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ながく、牧野紀之の仕事に関心を持っていただき、ありがとうございます。 牧野紀之の近況と仕事の引継ぎ、鶏鳴双書の注文受付方法の変更、ブログの整理についてお知らせします。 本ブログの記事トップにある「マキペディアの読者の皆様へ」をご覧ください。   2024年8月2日 中井浩一、東谷啓吾

鶏鳴出版からのお知らせ

2009年08月01日 | 読者へ
 鶏鳴出版では以下の本も取り次いでいます。送料は鶏鳴出版で負担します。
 お申し込みは郵便振り込みでどうぞ。
 00130-7-49648
 加入者名・鶏鳴出版


         『哲学の演習』
          - 考える楽しさをふくらませる -

 牧野 紀之著、未知谷、2003年5 月初版
 四六判上製、 320頁、定価2625円(本体2500円+税 125円)
 ISBN4-89642-077-2

 内容説明

 私は、哲学史とは違う哲学を求めてきましたが、それは同時に、哲学史講義とは違う哲学教育を求めることでもありました。長い間かかってその問題に私なりの答えを見いだせたと思っています。
 本書は先に公刊しました『哲学の授業』(未知谷)の続編みたいなものです。それが入門編だとするならば、本書は中・上級編です。ここに収められたような問題を考えていくのが哲学修業の基本だと思います。そして、そこから出てきた問題意識を持って古典を読み哲学史の勉強をしていくのが本当の哲学の勉強であり研究だと思います。そうすると、古典の読み方も哲学史の研究の仕方も変わってくると思います。

 本書の内容は、鶏鳴哲学学校で四年半にわたって行いました通信教育が基礎になっています。主としてそこでの問題と答えの中から適当なものをまとめて本書を編みました。問題の後に年月日の付いているのがそれで、それは出題日です。そのほかに、これまでにあちこちに書いたり発表したものの中から適当なものを加えました。
 形式的には、「演習」ということですから、問答形式にしてありますが、問答体に直さなかったものは「哲学の小道」としました。又、同じテーマについてその後考えたちょっとした事は「付記」として追加しました。

 本書は哲学修業のための本ですから、その目的は前著『哲学の授業』と同じです。即ち、「各自が自分の考えを自分にはっきりさせ、更に発展させること」です。

 本書に書きました私の考えも「受講生の答案」もすべて、読者にとっては参考意見にすぎません。読者の一人一人がここで論じられている問題について、あるいはそこから派生した問題について、自分の考えを持とうという態度で読んで下さるように希望します。
(「まえがき」から)

     目次

   まえがき

  第1章 現実を哲学する

第1問 自己紹介とは何か
 付記・名前を言わない自己紹介
第2問 役者としての自分と現実の自分
第3問 幅と深さの兼ね合い
 付記・理論と実践の統一
 哲学の小道・生き方における幅と深さ
第4問 世界の貧困問題に自分はどうするか
第5問 先生と生徒の関係は対等か
第6問 教師の間違いにどう対処するか
 哲学の小道・小柴語録
第7問 「群盲象を撫でる」の話の意味
第8問 自分の頭で考えることと組織の本質
 哲学の小道・民主的な学校運営とは何か
第9問 教師集団のあり方
 哲学の小道・学校カウンセラーの加わった研修会
第10問 東芝の三原則はなぜ有効か

  第2章 論理的に考える

第11問、大野晋著『日本語練習帳』
 哲学の小道・「心をよぎる」と「頭をよぎる」
第12問、池上嘉彦著『記号学への招待』
 哲学の小道・名前を付けるということ
第13問 三浦つとむ著『弁証法はどういう科学か』
第14問 山崎正一・市川浩編『新・哲学入門』
 哲学の小道・立体的箇条書き
第15問 大内兵衛訳『空想から科学へ』
第16問 野矢茂樹「論理を行為する」
 哲学の小道・細かく分析して考える

  第3章 哲学する姿勢

第17問 「教科通信を毎回出してほしい」という要望
 付記 その後の経験
第18問 「考える教育」の提言
 付記 考えることと書くこととの関係
第19問 価値観の違いを乗り越える
第20問 経験主義とは何か、公式主義とは何か
 哲学の小道・なぜ問題意識が出てこないのか
第21問 ヘーゲルの発展論の翻訳
第22問 唯物史観とは何か
第23問 「科学的社会主義」を考える
 哲学の小道・哲学の難しさ
第24問 スターリン個人崇拝の自己批判
第25問 哲学の有効性

  哲学を妨げるもの
   - 「あとがき」に代えて -


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