みどりの一期一会

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速報!2600名分の【抗議署名】提出/つくばみらい市DV防止講演中止事件

2008-02-01 15:09:55 | ジェンダー/上野千鶴子
つくばみらい市のDV防止講演中止事件の速報です。

今日の午前、呼びかけ人の上野千鶴子さんらが
2600人分の【抗議署名】をつくばみらい市に提出しました。

この署名はわたしも呼びかけ人に名を連ねて、
つくばみらい市における平川和子さんの講演会直前中止に抗議し、改めて実施を求めます(1/22)
と抗議署名を呼びかけていたものです。

わたしは昨日、福井から帰ったばかりで駆けつけることはできなかったのですが、
無事につくばみらい市に提出することができたみたいです。

抗議署名に協力してくださった全国の心あるみなさま
ありがとうございます。

 【社会】DV講演中止に抗議署名 茨城、ジェンダー研究家ら
東京新聞 2008年2月1日 12時37分

茨城県つくばみらい市に
抗議の署名を提出する上野千鶴子東大教授(左)=1日午前
 
  茨城県つくばみらい市が開催を予定していたドメスティックバイオレンス(DV)被害者支援の講演会が、支援活動に反対する人々の街宣活動などを理由に中止された問題で、ジェンダー研究家らが1日、同市に対し講演中止への抗議と、再実施を求める約2600人分の署名を提出した。
 上野千鶴子東大教授(ジェンダー研究)ら約50人が「少数の暴力によってDVに対する活動が妨害されることは見過ごせない」としてインターネットなどを通じ、署名を呼び掛けていた。同市は「市民が混乱する恐れがあったので中止した」としている。
 一方、市役所前で拡声器を使い、DV支援に反対する活動をした「主権回復を目指す会」の西村修平代表は「DV防止法は女性の言い分が一方的にまかり通り、男性を加害者に仕立て上げ家族を崩壊させる欠陥法」と主張。「講演会で反対の立場を述べる時間も設けるよう市に要請しただけで中止を求めたわけではない」としている。
(共同)


Against GFB
 ジェンダー(フリー)バッシングに対抗し、ジェンダー平等な社会を実現するために!!

【抗議署名】
つくばみらい市における平川和子さんの講演会直前中止に抗議し、改めて実施を求めます
 
 
 1/20につくばみらい市主催で予定されていた平川和子さん(東京フェミニストセラピーセンター所長)の「ドメスティックバイオレンス(DV)」をテーマにした男女共同参画講演会(タイトル「自分さえガマンすればいいの?―DV被害実態の理解と支援の実際」)が、直前の1/16になって、市によって中止を決定されていたことが、毎日新聞ほか(注1)で報道されました。報道によれば、1/16にDV防止法に反対する民間団体が、市役所前で「数人が拡声器を使って抗議する騒ぎ」を起こしたため、市の担当者が「混乱を招く」(毎日新聞1/18)「市民に危険が及ぶ恐れがある」(産経新聞1/17)と中止を決定したものです。抗議した団体の代表(男性)は、「市長直訴の抗議により、中止が正式に決定された」、「少数が巨大な行政を圧倒・屈服させた」と発言されたと伝えられています(注2)

 講師予定者の平川さんが直ちに市長宛に送った抗議文によれば、市側の説明では「西村と名乗る男性と他に数名の女性が、役所内に拡声器を持って押しかけ、職員に対する誹謗中傷などを大声でまくしたて、講演会の中止を求めて詰めより、そのうえ講演会の当日には街宣活動を行うとの予告をしたため、講演会の参加者に危険が及ぶ恐れがあるとの判断のもと、やむなく中止した」とあります。平川さんはこれを「講演会主催者と私に対する暴力であり、参加市民に対する暴力」にほかならないと認識しており、私たちも彼女の認識に全面的に同意します。

  改正DV防止法(2007年制定本年1月11日施行)によれば主務大臣(内閣総理大臣、国家公安委員会、法務大臣及び厚生労働大臣)は都道府県又は市町村に対し、都道府県基本計画又は市町村基本計画の作成のために必要な助言その他の援助を行うように努めなければならない」(第2条の3、5項)とされています。改正前にすでに茨城県が策定したDV対策基本計画の関係文書によれば、「県民一人ひとりが「DVは許さない」といった認識を強く持っていただくことが、何よりも大切なことです。このため、県では、今後とも学校や家庭、地域、職場などにおいて、人権意識を高める教育や男女平等の理念に基づく教育を促進していきます」とあります。つくばみらい市が計画していた講演会は、まさに県が推進している「地域における人権意識を高める教育」そのものといえます。そのような事業が少数の暴力によって妨害されることを、見過ごすわけにはいきません。

  中止の報道に接してわたしたちは大きな衝撃を受け、あってはならないことが起きたとふかく憂慮しています。市の行事が少数の人々の暴力的な行動によってくつがえされたことそのものが問題であるだけでなく、DVという暴力に対する人権を守るための事業が、少数の人々の暴力によって実施不可能になるとすれば、DV被害者および支援者を暴力から守るべき責務を負う、自治体の姿勢に対する信頼もゆらがざるをえません。このような暴挙がまかりとおるなら、今後他の自治体においても、DV関連の事業がいちじるしい不安にさらされるだけでなく、講演や学習会等の啓発事業についても「混乱をおそれて」自主規制する自治体が続出しないともかぎりません。

 このような暴力に対して、市がとるべき態度は、きぜんとしてこれを退け、安全を確保したうえで、予定通り事業を実施すること以外にありません。市当局が、暴力に屈して出した今回の中止決定をすみやかに取り消し、あらためて日程を調整して、平川さんの講演会を実施することを、わたしたちは心から求めます。また平川さんおよび関係者の身辺の安全に配慮することをも要望いたします。

(注1)「DV防止法:反対団体の抗議で講演会中止 つくばみらい市」@毎日新聞(1/18) 
    「抗議受け市の講演会中止に DV被害支援めぐり」@MSN産経(1/17)
    「DV防止法講演会 団体抗議で中止に つくばみらい」@東京新聞茨城版(1/18)
(注2)

呼びかけ人(敬称略・50音順・08.01.26現在)
青山薫・赤石千衣子・麻鳥澄江・有村順子・石田邦子・石田雅美・市場恵子・伊田久美子・伊田広行・伊藤公雄・稲邑恭子・井上輝子・上野千鶴子・漆田-土井和代・小川真知子・長田満江・戒能民江・河野和代・木村涼子・熊田一雄・黒岩秩子・小島妙子・今大地はるみ・坂上香・坂本洋子・早苗麻子・佐藤明子・さとうももよ・清水澄子・出納いずみ・鈴木隆文・鈴木ふみ・高橋喜久江・土橋博子・角田由紀子・寺町知正・寺町みどり・内藤和美・中西豊子・中原道子・中村彰・西野瑠美子・丹羽雅代・沼崎一郎・橋本育・長谷川京子・姫岡とし子・弘田しずえ・福沢恵子・フックス真理子・船橋邦子・細谷実・堀田哲一郎・皆川満寿美・三井富美代・三宅晶子・本山央子・湯澤直美・米田佐代子


先ほど届いた中日新聞夕刊の第2面【特報】の
《話題の発掘 ニュースの追跡》には、
抗議署名提出と、この事件の詳報が載っています。

【特報】《話題の発掘 ニュースの追跡》
DV講演会 抗議で中止

中日新聞夕刊 2008.2.1

 茨城県つくばみらい市で先月中旬、市主催のドメスティック・バイオレンス(夫などの暴力、DV)をテーマにした講演会が中止になった。反対団体から抗議を受け「混乱回避」を優先したという。新潟県長岡市では同じ状況で講演会を開いている。行政の「過剰反応」が言論の自由を縛りかねない状況で、ジェンダー研究者らは1日、つくばみらい市に対し講演中止の抗議と、再実施を求める約2600人分の署名を提出した。

 市が尻込み 言論封殺
 つくばみらい市は男女共同参画事業の一環として、先月中旬に「自分さえガマンすればいいの?」と題した講演会を予定していた。講師はDV被害者を支援する東京フェミニストセラピィセンターの平川和子所長(内閣府専門調査会委員)。
 ところが先月4日、DV防止法に反対する「DV防止法犠牲家族支援の会」の地元会員が市に講演中止などを要請。11日には「支援の会」会員と「主権回復を目指す会」の西村修平代表が市を訪れ、「当日は講師と逆の立場の論者にも発言を認めよ」と求めた。
 市は拒み、西村氏ら3人は16日、市庁舎前でチラシをまき、拡声器を使い主張を訴えた。市は同日、「開催すれば混乱を生じかねない」と講演会中止を決めた。
 西村氏は「夫婦間のトラブルは話し合いで解決すべきだ」と持論を述べた上でこう話した。「市には中止しろとは言っていない。日本には言論の自由がある。ただ、公費を使う以上、反対の立場の人間にも発言機会を与えるべきだ。講演会を開いたら脅威を与えるといった発言もしていない」
 一方、長岡市も「家族の中の暴力防止」をテーマに平川氏を招いた講演会を企画。前出の「支援の会」が「市費を使うな」などと抗議していたが、予定通りに27日、120人の聴衆を集めて開いた。
 つくばみらい市の中止決定は余波も。茨城県つくば市の県立茎崎高校は「デートDV」をテーマにDV被害者支援のNPO法人による出前授業を予定していたが「直接の抗議はないものの、つくばみらい市の判断を重視した」(同校)として授業を取りやめた。
 今回の判断について、つくばみらい市の担当者は「ここは田舎。拡声器による街宣だけで皆が驚く。(言論の自由もわかるが)開催当日、会場に抗議団体が来て、混乱が生じる懸念を優先した」と説明する。
 これに対し、上野千鶴子東大教授(ジェンダー研究)ら約50人が「少数の暴力によってDVに対する活動が妨害されることは見過ごせない」としてインターネットなどを通じ、署名を呼び掛けていた。

 対応不適当 講師もがっかり
 講演するはずだった平川さんも「わずか数人による威嚇や妨害活動で中止されたことが残念。市が“事なかれ”で対応し、このまま終わってしまうのがおかしい。(1月)11日には改正DV防止法が施行された。支援体制の拡充が必要な時期だったのに」と話している。
 つくばみらい市の対応は類似した事件の判例をみても疑問が多い。広島県呉市は1999年、同県教組の教研集会のため、一度は学校施設の利用を許したが、右翼団体の抗議活動を予想して不許可にした。この件で、最高裁は2006年2月「妨害活動のおそれが具体的でなかった」と呉市の対応は不適当だったと判断している。
 お茶の水女子大学の戒能民江教授(家族法)は「今回の事件によって、せっかく積み重ねてきたDV防止の動きへの影響、さらに被害者の声を封じる結果をもたらしかねないことが危ぶまれる。行政は自主規制することなく、その責務を全うしてほしい」と訴える。
 長岡市の講演会担当者はこう話す。「どんな講演会にせよ、内容への賛否や意見はさまざま。万人が賛成する講師を条件にすれば、講演会など開けない。聴衆の受けとり方は講演会の開催とは別問題だ」
(中日新聞 2008.2.1)



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最後まで読んでくださってありがとう
2008年も遊びに来てね 
 また明日ね
 

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