福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

ネットの中傷・いじめ2017(1) 責任追及の仕組みを

2017年09月03日 05時56分01秒 | 時事問題 社会問題
 インターネットのありようについて悲観的な意見も増えている。
 インターネットは多くの人が自由に参加し、よりよい「集合知」が生まれる場と期待されてきた。確かにその有用性も発揮されている。しかしながら、ここのところ悪口や憎悪に満ちた書き込みや、その書き込みへの非難が殺到する炎上が頻回に生じるし、フェイクニュースを広める場にもなっている。災害時に流されたフェイクニュースで更に辛酸を舐めさせられた被災者も少なくない。
 青少年の間ではSNSやLINEによるいじめも少なくない、という。
 しかも、最近は発信者の身元を隠せる特殊なソフトを使った投稿が増えている。

 私たちは憲法で「表現の自由」を得た。国家権力による市民の抑圧を防ぐための規定だが、ネット空間では本来の目的と違った形で「表現の自由」が乱用されている。

 匿名性はネットの特傲であり、その利点は否定しない。とはいえ、書き込みをした人
の法的責任が最終的に追及される余地があってこそ、ネットで真に意義ある意見が展開されるはずだ、と思う。
 匿名性の最たるものは選挙であろう。通常はないことであろうが、何らかの事情が生じた場合には名簿、筆跡などから票の特定は可能とされる。

 インターネット上で個人を標的にした誹榜中傷が氾濫している。 
 一般人も標的になる。
 法務省によると、全国の法務局が助言や要請など手続きを始めたネツト上の人権侵犯事件は年々増え、昨年は1909件。警察への相談は1万件を超える。

 それによって被害が生じた際でも、一般的に投稿者特定までの道のりは困難を極める。通信事業者の多くは契約者情報を提供する条件に司法の判断が出たばあい、を挙げる。これには書類の準備や費用もかなりかかるから泣き寝入りしている被害者は多い。

 投稿者を特定するための通信履歴を保存する形式や期問が法的に整備されていないことが問題である。法で形式や保存方法を定め、少なくとも数年間の保存は義務付けるべきだ、と思う。どんな権利侵害が生じたか、などの基準があれば事業者も判断しやすくなる。
 
 私は大した内容の記事を書いていないために深刻な状況は経験していない。時に真剣に意見の往復をすることはある。
 しかし、最近驚いたことがある。過去の記事を参照しようと検索をかけたところ、「〇〇の画像(641件)」の項目ができていて、私がブログに掲載した写真を始め、講演会等の写真が多数掲載されていた。私は自分で写真を載せるときには絶対に他所の方が写っている写真は用いない。このことは徹底してきたつもりである。悪意ではないにしろ自分の知らない画像が知らないうちにネットに出ていることに、改めて怖れを感じてしまった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする