マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

メープル・シロップ

2009年12月31日 | マ行
 北米地域では、白人が入植するずっと以前から、先住民がカエデの樹から採取した樹液を煮詰めてシロップを作っていました。彼等はこのシロップが、ミネラル分豊富で栄養価に優れていることを知っていたのです。

 白人の入植が始まると、先住民は入植者に樹液を採取し煮詰めて甘いシロップを作る方法を教えました。これはすぐに入植者の間に広まり、17~18世紀には、メープル・シロップは開拓という厳しい労働に従事していた彼らの大切なエネルギー源となったのでした。

 当時は、斧で樹皮に切り込みを入れ、木製のバケツをくくりつけて、そこに樹液を集めていました。そして、重いバケツを持って、雪の上をカンジキのようなものを履いて木々の間を歩き回って樹液を集め、森の中に立てた「シュガーハウス」と呼ばれる簡単な小屋でシロップ作りに励んだのです。

 20世紀後半になって、森の中にパイプを張りめぐらせて樹液をシュガーハウスまで輸送する設備が整い、重いバケツを持って歩きまわる重労働はなくなりました。

 採取方法は近代化されましたが、樹液を煮詰めてシロップにするというシンプルな方法は今も変わりません。はるか昔から自生するカエデの森では、今でも雪解けの季節になると、シュガーハウスから真っ白な煙が立ち上るのです。
 参考・ケベック・メープル製品生産者協会

 (第3世界ショップのチラシから)

     感想

 第3世界ショップのメープル・シロップは絶品です。「美味」なんて段階を通り越して「気品」があります。本当です。
コメント
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