【文中、敬称略】
かつて相撲批評の大家で非力士と云えば、
新しい方から小坂秀二(大正七~平成十五)、
彦山光三(明治二六~昭和四十)、更に遡り
三木愛花(文久元~昭和八)━でも、“個性”
がちがう。小坂は、評論家タイプで史実の
研究は殆んどなし。彦山は、評論と研究の
両方つとめた。そして、新聞記者からの
愛花は、評論家タイプに非ず、史実研究が
メーンだった。
過日N氏からの「…通信」に、永井荷風の
作品のなかに三木愛花が登場すると云う。
充分熟知してはいないが、高校の現代国語
の教科書に「耽美派」なる言葉があり、日本の
著名作家では、永井荷風とか、彦山翁と同年歿
の谷崎潤一郎らの名が……。
小説の美と、映画の美とは“異質”のものと
する見解があるが、…潤一郎の文芸作品を映画
化すれば屹度「成人映画」=18未満お断りに
なるな。例えば、『鍵』や『瘋癲老人日記』等。
鳥渡ばかり話が横道へ逸れた。
永井荷風は、相撲は嫌いで作品中に出ず、芝居が
好きだったみたいで、愛花が出てくる作品には
「野球」のことが書いてあった。
荷風の次に『三田文學』編輯を担当した水上
瀧太郎は、相撲・野球とも愛好したが、どっちが
1つを採るならば、野球を捨てて相撲を採る云々。
働き盛りで急逝したのは惜しかった。
この項は明日に続く。
かつて相撲批評の大家で非力士と云えば、
新しい方から小坂秀二(大正七~平成十五)、
彦山光三(明治二六~昭和四十)、更に遡り
三木愛花(文久元~昭和八)━でも、“個性”
がちがう。小坂は、評論家タイプで史実の
研究は殆んどなし。彦山は、評論と研究の
両方つとめた。そして、新聞記者からの
愛花は、評論家タイプに非ず、史実研究が
メーンだった。
過日N氏からの「…通信」に、永井荷風の
作品のなかに三木愛花が登場すると云う。
充分熟知してはいないが、高校の現代国語
の教科書に「耽美派」なる言葉があり、日本の
著名作家では、永井荷風とか、彦山翁と同年歿
の谷崎潤一郎らの名が……。
小説の美と、映画の美とは“異質”のものと
する見解があるが、…潤一郎の文芸作品を映画
化すれば屹度「成人映画」=18未満お断りに
なるな。例えば、『鍵』や『瘋癲老人日記』等。
鳥渡ばかり話が横道へ逸れた。
永井荷風は、相撲は嫌いで作品中に出ず、芝居が
好きだったみたいで、愛花が出てくる作品には
「野球」のことが書いてあった。
荷風の次に『三田文學』編輯を担当した水上
瀧太郎は、相撲・野球とも愛好したが、どっちが
1つを採るならば、野球を捨てて相撲を採る云々。
働き盛りで急逝したのは惜しかった。
この項は明日に続く。