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関係性

2014年08月01日 | カ行
問題意識・佐々木健一著『辞書になった男』(文芸春秋)の44頁に「ケンボー先生と山田先生の関係性について言及するかしないかという以前に~」という文がありました。この「関係性」は明鏡にも新明解にも載っていません。

感想・「関係」で十分でしょう。それなのに、このように「関係性」という人が多くなっています。同じような「おかしな言い換え」には「方向」を「方向性」というのがあります。 2014年07月17日の記者会見で菅(すが)内閣官房長官が「方向性」という言葉を使っていました。

こういう風にわざわざ曖昧な語句を使う風潮はどこから来るのでしょうか。日本人の一般的特徴かもしれません。実例を注意深く集めて行きましょう。

 但し、武谷三男が「技術とは人間実践(生産的実践)における客観的法則性の意識的適用である」(『弁証法の諸問題』理論社190頁)という場合の法則性の「性」はこれと同じではない。武谷は「ここに客観的法則性というのは、ただ法則だけをいうのではない、本質的な法則が現象する全構造をさしていうのである。また必ずしも法則を認識してそれを適用することをいうのではない。とにかく何らかの客観的法則性があり、これが目的を媒介しうることを認めさえすればよいのである。すなわち認識という科学よりも先に技術が存在していたことを意味するのである。しかし近代技術と科学の関係を無視する規定は誤りである。また、これによって誤れる技術や偽れる技術として、魔術、占星術、錬金術を扱うことができる」(同書189頁)と言っています。

     関連項目

方向性



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