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verstehen

2014年12月16日 | 関口独和辞典抄

 参考

 1、これも、ハイデッゲルの用語として説明するのは、そもそもハイデッゲルの哲学を全部説明することに等しくなってくるが、便宜上こう思えばよろしい。即ち、「理解する」といったような論理的な作用ではなくて、ごく俗に云う「わかる」という日本語に相当すると思えば当たらずと言えども遠くはない。(関口存男『ハイデッゲルと新時代の局面』S.89)

 2、sich verhalten

ハイデッゲルはこれをSein zu .. という形式で表している。「人間」の「人間自身」に対する関係の主なるものはverstehen(自分がわかること)とsich befinden(気持を感ずること)とである。(関口存男『ハイデッゲルと新時代の局面』 S.91)

 3、ディルタイによれば、いっさいの文化的、歴史的世界は生の表現、生の客観化されたものであり、これは自然科学的な因果連関を求める説明によってではなく、そこに自らを表現している生そのものの内的連関を追体験することによってのみ把握されうる。この追体験の過程を、ディルタイは了解となづけるのである。

 この了解の概念を精神病理学の中に導入したヤスパースは、これをさらに静的了解と発生的了解に区別する。或る人が怒っているのを見て、その怒りそのものを追体験して了解するのが静的了解であり、その人が例えば誰かに侮辱されて怒っているのだ、というように、或る心的現象が他の心的現象から発生して来る意味連関を追体験するのが、発生的了解である。(略)

 一般に用いられている「追体験」の意味は、或る他人の心中を思いやり、自分でその人の身になって感じとる、ということである。(略)これと同様に、或る風土を追体験するということは、自らをその風土の中に住まわせてみる、それも単なる観光客としてではなく、構想力においてその風土を構成する生きた住民となり、その風土において自己を風土化した人間となって、その風土を思いやるということである。(略)

 現実に与えられている事実的データを「結果」として前提し、それに対する何らかの「原因」を仮定して、この原因からの因果連関的・説明的な推論を行って、それが現在与えられている結果と一致した場合に、事態が解明されたものとみなす方法は、例えば自然科学的医学における病因論的診断に際して常用される方法である。例えば、左半身に運動麻痺が生じている場合、大脳右半球の病変という原因を仮定すれば、これが運動神経の伝導路の交叉によって裏付けられた因果連関的推論によって、左側半身麻痺という結果を完全に説明できるが故に、ここで病変の局所診断が可能となる。さらにその場合、血圧とか、眼底所見とか、脳脊髄液の所見とかのいくつかのデータが結果として前提され、それに応じて、大脳の一定箇所における出血による組織破壊というような原因の推定を許すならば、病因論的診断はますます確実になる。

 或る風土の成立の事情を、自然科学的に説明しようとする態度は、この医学的診断法の態度と同一である。(略)

 これに対して、風土の発生的了解に際してとられる態度は全く異なったものである。風土は全体として一挙に与えられ、しかもこの与えられ方それ自体の中に、それの成立の事情もまた、直観的に与えられている。この場合にも、その風土に関する経験が豊かになれば、それだけこの直観も確かなものとなるけれども、それは、データの豊富さに伴って精密度を増す自然科学的推理の場合とは、違った意味においてである。つまりそれは、構想力の可能性を増大せしめることによってである。したがって、このような直観は、出発点となる構想力の優秀さの度合いによって、つまり、それを見る人物の眼力の程度によって、大きく左右されることになる。(略)

 風土とは、説明されるべきものではなくて了解されるべきものである。それは何らかの原因に基づく結果ではなくて、現在の風土のあり方それ自体の中に見出すことのできる何らかの契機の意味的連関における表現である。(木村敏『人と人との間』94-101頁)

 用例

 01. Was verstehst du davon! (お前にはこれが分からないのか)
 02. Was verstehst du davon, was wichtig ist und was nicht! (Unend. S.104)
    cf. How do you think what's important and what isn't? (p.96)

 「了解」の用例

01. 両人(ふたり)が夕食に招(よ)んだ目的を江田はここで了解した。(清張『遭難』)

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「文法」のサポート、詳細索引・三上章(三上文法)

2014年12月08日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

141──「ハ」は提題
143──日本文の基本

148──文の主役は叙述部
180──「Xは〜」の文は結果の提示

200──A is Bの文でどちらが主語か不明なもの
248──途中乗り換え

274──格とは何か
390──代名詞論

394──名格
402──敬語法

559──日本語の数詞
676──「Xは〜」の文は自問自答

696──格助詞は有格・無格の対立
817──三上は構文論に囚われすぎた(金谷説)

853──「ヲ」を代行する「ハ」
1027──引用文の完全性

1100──副詞論
1113──形容詞の連用形

1131──西洋の構文論のまねは失敗、品詞分類は実際的
1373──引用文における人称代名詞の転換

1394──関口が三上文法を知っていたら
1444──否定詞の移動

1457──提題とは
1460──「何々に関しては」の表現

1466──対比を表す「Xは〜」
1480──「〜は〜が〜」という文型

1482──「何々も」

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vermehrt

2014年12月06日 | 関口独和辞典抄

1. Dass vermehrt Zuwanderer aus den Euro-Krisenstaaten nach Deutschland einwandern, zeigen auch die aktuellen Daten des Statistischen Bundesamtes. (DW)

 感想・格語尾変化をしないのはmehrと同じと見なされるからか。



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「文法」のサポート、詳細索引・ロシア語文法関係

2014年12月05日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

150──真の繋辞

216──疑問詞+不定形

306──属詞の格

323──外国人名の格変化

325──否定詞の2格支配

563──数字の分解列挙

770、858──受動の現在分詞

872──完了・不完了の意味形態

880──「完了態」という用語は妥当でない

1279──否定疑問文への答え方

1468──譲歩の表現の1つ


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「文法」のサポート、詳細索引・扮役話法

2014年12月04日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

983──扮役的直接法のsollte

1305──内言の伝達

1309──扮役話法の1例

1365──伝達の表現の分類

1366──相手の語句の訂正

1370──扮役話法・総論

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「文法」のサポート、詳細索引・esの省略

2014年12月03日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

125──ト書き

426──非人称化のes

429──非人称主語のes

830──es .. zu-Inf.の構文

833──仮目的語

1030──文頭のEs

1308──形式主語のEs

1329──自動詞の受動表現での定形倒置の場合

1340──比較のalsやwieの文内での主語のes

1361、1419──定形倒置文での非人称主語のes



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「文法」のサポート、詳細索引・ヘーゲル

2014年12月02日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

2──包括的にまとめる

43──抽象的普遍と具体的普遍

44──体系のない知識は学問ではありえない

60──論理学と文法

80──根拠の立場は偶然性の立場

98──体系のない知識は学問ではありえない

169──個別・特殊・普遍論

255──実体と主体

423──世界精神

634──純粋存在→定存在→独立存在→1

821──人称代名詞を再帰的に使う

902──可能性・偶然性・必然性

998──価値判断は主観的か

1164──認識論、現象学

1417-8──概念の個別

1467──差異があるから世界がある

1499──準改行の印としてのダッシュ

1524──歴史哲学

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「文法」のサポート、詳細索引・zu-Inf.

2014年11月30日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

431──es .. zuの構文

469──関係代名詞を含むzu不定句

518──zu不定句によって規定された定冠詞付きの先行詞に冠置された形容詞

685──zu不定句で規定されているにも関わらず先行名詞に不定冠詞の付く場合

710──der Mannとzu不定句

827──不定句

854──疑問詞+不定句だけの疑問文

896──zu不定句に代わるund

941──sich tun lassenとzu-Inf. sein(未来受動分詞)

1026──「趣・旨・由」の内容を表すzu不定句

1151──zu不定句は名詞の1種

1219──禁止の内容を表すzu不定句とdass文

1290──判断の根拠を表すum .. zu-Inf.
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「文法」のサポート、詳細索引・wenn

2014年11月29日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

112──wennの支配の及ばない所

138──「例をも一つ追加するwenn」

433──dassの代わりにwennを使う場合

1086──als obに代わるals wenn, wie wenn

1094──除外例を出すwenn .. nicht

1307──認容表現のwenn-Satz

★ 「事実を指すwenn」という言葉は下記の頁に出てきますが、説明は書き落としたようです。

127, 231, 242

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「文法」のサポート、詳細索引・solcher

2014年11月28日 | 「関口ドイツ文法」のサポート

 
443──外的形容と内的形容としての使い方

448──不定形容詞solcherの用法

644──solch einの使い方の説明

711──derjenigeに代わるein solcher

1162──als solcher(○○そのもの)

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