星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

R.E.M. on tour @日本武道館 Mar,16,2005 ①

2005-03-20 | LIVEにまつわるあれこれ
今度の攻撃は「イラクの自由」作戦(Operation Iraqi Freedom)だそう。。
爆弾3000発落とされる下の人々が「自由」なものか・・・
・・・「暴君は倒れ、人々には平和が、新たな戦争はもうありません」
     (開戦時の米大統領の演説)

と、書いたのは2年前。2003年3月19日の自分の日記(706)。

その2年後の武道館で、R.E.M.を見た。でも、ライブレポはすぐには書かない。
私は、大勢の友がご存知の通り、パティ・スミスがずっと好きです。だからどうしてもその視点からしかR.E.M.(特にマイケル・スタイプ)の事を見られないから、偏った見方かもしれないです。でも、今年、彼らを見て、良かった、ほんとうに良かった。
昨秋の大統領選の開票以後、、、私の心にはぽっかり穴が空いてしまったのだ。

「2000人の兵士を射殺して、空港を制圧」・・・これはおととしの4/7の日記。それから何人のイラク人とアメリカ人、そして、他国のジャーナリスト、ボランティア、技術者、旅行者、、、が人質になって、また自爆テロで死んだ?

   Don't forget to keep your head warm
   Twinkle twinkle Uncle Floyd
   Watching all the world and war torn
   How I wonder where you are

このデヴィッド・ボウイの歌に胸が痛くなったのが、去年の3月の武道館。

「大学教育用の献体 米軍、地雷実験に利用」
この新聞記事に猛烈に怒りを覚えたのは、これも去年の4月の日記だ(919)。。そして・・・
 
「昨日のNEWS23の特集は、アメリカの『Vote For Change』についてでした。スプリングスティーンやR.E.M.やジェームス・テイラーなどが、大統領を<替える>ための投票を呼びかけるコンサート、、」・・・これが、昨年10月末の日記だった。
「Vote for Change Tour」のHPでは、ボスとマイケル・スタイプが、パティ・スミスの「People Have The Power」を歌っていた。
「人々が団結すれば、変えられないものはない」パティ・スミスも、マイケル・スタイプも、そう訴えていた。

そして11月になった。。変える事は、叶わなかった。。

ブッシュの二期目が始まって間もなく、12月28日、スーザン・ソンタグが白血病で亡くなった。スーザン・ソンタグは、パティのベストアルバムのライナーに記念の文章を載せている。それもあって、パティはソンタグへ惜別の詩を寄せた。朝日新聞に、その「惜別」の記事が載っていた。強烈なブッシュ政権批判を続けていた人だった。

年が明けて、、、米国生まれで東京在住の作家、リービ英雄が、1月23日朝刊の『時流自論』に、他界したスーザン・ソンタグについてこう書いた。。

   「双子の塔」と呼ばれていたその高層ビルが、2001年9月11日に倒された。
   マンハッタンのスカイラインに、黒いすきまがあいた。
   その直後に、被害者たちを思って「一緒に喪に服しましょう」、しかし、
   その破壊の原因については「一緒にバカになることをやめましょう」と書いて
   アメリカ中から罵声を浴びた「スーザン」・・・

   ソンタグの死とサイードの死によって、あのマンハッタンのIQは1点も2点も下がった。
   何かの抑制が効かなくなったという感じが、その分、さらに深まった。

IQうんぬんに重きを置きたいわけでは無い。<何かの抑制が効かなくなった>アメリカという国、そこの人々が、ブッシュを選んだ。最近になって、アメリカ州兵のドキュメンタリーをTVで見た。自分の暮らしている<地元>、それを守るために志願したはずの州兵。その気持ちは、日本の消防団が地域を守る気持ちとそうは変わらないだろう。その州兵が、しかも50代の、イラク前線に送られるには余りに可哀相な人々が、自分の本来の目的とは違う、意味の解らない任務に送られ、負傷し、元に戻らない身体になって還って来るのだ。そして、ブッシュが<自由>を与えたイラクでは、まいにちまいにち、自分の身体に爆薬を仕掛けて死んでいく人がいるのだ。
私の心には、こんな風に、ぽっかりと穴が空いた。

昨年、R.E.M.の「Around The Sun」が発表された後、彼らのサイトで全曲試聴をしていた。「Leaving New York」のプロモもあった。歌詞の載っているページを見ながら、そのVideoで「Leaving New York」を何度か聴いた。聴きながら涙がいっぱい零れた。。。
マイケル・スタイプの心に空いた穴は、私なんかとは較べものにならないほど大きく、深く、辛いものなんだろう、と思った。

R.E.M.のオフィシャルサイト(拝借したphotoは大阪公演のです)>>
この記事についてブログを書く
« 慄えてた。 | TOP | R.E.M. on tour @日本武道... »
最新の画像もっと見る

Recent Entries | LIVEにまつわるあれこれ