何か思い当たる節があれば、その対応をせねばならないことになりますし、そうでなければ医師の診察を受け、潜んでいる病気の発見をせねばなりません。
 いい例が、基準値内であっても血糖値が段々上がってきたという場合は、明らかに膵臓が疲労困ぱいしていると考えられます。その場合は、既に糖尿病の初期は過ぎていると考えた方がいいと思われますからね。でも、糖尿病の改善は、小食と断食で膵臓を休ませ、自然治癒力を発揮させるしか方法はないですから、薬では何ともしがたいですが。

 ここまで「健康診断の“検査”は“病人”を作り出すだけのもの」と題し、生活習慣病に関して長々と“検査”やその基準値の無意味さを述べつつ、かつ、基準値内であっても既に病気であると脅したりして、読者の皆様方にはたいそう気分を悪くされた方がきっと多いことでしょう。
 その点、あしからずお許しください。
 でも、現在の基準値というものは、どういうものであるのかを、この際、しっかりと理解していただきたいです。また、健康になるための健康管理は、毎日自分で自分の体をチェックする以外に方法はないことも理解していただきたいです。
 そうしたチェックを欠かさなければ、あなたはいつまでも健康でいられることでしょう。
 そして、それが健康寿命をうーんと延ばし、ピンピンコロリと天寿を全うするための近道となりましょう。

(2014.5.6追記)
 日本人間ドック学会が、ドック受診者150万人のデータから、“新基準値”の元になるものを4月4日に発表しました。コレステロール値は素直に算出されているようで、上に掲げた東海大学のものと酷似していますが、血圧は大きな違い(学会の数値はかなり低い)があり、これは標本抽出が操作され、捏造されたものと言わざるを得ません。
 詳細は、「 人間ドック学会の“新基準値”の評価 」をご覧ください。

<関連記事:こちらもご覧ください。>
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とても参考になりました (hiyo)
2014-01-17 19:00:07
55歳の女性です
本日健康診断の結果の説明を医院からうけました。
「LDLが190でかなり高いので
下げる薬を飲んだ方がいいかもしれない」とのこと
(血糖値 血圧 中性脂肪 等他の項目は基準値内です)
本当だろうかと検索したところこちらのブログにたどりつきました。
薬は飲まず
食生活や運動などにつとめようと思います。
有益な情報をありがとうございました
hiyo様へ (薬屋のおやじ)
2014-01-18 09:16:43
貴女の検査数値の捉え方にどれだけか参考にしていただけ、幸いです。
Unknown (検査技師)
2015-09-08 20:54:32
健診して判定を出さずに報告出来るものですか?

生きてるという事は本当にさまざまな事が起こり、人それぞれです。
それでも判定を欲しがるのが人間であります。

毎年健診を受け、それを自分の基準値として考えられる意識が一般常識として広がってくれる事を願います。

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