マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

活動報告、2015年03月06日

2015年03月06日 | 読者へ

 未知谷版「小論理学」のための「第1」原稿が出来ました。つまり、鶏鳴版の見直しが「小論理学」の最後の頁まで行き着きました。

 しかし、これを「第1」原稿と言いますのは、まだ直さなければならない事があるからです。

 前の方の部分について言いますと、第1に、この作業は2013年の4月から始めました。「関口ドイツ文法」(以下、「文法」と略称)の刊行が同年の6月ですから、それまでは「『文法』の何頁を参照」という訳注を書けませんでした。これが書けるように成ったのは第19節以降です。従って、第18節までを、特に語学的に、読み直さなければなりません。

 第2に、これの方が重要ですが、見直し作業の最後の方で、ヘーゲルの「小論理学」の書き方について新発見をしたのです。それは、ヘーゲルはたいていの所で、その論述を「そこのテーマについての総論」を書き、それから「各論」を書くというやり方をしているということです。
 ご存
じのように、まず『エンチクロペディ』全体については第1節から第18節までの「序論」Einleitungがあります。次いで、その第1部である「論理学」に対しては第19節から第83節までの「予備知識」Vorbegriffがあります。この語はこれまでの翻訳では私の鶏鳴版を含めて「予備概念」と訳されてきましたが、今回私は「予備知識」としました。訳の詮索はともかく、ヘーゲル自身がEinleitungと別の語を使ったのはもちろん『エンチクロペディ』全体とその第1部を区別するためでしょう。ですから『エンチクロペディ』全体へのEinleitungがなければここにEinleitungという語を使ったでしょう。

 この「予備知識」のかなり大きな内容がどういう構成に成っているかは大きな問題ですが、これまで論じた人はいないようです。今回私案を出しましたが、それは現物が出た時に見てください。

 「総論」と「各論」という構成の仕方はここで終わっていないことに今回初めて気づきました。それは、個々の章節でも項でもたいてい行われているのです。例えば本質論の第2章の「現象論」の最初の節(第131節)「現象論の総論」です。これなどは第132節が「第1項・現象の世界」となっていますので、分かり易いでしょう。

 しかし、ヘーゲルが何も書いてない所でもこれは実行されています。そこで、これを明確に出すことにしました。「形式を読む」という読み方を徹底したわけです。例えば、最後の「絶対理念」の「項」(第236から244節まで)には次のような「内容小見出し」を付けました(縦組みの本なので漢数字にしてあります)。

       第三項 絶対理念

第二三六節〔総論一・理念の概念〕
  付録〔理念論の結論としての絶対理念〕

第二三七節〔総論二・絶対理念の内容と形式〕
  付録〔絶対理念とは何か〕

第二三八節〔A・方法の第一契機は始原〕
 注釈〔思弁的思考は始原の性格をどう理解するか〕
  付録〔哲学の方法は分析的かつ総合的、受動的かつ能動的である〕

第二三九節〔B・第二契機は進展〕
 注釈〔進展の分析的かつ総合的性格〕
  付録〔進展の意味〕

第二四〇節〔存在論、本質論、概念論の内部での進展〕

第二四一節〔存在論から本質論への進展と本質論から概念論への進展〕

第二四二節〔C・第三契機は終局]

第二四三節〔理念論の結語・理念は体系的統体である]

第二四四節〔論理学の結語・論理学から自然哲学へ〕
  付録〔存在する理念が自然である〕

 以上の仕事はまあそれ程大変でもないのですが、最大の問題は、今度の未知谷版「小論理学」を「ヘーゲル哲学概論」から更に進んで「哲学概論」的性格を持たせようと考えるようになったことです。出版社の方でどこまで認めてくれるかは問題ですが、ともかく私案を具体的に提示することが先決です。

 鶏鳴版は最初1978〜1985年にかけて5分冊で出し、その後1989年に二巻本として同じ物を出しました。最初から数えると37年、最後から数えても26年経っているわけです。今回見直してみて、やはり語学的にはもちろんの事、哲学的にも成長したな、と気づきました。鶏鳴版では「上巻」に比して「下巻」の訳注が断然少なくなっています。しかし、今回はそういう事には成りませんでした。

 そういう訳で、もうしばらく、と言ってもいつまで掛かるか分かりませんが、「小論理学」を仕事の「中心」に据えてやって行こうと思います。「文法」の改訂版のための準備は常に、今まで通り「従たる仕事」として続けて行きます。

 よろしくお願いします。

2015年3月6日、牧野紀之
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「文法」のサポート、詳細索引・不定冠詞

2015年03月03日 | 「関口ドイツ文法」のサポート
 
287──人名と不定冠詞

326──2格名詞で規定された名詞と不定冠詞

350──身体またはその一部に冠せられた不定冠詞

560──Sie haben ein Fieber von 38 Grad.

565──「およそ」「ほんの」の不定冠詞

579──序数詞と不定冠詞

592──冠詞論の叙述の順序

596──不定冠詞は照出冠詞

614──類型単数に不定冠詞が冠置される場合

625──温存定冠詞に代わる不定冠詞

629──不定冠詞(総論)

650──「具体化欠如」の種々相

668──Er ist ein Japaner

689──bei einer Erkältung

713──先行詞に不定冠詞

882──単回遂行相の表現における数詞einと不定冠詞

1165──dumm wie ein Esel

1408──形容詞を紹介導入する不定冠詞、提題の不定冠詞

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「文法」のサポート、詳細索引・通り言葉の定冠詞

2015年03月02日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

291──その実例

331──通りは説明ではなく、名称である。

502──Zerbrochener Krig!とDer zerbrochene Krugの違い

570──通り言葉の2格は形容、分類の2格は内容

619──通り言葉の定冠詞・総論。名称であって合言葉ではない。
  「いわゆる〜」。典型的な遍在通念。
  独はdie Natur, der Frühlingだが、英はNatur, Spring。

621──通り言葉と合言葉の違い。

664──合言葉は神経に訴える、通り言葉は思考に訴える。

689──その実例

1444──通り言葉の2格は繰り返した方が好い。

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詳細索引・一括・類語一括

2015年02月25日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

372-4──共通の冠置詞、形容詞

377──類語一括の2格形

380──連語の数

385──分解列挙との違い

450──一括的主語のalles, beides

561──千一夜物語

573──個物を計量単位で一括する場合

616──同名の類似物を一括する類型概念

652──二語を一括して一概念と見る場合

673──一括的列挙の無冠詞

774──総括的現在完了

1103──類語の一括と同語の対立

1491──一括的列挙は多結

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wissen

2015年01月31日 | 関口独和辞典抄

  zu tun wissen。〜できる、〜を心得ている(辞書)

  説明・日本語に訳さない方がよいことが多い。
   , wusste er sich einen kleinen Pergamen
tbant ... zu verschaffen.
   = verschaffte er sich (湖畔52頁)
   1, Sehr geehrter Philosoph! Hier im Haus weiß man Ihren großzügigen Fernkurs in Philosophie sehr zu schätzen. (Sofie, S.63)

weisst du. 「いいかい?」(湖畔50頁)

  Weisst du was: 「どうだ君」「時に君」という邦語に相当し、突然何か提議したり、提案したりする時に最初に用いる句。(趣味 100頁)

  Ich weiss nicht! Weiss nicht! Ich wusste nicht! Nicht, dass ich wüsste!
  (さあ、どうですか、よくは存じませんが)(接続法 133頁)

  Dass ich weiss. Dass ich wusste.
   → 私の存じているかぎりでは。=Soviel ich weiss.

  Dass ich nicht wüsste. Nicht, dass ich wüsste.
   → 私の存じている限りでは、そうではないと思います。

  説明・これらはフランス語のPas que je sache. Non que je sache. の直訳として生まれたものであろう。(接続法 137頁)

  Was weiss ich(口語)(私は知りませんよ)(アクセス)

  1. "Meinst du, weil es vielleicht nicht immer gute Wünsche sind, die man hat?", forschte Bastian. .. / "Was weisst du, was Wünsche sind! Was weisst du, was gut ist!" (Unend. S.228)
英・What do you know about wishes? How would you know what's good and what isn't?
  仏・Que sais-tu de ce que sont les desirs? Que sais-tu de ce qui est bien?
  日・望みとは何か、よいとはどういうことか、分かっておられるのですかっ!

et. soundso wissen wollen: 〜して欲しい(「誂えのwollen」と共に)

1. Der Sozialismus will nur das Privateigentum an den Arbeitsmitteln beseitigt wissen, der Kommunismus auch das Privateigentum an den Arbeitserzeugnissen.(講話 103頁)

2. Der Konjunktiv 2 dient als Zeichen dafür, dass der Sprecher/Schreiber seine Aussage nicht als Aussage über Wirkliches, über tatsächlich Existierendes verstanden wissen will, sondern als eine gedänkliche Konstruktion, als eine Aussage über etwas nur Vorgestelltes, nur möglicherweise Existierendes. (Duden: Grammatik S.158)

jn. wissen = 心当たりがある。keinen wissen = 誰も心当たりがない。

  1. aber ich kenne niemand und ich weiss keinen Paten für ihn.
  (けれども私は誰も知人がなく、そしてこの子の教父〔となるべき人〕の心当たりがないのです)(アウグストス 6節)
    cf. jn. kennen = ある人を知っている(大講座 Bd.5, S.62)

  目的語のes, dasを取るか否か。

  A: 取る場合
  1. "Ich will zu meiner Schwester nach Amsterdam fahren. Amsterdam in Holland, wissen Sie!" Willi wusste das.(国際特急 8頁)

  B: 取らない場合

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防潮堤 掛川市

2015年01月23日 | ハ行

   海岸防災林の掛川モデル

 掛川市は南海トラフ巨大地震で想定される大津波の被害を防ぐため、「掛川モデル」として海岸防災林の整備を進める。国、県、市と市民、企業の協働が特徴だとしている。今年度内に試験施工で3ヘクタールを完成させて、将来の姿を目に見える形で提案したいという。

 市内約10キロの海岸線に、県が想定する最大高14メートルの津波が越えない高さで、幅100メートルほどの防災林を築く計画。県が松枯れが進む海岸防災林の枯損木を伐採・撤去する。市は国土交通省が市内を流れる菊川で進める河道拡幅工事の建設発生土の提供を受けて海岸部をかさ上げし、樹木の植生に適した山土で覆う。

 完成後、県が海側に松食い虫に強い抵抗性黒マツを植え、内陸側には市が市民や企業と協力して広葉樹を植えて「希望の森づくり」を進める。

 試験施工は大須賀海岸の海沿い300メートル、奥行き100メートルで進めている。菊川から大型ダンプカー5台がピストン輸送で土を運び、大型重機が整地している。標高13メートルの盛り土とマツの植栽を年度内に終え、その後「希望の森づくり」に取いり組む。事業費は県が約2000万円、市が約6000万円。
 (朝日新聞静岡版、2015年01月19日)

     関連項目

 宮脇昭氏の指導する防潮林と掛川市


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「文法」のサポート、詳細索引・副詞

2015年01月21日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

 
354──副詞の格支配

471──関係代名詞の4格を副詞的に使う

888──副詞的文肢(状況語文肢)

1107, 1111──副詞か形容詞かの問題

1143──前置詞句の副詞的用法

1158──副詞を先置する用法

1168──接続詞を限定する副詞の位置

1317──副詞を仮定認容的に強めるnoch so

1392──副詞句を仮定強調的に使う

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「文法」のサポート、詳細索引・da

2015年01月17日 | 「関口ドイツ文法」のサポート


125──文頭のDaの省略(定形先置)
425──非人称主語のesに代わるda

456──wo-融合形に代わるda-融合形
490──不定関係代名詞と共に使うda

833──zu-Inf.の先行詞としてのda-+前置詞
1115──場所の副詞としてのda

1128──間投的に先置された擬音語の後の文の頭に置くda
1154──Nun, da+定形後置文のdaの省略

1305──関係文に入れてその文を荘重に響かせるda

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「文法」のサポート、詳細索引・als ob

2015年01月15日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

114, 119, 128──als obにおける省略と定形の位置

974──als obとmüsste

1018──als wollte

1061, 1083──「まさか〜でもあるまいに」のals ob

1080──als obの総論

1085──必ずしも否定していないals ob

1086──als obと接1及び直接法


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「文法」のサポート、詳細索引・2格

2015年01月14日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

207──lebendigen Leibsのような2格構造

258──量詞や不定詞の2格支配

264──2格語尾の省略
278──2格の名

299──2格の無格的性格

325──2格の用法(総論)

377──類語一括の2格形

393──人称代名詞の2格形

412──人称代名詞の2格形

508──男中性の2格語尾-enの例外

547──名詞の2格形と所有形容詞の重複

558──形容詞の2格強変化語尾の弱変化化

570──通り言葉の2格と分類の2格

1288──間投詞と2格

1356──比較場面の2格

1362──strengstens, des entschiedensten

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