マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

一条堤着工

2013年04月20日 | ハ行
 中日新聞は4月16日、次のように報じました。

     

 静岡県が民間寄付を元手に、浜松市沿岸17,5キロに整備する防潮堤の着工式が15日、天竜川河口近くの同市南区松島町で行われた。川勝平太知事は「一日も早く整備し、住民が安全安心に住めるようにしたい」とあいさつした。

 整備範囲は浜名湖の開口部(今切口)から天竜川河口付近まで。当面沿岸2カ所の計3,5キロの区間のうち各200メートルで、試験を兼ねた先行整備を行う。堤の高さは海抜13メートルを予定。構造は、土砂とセメントを混ぜた中心部に土を盛って植栽し、景観や環境に配慮するCSGという方式をとる。

 試験施工部分は今月中に工事用道路の整備に入る。本体は夏ごろに着工し、秋ごろにはほぼ出来上がる見通し。その後、本年度中に全域を対象にした本施工の着手を目指す。

 式には関係者約70人が出席し、川勝知事や鈴木康友浜松市長らがくわ入れをして工事の安全を祈った。

 事業の枠組みは、浜松市創業の住宅メーカー一条工務店(東京都)が県に300億円を寄付し、県が整備主体となり、市が土砂調達や地元調整を行う。また浜松商工会議所も市の津波対策基金への寄付金を募っており、大手自動車メーカーのスズキ(浜松市)が5億円の寄付を決めている。(引用終わり)

 私が何度も問い合わせても、「まだ何も決まってない」と逃げて来た防波堤の試験的建設が始まったのです。これも「試験的」だから、「まだ何も決まってない」と強弁するつもりでしょうか。

 自分達の案を提示して、県民の意見も聞いて、議論しながら進めるのがなぜ厭なのでしょうか。これではかつての「大本営発表」と少しも変わらないと思います。川勝知事は「富国有徳」を標榜してきましたが、その意味はこういう事だったのです。

 それにしても、静岡県民ないし浜松市民からの疑念が聞こえてこないのはどうした事でしょうか。