kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

投資家の体感温度

2017-06-16 07:30:06 | 日記
2万円手前で膠着状態に嵌り込んだ東京市場はFOMCを通過しても
膠着状態から抜け出せていません。外部環境(米国株式、円相場)
が上下どちらかに大きく動かない限りしばらくこの状態は続きそうで
す。

自動車やメガバンクなどを持っている投資家の感覚は日経平均
1万7000円、ゼネコンや食品、日用品銘柄を持っている投資家は
日経平均2万2000円というのが正直な肌感覚でしょうか。それくら
い業種間で明暗が分かれてします。

円相場が109円台で物差しを当てるなら日経平均は昨年までなら
精々1万7000円後半というのが相場でした。事実自動車を中心と
した輸出関連銘柄やメガバンクなどの水準はそれに近いものです。

日経平均が2万円に届かなくても1万9800円台で推移しているのは
110円程度の為替水準なら日本企業は今期も過去最高の利益を上
げられるという円高抵抗力がついてきたからです。また世界の株式
市場が年初から上昇を続けていることで日本株にも出遅れ修正が
おきているからです。

自動車やメガバンクが大きく足を引っ張っていますが内需関連銘柄
の上昇がカバーしているから結果として日経平均は現在でも2万円
近い水準でいる訳です。連日100を越える銘柄が年初来高値を更新
していますがほとんどは内需に属する銘柄ばかりです。安値圏で低
迷している銘柄を値頃感から拾っても現状では報われない投資に
なっています。

市場には先行き円高加速を警戒するムードが残り為替相場に影響
を受けない内需銘柄が投資家から選好されています。現在市場平
均のPERは15倍程度ですが、皮肉なことに高値銘柄のほとんどは
市場平均以上のPERです。反対に物色の流れから外れている銘柄
にはPERが10倍程度と割安な銘柄があります。

大成建設、鹿島、清水建が連日で10年来高値を更新、大林組も年
初来高値を更新しました。今期は揃って減益予想ですが、前期も期
中で大幅な上方修正をしたことから今期も同様の動きになるのでは
ないかという思惑でしょうか。しかし何故今ゼネコン銘柄が10年来
高値を更新するほど人気なのか理解できません。

連日100を越える銘柄が年初来高値を更新していますからそれ程
悲観する相場ではないのかもしれません。しかし内需銘柄に極端
に偏った相場の先行きは明るいのでしょうか。先週海外投資家は
10週ぶりに354億円の売り越しに転じました。これが一過性ならば
いいのですが、海外投資家のこれまでの投資行動は一旦買いが
途切れるとしばらくその傾向が続きます。順張りの海外投資家の
買いが期待できないとなると2万円越えは一段と遠のきます。

17、18日の更新はお休みします。
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