医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

臓器売買:医師と組員ら5人を逮捕 移植法違反などの容疑

2011-06-23 22:51:38 | 医療界
 慢性腎不全と診断された開業医が、生体腎移植を受けるための腎臓を提供してもらう見返りに暴力団組員らに1000万円を渡したとして、警視庁組織犯罪対策4課は23日、東京都江戸川区の堀内クリニック院長、堀内利信容疑者(55)と指定暴力団住吉会系組員、滝野和久容疑者(50)ら5人を臓器移植法(臓器売買の禁止)違反容疑などで逮捕した。臓器移植を巡る不正の摘発は、06年の宇和島徳洲会病院事件以来2例目。暴力団関係者の関与は初めてで、移植医療に深刻なダメージを与えるのは必至だ。

 ほかに逮捕されたのは、堀内容疑者の妻で会社役員、則子(48)▽滝野容疑者の内縁の妻で飲食店店員、佐々木ひとみ(37)▽臓器提供者(ドナー)候補だった元住吉会系組員、坂上文彦(48)の3容疑者。

 逮捕容疑は堀内容疑者と則子容疑者は09年10月~10年4月、坂上容疑者が腎臓を提供する謝礼として、仲介役の滝野、佐々木両容疑者を含めた3人に計1000万円を供与。同年1月には坂上容疑者と養子縁組したとする虚偽の届け出を江戸川区役所に提出したとしている。組対4課によると、5人とも容疑を大筋で認めているという。

 日本移植学会の倫理指針で生体腎移植は原則親族間に限られるため、堀内容疑者は坂上容疑者と養子縁組を偽装。板橋中央総合病院(東京都板橋区)で手術する手はずを整えたが、組員らと金銭トラブルになり、直前に手術を断念。その後、別のドナーと養子縁組して宇和島徳洲会病院で腎移植手術を受けたとされる。

 臓器移植法は臓器提供の対価としての金銭授受やその約束を禁じており、5年以下の懲役か500万円以下の罰金が科される。【川崎桂吾、前谷宏】

2011年6月23日 21時11分 毎日新聞

 医師が法を犯してまで腎移植を受けようとしたのなら遺憾であって、同じように移植を切望している患者さんの事を考えるとなおさら残念なことに思えます。
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