華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

混乱に振り回される

2013年11月21日 23時48分06秒 | Weblog
本日午後シフト。
正看2人で13名、うち3名の新規入院を含む。正看を目指す看護学生付き。学生さんは投薬の際はそばについていけないとダメやけど、それ以外はもうだいぶ自分でできるようになっている。というか、もともと自国で看護師だったので知識は私より高いぐらい。学生さんが3名を担当したので、私が5名、派遣から来た正看が5名。
午後シフトで数字的にはまったく悪くない。
しかし。
シフトが始まると同時に新規入院がどどっと3名、30分おきぐらいにやってきた。書類がたくさんあり、派遣看護師や学生さんには任せず正社員の私がすべきなので、一気にてんてこ舞い。とはいえ、急いだところで意味がないので、できることから確実に!と自分に言い聞かせて取り組み始めた。
が。
3名のうち1名は数週間前にも入院していて、その頃から軽く認知症が始まっておりだいぶ手がかかったのだけど、今日見たところその症状がかなり進んでいた。自宅が隣町の大きな公立病院の近くにあるらしく、そちらに移りたいという。「はいそうですか」と言ってできることではない。「今日はうちの病院にいてもらうことになるわ」と何度言っても1分ぐらいで忘れて、また同じことの繰り返し。そのうちちょっと目を離した隙に病室から出て誰にでもかれにでも「公立病院に移りたい」と話しかける。そのたびに「私を置いていくの!?」やら「うちの方がいい病院やで」といった小芝居を打ってみるのだけど、効き目は長くて5分程度。息子の家にも何度も電話して同じことを言い、そのたびになだめすかされていた様子。
こんな感じで手に負えなくなってきてドクターに電話。鎮静剤を処方してもらって、ようやく落ち着いた。

そして3名分の書類をウォーッと記入。これ以外にも新規入院の際は尿検査、心電図、当直ドクターの問診、場合に寄っては点滴など、することはたくさんある。そしてこの3人にかかりきりなわけではなく、ほかの2名の患者さんの面倒もみつつ、学生さんの監督もしたりしていたので、ずーっとバタバタしていた。

ようやく落ち着きを見せたのは申し渡しまであと1時間ほどというとき。やっとイスに座って、看護記録をやっつけるぞーと書き始めたときにまたドラマ。
学生さんが担当した患者さんからのナースコール。学生さんが患者さんの元へ向かったところ、奇声が聞こえる。何事!?と思って駆けつけてみたら、混乱の気がある男性患者さんが新規入院の一人でもあった同室の男性患者さんに殴りかかろうとしている。派遣看護師(男性)が大急ぎで引っぺがし、学生さんとともに患者さんをベッドへ。なだめすかしてひと段落…と思いきや、再び殴りかかろうとする。どうやらこの患者さんは新規入院の男性が学生の女の子に乱暴したと思い込んでいる様子。これはもうアカンということで、ボスの許可を取って普段は使っていない病室へ患者さんを移動。当直のドクターに電話して病棟へ来てもらい、また鎮静剤を処方してもらって投与、落ち着きを見せた。
なんかこの頃、混乱や認知症の患者さんに振り回されてる気がするなぁ。

うちは今、妙に認知症患者さんの数が多い。申し訳ないけど、この人たちのお世話は本当に大変。とはいえ、私は認知症の患者さんの面倒はあまり苦ではない。しんどいけど、病気のせいだと思うとそれも(たいていの場合)ガマンできる。ただ作業の時間が読めなくなることが辛い。その人だけを見てればいいわけではなく、ほかにもすべきことがあるからさ。

明日も午後シフト。十中八九同じ患者さんを担当することになるはず。うーむ、楽しい夜になりそうだ。どうか投薬ができるスタッフとペアになりますように。

そういえば。
今日ボスから看護記録の書き方をほめられたのだった。「必要な情報がちゃんと盛り込まれていてよろしい」とのこと。うれしー。看護記録はもちろん英語で書く必要があるので、申し渡しと並べて苦手なんだけど、こういうことならちょっと自信が持てる。牛歩の歩みも千里。ボチボチ頑張っていこう。
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