一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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短期で完成する住宅

2009年07月28日 14時10分50秒 | 住宅ノウハウ・実例
▲右の家と左の家の工事スタートは同じ日です



みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。

新潟での出張で見学した家です。

基礎工事の期間は除いて、

上記写真の右の家と左の家、同じ日に上棟しましたので、
上棟から同じ日数しか経っていません。


上棟から何日目くらいだと思われますか?

答えは、4日目です。

大工さんの人数は、どちらも4人づつ入っていました。


しかも、左の家は、あと数日で大工さんの工事が終わります。
上棟から完成まで、1ヶ月掛からない早さです。


プレハブ住宅?


在来工法です。壁パネルは使いますが、ちょと変わっています。
オール純粋な無垢材です。

柱も梁も、集成材は使っていません。




▲天井はありません。現在天井に見えているのは、仮の床材です。
 完成後は2階の無垢材の床裏が見えます。
 真壁工法で、完全乾燥オール4寸の無垢柱です。
 窓枠も無く、大きな柱と窓台、窓枠に囲まれた窓になります。
 真壁というのは、昔の和室と同じく完成しても柱が室内側に見えています。




同じ無垢材でも、狂わないように徹底的に乾燥させています。
他では、ここまで徹底した乾燥材を手に入れることは無理でしょう。
時間を掛けて乾燥させれば良い、人口乾燥機を使えば良いという
単純な問題ではありません。この点は凄いことです。






▲▼完成時を現場で撮影した写真 柱や梁などの無垢材の部分を自然塗料で
着色していますので、白木のままが通常です。着色は自在です。









現場での作業が短縮され、材料は高くてもトータルではコストが下がる。
どこにでもある良く聞く話です。
実際はメリットがなかったり、品質に問題があったりします。


にもかかわらず、忙しい私がなぜ新潟までわざわざ観に行ったか?


今までのものとは違って
ミタス一級建築士事務所のコンセプトにも合い、
他とは違う価値のあるものと感じたからです。


工務店の社長まで連れていったのは、

神奈川や東京で行っても、ほんとうにそんなに早く安くできるのか?
この説明や現場を何軒か観ました。


夜にホテルで食事中はもちろん、それが終わってからでも
ふたりであれこれ議論してきました。


工事日数や作業方法、材料置き場とスペースの問題、
下請け工事業者のこと、運送代や工事費用のこと、その他の問題点…


新潟とはかなり条件が異なりますので、
やはり同じようにはできません。細かい検討も必要です。


実際のところも300年住宅と同じく、やってみないとわかりません…。


また私がリスクを負って、実験するか…。

実験に協力して頂く施主も探さないといけませんし、

1軒では結論は出ないので、少なくとも5軒くらい試して
職人さんがこの工法に慣れないと、
実際の工事費用は決して安くならないでしょう。


今の現状ではこの工法をメインにするわけではありません。
あくまで、サブとしての選択肢の一つです。


しかし、チャレンジしながら改革し、品質を落とさずに
コストを落とす方法も模索していかなければなりません。

わたしのこだわりが有り過ぎるので、今まで観てきたものは
基本となる工法や仕様にコンセプトと異なる内容が多過ぎたのです。

ですが、今回のものは検討する余地が大いにありますので、
多分トライすることになるでしょう…。


消費税率が上がる前には、選択肢のひとつであっても
これだ!というコストを抑えたものを確立したいと思っています。

これは、品質は保ったまま、コストを落としたタイプというものですが、
制約がかなりあるので、誰にでもというわけにはいきません。

あくまで選択肢のひとつです。




横浜市 一級建築士事務所 

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