kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

第一歩

2017-02-14 | 陸上競技
月曜日。学校は7時間授業。それが終わってからの練習となりました。慣れてきました(笑)。月曜日は2時間程度の練習しかできない。それを受け入れてやっていくしかありません。無い袖は振れない。月曜日だけ20時までやれば解決するのかもしれませんがそこまでやる必要はないかなと。甘いかもしませんが。

メニュー的には出来ることを最大限にという感じでした。水曜日から2年生が修学旅行。北海道で練習するのは不可能なのである程度はここでやっておかなければいけません。最初の集合で「朝の話の事」について触れました。まずは練習中「自分が主役になる」という感覚を持つ事。ここが重要かなと。他者がどうであれまずは自分のやるべき事が出来なければ先に進みませんから。

アップメニューから開始することにしました。様子を見ていると随分声が出るようになっていました。この日は「声を出せ」という事を私から言うことはほぼなかったと思います。まーさすがに、ですね。あれだけ言い続けているのですから。簡単なことではない。それは分かっていますがこうやって「やればできる」事をやらない限りは先には進まないのです。

時間の関係でそのままおんぶダッシュ。その流れの中でDM往復走を。奇数になるのでマネージャーも参加させました。マネージャーもチームの一員。もちろん全部やるわけではありません。距離を短めに設定してひたすら対応させました。

シャフトトレーニングをやってからスパイク。スキップ走をしました。シャフトトレーニングをやっていた時に思いついたので久しぶりにシャフトを背負ってのスキップ走をやりました。シャフトスキップ→DMスキップ→バースキップ→スキップ。この種目からは完全に競争メニュー。男女別に一斉スタートにしました。大した話ではありません。どこの学校でもやっている内容。単純に「よーいハイ」でスタートするだけ(笑)。うちとしては本当に久しぶりにやった感じがします。

そのタイミングでグランドが少し使えそうだったので広く使ってバトン練習をすることにしました。よくよく考えてみると最近バトン練習が激減しています。こんな状態でリレーで戦うというのを公言するのはおこがましい(笑)きちんとやっていかなければいけません。

最初の数本はkcでやっていた内容を。実は同じような練習をしているのですがもっと距離が短い中での受け渡しでした。ここにも私なりの意図を加えて実施していくことに。2本ずつ。で、通常通りの並走。これも2本ずつ。最後にバトン合わせ。限られたスペースですから60mと40mを組み合わせながらです。これまでは1組ずつ行なっていたのですが単純に競争させることにしました。

同じタイミングでスタートしますから速い方が先にフィニッシュラインを通過します。勝ち負けが分かりやすい。こちらの意図が伝わっているかどうかはっきりしませんが(笑)。並走の中でのパスを行なった時に12走ペアよりも34走ペアが先にフィニッシュしました。私の見間違いかもしれませんが勝った2人が手を上げてタッチしていました。競争という意味では成功ですね。自然と明るさが増していました。

バトン合わせにしても本当に久しぶりです。時間が全くないのでルーティンとしている距離感の確認もなく実施。女子が先にスタートしたのですが声かけをやっていました。本当に久しぶりなので忘れているかと思いました(笑)更に驚くことにバトンが普通に渡ります。いや、当たり前の話なんですが。バトンが渡らないバトン合わせほど意味のないものはありません。しかし、本当に久しぶりなのです。距離感がきちんとつかめるかどうかさえ怪しい中でバトンが渡ります。

結局は「心の持ち方」が大きく影響するのではないかと感じています。仕方なくやる練習ではなく「自分達のためにやる練習」になっていればそれぞれが工夫してやるのです。こちらが過剰な心配をして言い続けている間はやはり強くならない。考えるという事を自分からやり始める。それにより自分達で勝手に強くなるのではないかと思います。

自然と声も大きくなっていました。一番の変化は練習中に笑顔が出始めたという事。kcの選手には悲壮感が全くありませんでした。これまでうちの選手は辛そうにやっていました(笑)。それが競争を始めただけで全く表情が違います。これまで負けたら表情が沈んだり嫌そうな感じがありました。ほんの少しのことかもしれませんがこの日は全くない。見ている私も楽しいなと思いながら見ることができました。

最後にタイヤ引きを少しだけやって終わりました。これも全員がお互いを見ながら声をかけて実施していました。今の学校での練習の中で一番の雰囲気だったかなと思います。これだけで全然違います。

少しだけ進んだかなと思います。第一歩です。やっと明確な一歩が踏み出せたのではないかと思っています。自分達のための練習ができ始めた。これは大きい。やらされている練習から「自分が強くなるため」の練習へ近づけたのではないかと。前任校で「強くなり始めた」と認識した時もkcの選手の姿を目の当たりにしてからです。本当に影響力があります。

このタイミングでms高校のts先生から「合宿をやるから来ないか?」とお誘いを受けていました。前任校でリレーでインターハイを達成した時の大きなキッカケを与えてくださったts先生から声をかけてもらいました。今回は宮崎内外から参加がある。更に「リレートレーニングキャンプ」という感じでリレーに重きをおく内容になるのではないかという感じでした。そうであれば行くしかない(笑)。前任校で何年もかけてやってきた事がこのタイミングで一気にやれることになりました。凄いことだと思います。

やはり、素晴らしい指導者との出会いは大きい。こうやって自分がやりたいなと思っている事を支えて下さいます。もちろんそこに理解をしてくださる保護者の方の支えもあるのですが。器が大きい方々と接すると自分自身の小ささが浮き彫りになります。どうでもいい事で腹を立てている場合ではない。そんな大勢に影響のない事柄にとらわれるのではなく「選手のために」やっていく事が大切になる。改めてそう感じています。

この雰囲気が続くかどうか。ここは大きいのですが。それでも一歩は踏み出せたと思います。進みます。見守って下さい。
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ウサギとカメ~全力で走り続けるウサギに勝つには~

2017-02-14 | 陸上競技
続き。

ウサギとカメの話。ウサギとカメが競争をする。普通に考えたらウサギのほうが圧倒的に速い。ウサギは「少し休んでも大丈夫だろう」と思ってゴールの前で寝てしまう。その間もカメは少しずつ進んでいる。ウサギが目が覚めた時にはカメに追い抜かされている。必死に追いかけるがカメが先にゴールして負けてしまう。コツコツ努力すれば自分よりも力がある者に勝てるかもしれない。そういう「夢」示す寓話です。

前任校でも話をしてきました。前の記事と同じような話。ウサギが自分の才能に慢心して90%程度の努力しかしない。カメが100%の力で努力し続ければ「勝てる可能性」が出てくる。実際に中学時代に実績のない選手が勝てなかった選手に勝てるようになっていました。通常考えれば絶対に勝てない相手であっても「100%の努力」を続けることでその「差」は埋まるのです。

残念ながら今回のkcの選手の姿を見て「普通にやってたら無理」というのを突きつけられました。上述の話はウサギが「油断して手を抜く」という前提があるからです。そこに唯一「勝てるチャンス」がある。しかし、kcの選手は「全力で走り続けるウサギ」です。一切手を抜くことがなく最後の1歩、最後の1回まで全力を尽くす。チーム内で常に「目の前のウサギに勝つこと」を考えているのですから「手を抜く暇がない」のです。強くなりたいと毎日毎日思って生活している。そんな「ウサギ」に「油断」なんて存在しないのです。

うちの「ウサギ」たちはどうでしょうか。ひょっとしたら「カメ」かもしれない。「全力で走り続けるウサギ」に「カメ」が100%の努力をしても追いつける要素はないのです。うちの「ウサギ」達は「勝ちたい」「インターハイに行きたい」と思っているかもしれませんが最後の1歩、最後の1回までやり切れません。きつくなってくると「少しくらい」という気持ちが出てきて「楽をする」ことがあります。「全力でやっているウサギ」に「9割でやっているウサギ」が勝てる可能性は??いうまでもなく「0」です。絶対に勝てません。

そうであればどうするのか。まずは自分自身が「全力で走り続けるウサギ」になる必要があります。それが最低条件。全力で走れないウサギが自分より力が上のウサギに相手にしてもらえるはずがない。本当に「勝つ」と思えば「全力で走り続けるウサギ」よりも高い質の「努力」をする必要がある。向こうが100%で努力するならうちの「ウサギ」は101%の努力をしなければいけない。そうでなければ一生追いつくことはできないからです。

もちろん、簡単なことではありません。苦しくなってくれば自分の中で「少しくらい」という気持ちが出てきます。そこに負けてしまうことだってある。が、それれを「仕方ないよね」と言っていたら絶対に勝てないのです。「勝つ」ことを考えるのであれば「一切の妥協を許さない」という感覚でやらなければいけない。そんなこと「普通のウサギ」にできるわけはない。そう言われるかもしれませんが「できる」と信じてやるしかないと思っています。

先日から「少しくらいいいだろう」という部分が出ています。それにより私が注意することが増える。競技と生活は間違いなくつながっています。「少しくらい」という感覚は必ず競技に出ます。息苦しいかもしれません。それでも「全力で走り続けるウサギ」の背中を追うためにはやらなければいけないのです。

そうであればチーム内で競争を激化する必要がある。本人たちが「こいつには負けない」と思わないとダメ。2年生男子が1年生に負けます。相手は強いから負けても仕方ないと思っている。「仕方ない」と思う時点で「全力で走り続けるウサギ」にはなれない。2年生の女子が1年生3人に負ける。中学時代から強かったから勝てないと自分を納得させる。これでは勝てない。なぜならうちの「ウサギ」よりも圧倒的に強い「ウサギ」に勝負を挑もうとしているのだから。うちの「ウサギ」に勝とうとしない者がもっと速い「ウサギ」に勝てるはずがない。まずは目の前にいる「ウサギ」にどうすれば勝てるのかを考えて1本1本工夫することだと思います。

そう考えたら「練習で負けたら嫌だ」というどうでもいい「プライド」は捨て去るべきです。学内で負けている選手が県内や中国地区で勝てるはずがないからです。どうてもいい「プライド」が邪魔になるような選手はこの先も強くならない。「勝つためにがむしゃらになるウサギ」でなければいけないのです。全力を出して負けることを恐れて「言い訳」をするような「ウサギ」では戦えない。

この話。どれだけ伝わるでしょうか。最終的にやるのは選手です。私ではありません。話して「むかつくわ」と思うような部分なら結局強くなることはない。なぜこちらが「あえて厳しい現実」を突きつけているのか。そこがわかるような「大人」にならなければだめだと思っています。

話をしました。もちろん、全部話したわけではありません。選手には必要なことを伝えた。blogにはプラスアルファの話も含めて書いています。うちの選手、読んだりするのでしょうか。分かりませんが。多少なりと読んでくれると良いなとは思うのですが。

全力で走る続けるウサギの背中を追う。必ず追いつくんだという「強い意志」を持って。
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負けたらそこで終わり

2017-02-14 | 陸上競技
続き。話した内容とプラスアルファで。

勝負をする。その話に付け加えました。

練習の一場面を抜き出しての話。午前中、最後の練習は6本坂を走る。集団の後ろから2人が練習できなくなるというもの。それまでの練習で2組目を走っていたうちの2人が最初の1本目で落ちました。力的には残ることはできる。しかし、落ちてしまった。ここに大きな意味があると思います。練習の最初に話をされました。強い選手は予選、準決勝と力を残して走ろうとする。力がない選手はそうはいかない。実はそこに勝ち上がるチャンスがあるのではないか。

これは私が具体的に説明するために示しただけなので当初の意図とは違うかもしれません。A選手の力が120、B選手の力が100。普通に走ったら勝ち目は全くありません。が、予選だからとA選手が8割で走るとする。120の80%だからその時に発揮される力は「96」になる。100の選手が全力で臨めば「100」となる。そうすれば明らかに力が上の選手であっても「勝てる可能性がある」のです。

これが予選かもしれない。予選で勝てば準決勝に進める。相手が油断してくれていたらそこに「チャンス」が生まれる。1本しか走れない力かもしれない。それでも「勝つ」ことで自分の人生が変わるのです。準決勝で少し余裕を持って走る。当然あり得ることです。しかし、レースは0.01秒を争う。少し流して着順で入れない。2組3着+2のレースでプラスの3番目になる。この時点で決勝に進む可能性はなくなるのです。持っている力はもっと上。次に意識して走れば優勝するかもしれない。が、力を出さなかった時点で「もう一本走れば」というのはなくなるのです。

練習であれば「次は勝つ」といえるかもしれない。何本も走れば1本くらい手を抜くかもしれないのだから。しかし、そういう感覚であれば実際のレースでも力は出せない。目の前の1本を大切にできない選手は結果的に「力を出し切れずに終わる」ことのほうが圧倒的に多くなる。勝てないのです。

「負けたらそこで終わり」です。「次がある」という感覚を持っていたらダメだと思います。これは何度も言っていますがなかなか浸透しない。目の前のことに一生懸命になれないから結果的に強くならないのです。

負けた言い訳をしない。ここも重要だと思います。「風が強かったから・・・」とか「スタートで出遅れたから」というのは「逃げ口実」でしかない。風が強いのは同じレースを走った選手はすべて同じ条件。スタートの出遅れも自分自身の責任です。「今はスタートで失敗したからもう一度走らせてほしい」と望んだところでそれは叶わないのです。

合同練習での話。油断していたかどうかはわかりません。ルールがきちんとわかっていなかったという部分もあるかもしっれない。しかし、それは「結果論」でしかない。分からなかったら聞けばいい。もっと言えば「確実に上位に入っておけば問題はない」のです。「走る場所を譲ってもらえなかった」というのもあるでしょう。相手は「勝つ」ために必死なのです。道を譲ってくれるはずがない。そうであれば自力でその道を切り開く必要がある。もう一本走れば残っているかもしれない。が、走れなかったというのが「現実」です。

支部大会で6位に入らなければ県総体には進めない。県総体で6位以内に入らなければ中国大会には進めない。中国大会で6位以内に入らなければインターハイには進めない。「流していなければ」「怪我さえしていなければ」と言ったとしてても結局は終わりなのです。「よく頑張ったね」で終わるのであれば「そこまでの情熱でしかない」ということ。結局は「本気」ではないのです。「もう一本走りたい」と切実に願ったとしても「終わり」なのです。

だからこそ「勝つ」ことにこだわらなければいけない。

あえて避けてきた「競争」をもう一度導入しようと思います。勝ち負けを明確に示す。それは「厳しい現実を突きつける」ことかもしれません。前任校ではかなりやっていたことです。だから「勝ちたい」という欲求が強くなる。負けたのは弱いから。勝ちたかったら強くなれ。そういう感覚でやりたいと思います。

もう少し書きます。長いわ(笑)
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勝負と想い

2017-02-14 | 陸上競技
月曜日。岡山から戻って最初の日。大切だと思います。やはり練習参加した選手に少しだけ話をさせたいなと思いました。百聞は一見にしかず。それでと肌で感じた部分を少しだけでも聞くことはプラスになると思います。

最初の段階で参加した4人に話をさせました。マネージャーは抜き。それぞれが感じたことを話していました。まだまだ上手く話せません。これも経験かなと感じています。何度も何度も人前で話すことでできるようになる。あとは「本質的なモノ」を理解しているかも大きいのですが。「速かった」「強かった」というだけではない。まー今回は最上位グループと走る機会はなかったのでそういう感想はなかったですが(笑)ある意味シビアです。

ある程度話をさせてから今度は私から。

今回一番感じたことは「一切手を抜かない」という姿勢と「勝ちたいという想いの強さ」です。ここは大きい。チームとしての歴史や覚悟の違いはあると思います。それでも大きな差を感じました。

練習の大半は「競争」です。負けたら勝ち上がれない。これが常に意識されています。お客さんだからという部分は「勝負」には関係ない。強い選手と一緒に走りたいのであれば勝ち上がるしかないのです。力が自分より上の選手であっても「勝ちたい」と思って臨む。そういう姿勢が練習の質につながっていく。

そうなるから最後の一歩まで手を抜かない。当たり前の話ですね。その一歩の手抜きが上位選手との「差」を広げられることになる。だから必死に練習をするのです。一部分が違うというのではい。練習内容云々の前に「心構え」が違う。

私は最近、あえて勝負を避ける傾向がありました。競争はさせたいなと思っていますが練習の中で男女混合にしていました。それなりに力がある選手がいます。NMの双子もいますし力が同等のSがいる。が、勝負で負けてしまった時に後があまり良くない。幼い部分もあるのでしょうが。「負けるのが嫌」だから負けた時の言い訳を作る。一緒に走るのを避けたがる。それを感じていたので避けていました。

男女混合で走らせるとそれなりに走ります。これまではそこを重視していました。まずはきちんと走ることを最優先。こうなると「負けても仕方ない」という気持ちが生まれます。性別の差があるのですから勝てなくても言い訳ができます。ある意味私自身が「逃げ道」を作っていたのだと想います


私なりの考えもありました。チームが未成熟な状態での練習。流れがある学校とは違います。ある程度時間をかけて土台作りをしていく中で培われる部分があります。それがない段階で「強くなるための練習」の質を最大限に高めるのは難しいと思います。強引に持っていくことは可能かもしれませんがある程度「心の成長」がなければ難しい。

しかし、このままでは「それなり」の選手しか育ちません。分かってはいました。が、ある程度「待つ」事が必要だったと思います。このタイミングで自分たちの甘さや弱さを痛感できたことは本当に大きいと思っています。

これからは「競争」をする事を宣言しました。男子も女子もそれぞれで勝負する。この時に「負けても仕方ない」という感覚があるのであれば選手としての資質はない。力があるないに関係なく「勝つ」「勝負する」という部分にこだわれる選手になって欲しい。これまでのように「負けても仕方ない」という状況を許すのはやめる。負けて不貞腐れたり勝負を避けるような状況であれば結果的に強くなることはない。それが分かっていて許しているようでは指導者として失格。

このことに関してはもう少し書きたいと思います。長くなるので一旦終了。
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