マイアミオープン 錦織準優勝

午前2時からマイアミオープン決勝が行われ、錦織は王者ジョコビッチに完敗し準優勝となりました。

念願のマスターズ初優勝まで、まだまだジョコビッチの壁は厚いですが、素晴らしい成績といえます。

前回準々決勝までを書きましたが、準決勝はオーストラリアのキリオスとの対戦となりました。私の予想ではライバル・ラオニッチが勝ち上がると思っていましたが、サーブの調子も悪く完敗し、キリオスとなりました。

この準決勝では、錦織が素晴らしい試合を見せてくれました。それまでは攻め急ぐところがあり、それがミスにつながり苦戦を強いられていました。しかしこの試合では、220キロのサーブを確実に返し、キリオスの鋭いショットにも対応して深いところに返球できました。そして時折決まらないまでも、鋭いショットを出し、相手のミスを誘う形でした。

キリオスも長いストローク戦にならないように、いろいろやってきましたが、冷静に対応してポイントを重ねていきました。この戦い方はまさにジョコビッチの戦法です。ついに錦織もジョコビッチの域に近付いてきたかと、安心してみていられました。23シードとはいえ爆発力を持ったキリオスに、本当にうまく対処していました。2セット目はなかなかブレークできませんでしたが、最後に破り6-3、7-5のストレート勝ちでした。

一日おいて今日の決勝は、錦織の初優勝を期待し、早めに寝て2時に起きだし、ライブで観戦しました。ジョコビッチのサーブで始まりましたが、安定したリターンとストロークでいきなり錦織のブレークとなりました。しかし次のゲームはジョコビッチも調子が上がり、簡単にブレークバックされてしまいました。

それでもこれならば期待できそうで、33ショットという長いストローク戦などもポイントを取っていました。しかしさすがに王者ジョコビッチです。ここぞというときにしっかりポイントを取り、いつの間にかという感じでリードされてしまいました。なんといってもジョコビッチは安定したショットと、うまく裏をかくような素晴らしい配球で、6-3でセットを取られてしまいました。

始まる前から、錦織がジョコビッチに勝つためには、最初のセットを取ることが絶対条件だと思っていました。この予想通り2セット目もあっけなく取られ、6-3と完敗でした。途中錦織は左ひざの治療受けるなど、やや不安要素は出てしまいましたが、王者相手によく戦ったという感じです。

準優勝でも立派な成績であり、すぐに始まる次のマスターズ向けてまた頑張ってほしいものです。今回はジョコビッチ以外が早々に負け、上位選手と当たらないという幸運もありましたが、錦織のレベルも上がってきたことも確かなようです。この10日間の6試合は本当に楽しめました。また次の大会を期待しています。