すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【J1 第7節】横浜FMが大量5点を奪って貫録勝ち ~横浜F・マリノス 5-0 横浜FC

2023-04-08 22:22:40 | Jリーグ
前半は両者無得点で折り返したが……

 J1リーグ第7節で8日、横浜F・マリノスと横浜FCとの試合が日産スタジアムで行われ、横浜FMが後半に5点を奪って勝ち切った。

 立ち上がりから横浜FMは、まるで敵がいないかのように無人の野を行くがごとくビルドアップし、相手ゴール前へと迫る。横浜FCとは役者がちがう。

 守備時の横浜FCは3ラインがバラバラで、今にも崩壊しそうだ。最終ラインもデコボコになっており、一体感がない。すぐにも得点が入りそうに感じる。

 そんな前半6分。横浜FMはエウベルが左サイドでドリブルし、敵陣中央の永戸勝也へショートパス。永戸はペナ右にいた水沼宏太に送り、その水沼はラストパス。山根陸がゴールを決めた、かに思えたがオフサイドでノーゴールになる。

 これが呼び水になり、横浜FCは息を吹き返した。彼らはカウンターからけっこうチャンスを作るようになる。オフサイドで失点が取り消しになり、「いけるぞ」という空気になったのだろう。特に右サイドの近藤友喜は再三、鋭い突破を見せる。

 かくて前半は奇妙な力学で勢いが均衡し、両者とも無得点で折り返した。

 横浜FMのフォーメーションは4-2-1-3。スタメンはGKが一森純。最終ラインは右から山根陸、畠中槙之輔、角田涼太朗、永戸勝也。19歳の山根は初先発で、本職のCMFではなく右SBでの出場だ。

 CMFは喜田拓也と渡辺皓太。トップ下はマルコス・ジュニオール。最前線は右から水沼宏太、アンデルソン・ロペス、エウベルだ。この日は日本代表MFの西村拓真が体調不良で、マルコスに久々のスタメンが回ってきた。

もし前半6分の「幻のゴール」が決まっていれば?

 すると後半2分。横浜FMはマルコス・ジュニオールがペナルティエリアの手前で横浜FCボールにプレスをかけ、ボールを奪取。

 そしてアンデルソン・ロペスがダイアゴナルなパスを入れると、飛び込んだマルコス・ジュニオールが左足でゴールを決めた。これで1-0だ。

 続く後半17分。マルコス・ジュニオールが中盤でボールを左に送ると、エウベルが受ける。エウベルはドリブルからラストパスを入れ、アンデルソン・ロペスがゴールに押し込んだ。2-0である。

 以下、後半23分と同28分にエウベルが、同45分にはアンデルソン・ロペスが5点目を取り、結局、5-0で横浜FMが勝利した。

 勝負に「たられば」はないが、もしオフサイドになった前半6分の山根のゴールが決まっていれば、横浜FCは前半から早々にガタガタッと崩れていたのではないか? 横浜FCの守備のレベルを見ればそう感じる。

 その意味では圧勝するべき横浜FMは点差こそ5点だが、ちょっとしたミス、雑な判断が所々に目立ち、どこかタガが緩んだような印象だった。首位奪還に向けて引き締めたい。

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【移籍事情】フランクフルト鎌田大地の移籍はどうなるのか?

2023-04-07 06:54:16 | その他の欧州サッカー
バルセロナかアトレティコ?

 フランクフルトとの契約が6月末で満了するMF鎌田大地の移籍話が、ホットな話題になっている。

 当初、「ドルトムントで決まり」といわれていた鎌田の移籍だが、いまや霧の中をさまよっている。

 今週辺りから「鎌田はドイツ国外を希望しているようだ」ってな話が浮上し、ドルトムントの話はあえなく立ち消え。「本人はスペインが視野にあるよう」との観測で、今度はバルセロナとアトレティコ・マドリードが浮上してきた。

 なんでもアトレティコのほうが、より乗り気らしい。

 いずれにしろ鎌田本人の移籍の意志は固いよう。フランクフルト側は何度も契約延長を鎌田サイドへオファーしてきたが、ついにフランクフルトは契約延長オファーを取り下げた、と複数のドイツメディアが報じている。

 となれば契約が満了する6月末で、鎌田は移籍金が発生しないフリートランスファーでの移籍ができることになる。

 そもそも最新情報でバルセロナとアトレティコの名前が挙がっている理由というのも、財政難で懐事情がある両チームにとって「鎌田はお安く手に入る」というのがキモのようだ。

 うーん、アトレティコかぁ……。

 個人的にはプレミアリーグへ行ってほしいのだが。

 まあ鎌田自身はまだ何も語ってないんだから期待していよう、っと。

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【ラ・リーガ 22/23 第27節】久保のビジャレアル戦、つくづく日本のメディアは当てにならない

2023-04-05 12:51:19 | その他の欧州サッカー
久保建英のプレイを盛んに持ち上げるが……

 ラ・リーガ第27節、ビジャレアルvsレアル・ソシエダ戦。日本のメディアがこの試合でのFW久保建英のプレイをしきりに持ち上げていたので観てみた。

 すると試合はビジャレアルが一方的に押し込む展開で、トランジションの速さなどビジャレアルのよさばかりが目立つ内容だ。確かにソシエダの守備陣は忙しかったが、攻撃の駒である久保がボールに触るシーンなど数えるほど。

 久保の見せ場はバーを叩いたシュートの一撃と、右サイドからクロスを入れたシーンのふたつ程度だった。

 それでも日本のメディアはSNSでの書き込みをそのまま引用し、「久保がキレキレだ!」「体幹がたくましくなった!」などとしきりに持ち上げている。だが正直、観ていてアクビを抑えるのに苦労した。

 かくて久保は、最後は途中交代。試合は「2-0」の敗戦。スペイン現地紙の「久保のデキは並みだった」という評価が妥当だろう。

 確かに久保はハイプレスでのチェイシングではよく走っていたが……それにしてもよく倒れる選手だ。すぐ自分から倒れてプレイをやめてしまう。

 つくづく日本のメディアは当てにならない。スターを作って商売しようという日本の「スターシステム」をまざまざと見せつけられた。

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【プレミアリーグ 22/23 第29節】ジンチェンコと日本代表のSBを比べたら

2023-04-03 13:55:25 | イングランド・プレミアリーグ
ジンチェンコは体内を循環する血液のよう

 偽SBをやっているウクライナ代表・ジンチェンコの動きに注視しながら、プレミアリーグ第29節アーセナルvsリーズの試合を観た。

 アーセナルのジンチェンコは左SBの位置から1列上がって内に絞る。そしてチャンスになるとそこからハーフレーンを直進し、トップ下あたりの位置まで上がり最後はゴール前でゴールに絡む。

 そして局面が落ち着くとまた左SBの位置に戻って行く。

 ジンチェンコにとってこの「左SBの位置」というのは、ペップ・グアルディオラの言にならえば「電話番号と同じ」なのだろう(個々に割り振られた電話番号に特別の意味を求める人はいない)。

 ジンチェンコはすべての動きが非常に自然で、神出鬼没。時々刻々、ゲームの流れに即応していた。

 彼の動きはまるでカラダ中に栄養素を運ぶ血液のようだった。

 日本代表のSBは相当な修行が必要だなぁ。

 やれやれ。

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【J1 第6節】新潟はスタメンが変わるとボールスピードが落ちる 〜アルビレックス新潟 1-3 名古屋グランパス

2023-04-01 17:10:38 | Jリーグ
新潟が1人退場で自滅する

 J1リーグ第6節で、新潟vs名古屋が行われた。新潟が前半35分に先制したが、同36分に舞行龍ジェームズが危険なファウルで一発退場。ゲームを壊す。結果、1人多い名古屋がキャスパー・ユンカーらのゴールで逆転勝ちした。

 今日の新潟はボールスピードが遅い。必然的にパスワークも遅くなってしまう。その意味では今日の新潟は「普通のチーム」だ。

 新潟は試合によってメンバーが変わると内容がガラリと変化する。本来の彼らは、強くて速いグラウンダーのボールを2タッチ以内で繋ぐスピーディーなサッカーをする。

 だが今日のようにスタメンが変わるとプレースピードとボールスピードががっくり落ち、攻めの威力が半減してしまう。選手個々の技術的な問題だと思うが、その意味では今日は裏目に出ているメンバーである。

 新潟の選手は後ろ向きでクサビのボールを受けた時、前を向かずにボールを落とし、バックパスで遅攻にしてしまうシーンが目立つ。本当は敵の守備の態勢が整わないうちに速攻をかけたいのだが。

 もちろんワンタッチでボールを落とす意味はわかる。だが後ろ向きでクサビを受けたら何回かに1回はワントラップで前を向き、敵ゴールへ向けて速い攻めを仕掛けたい。

 試合は新潟がボールを保持してパスを回し、名古屋が引いてブロック守備をする展開である。

 新潟のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが阿部航斗。最終ラインは新井直人、舞行龍ジェームズ、早川史哉、堀米悠斗。

 CMFは秋山裕紀と島田譲。2列目はダニーロ・ゴメス、伊藤涼太郎、太田修介。ワントップは鈴木孝司だ。

名古屋が後半35分に逆転する

 前半35分。新潟の太田がダニーロ・ゴメスのシュートのリバウンドをワンタッチで詰め、新潟が先制する。

 だがその1分後の36分。舞行龍ジェームズが足の裏を見せて危険なタックルをして退場になる。そのため新潟はFWの鈴木に代えてDFの田上大地を入れ、伊藤をワントップにした4-4-1に変えた。ガマンのサッカーだ。

 舞行龍ジェームズは前節もミスし、浦和レッズにヘディングで「アシスト」していた。リスキーな問題児である。

 そして後半11分、名古屋は前からのプレスでボールを奪い、永井謙佑がペナルティエリア中央へ持ち込み左足でシュート。ボールは新潟のDF早川に当たってコースが変わり、ゴールの左に収まった。同点だ。

 以後、名古屋は後半35分にキャスパー・ユンカー、同49分に稲垣祥がゴールを決め、3-1で突き放した。

 新潟は舞行龍ジェームズの退場で1人少なくなったのが痛かったのはもちろんだが、メンバーによってプレースピードとボールスピードがガタ落ちする問題を解決したい。

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