kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

寝ても覚めてもトランプ

2017-01-10 08:16:32 | 日記
3連休明けの東京市場は定石通り堅調な展開になるのでしょうか。先週
末の雇用統計は15万6000人となり市場予想の17万8000人を2万2000人
下回る結果でした。もっとも賃金上昇率は市場予想を0.1%上回る0.4%
となり市場は雇用者数が予想に届かなかったことよりも賃金上昇率の好
調を好感したようです。引き続いて雇用環境は順調な回復を辿っている
との見方のようです。増加幅が予想に届かなかったのも既に完全雇用に
近い状態という見方のようです。

さて無事に雇用統計を乗り切った格好ですが、11日にはトランプ氏の記
者会見が予定されています。トヨタのメキシコ新工場への批判がツイッタ
ーでつぶやかれトヨタ株だけでなくメキシコ生産が多い日産やマツダも下
げるなど影響は広がりつつあります。現時点では大きな下落に繋がると
の懸念は少ないようですが、当面は自動車銘柄の株価の頭を抑えそう
です。

デトロイトモーターショーではサプライズで豊田社長が登場しました。豊田
社長はその場で米国に今後5年間で100億ドルを投資すると発表しまし
た。トランプ氏にメキシコ新工場建設を批判されましたが、米国でも巨額な
投資を行うというのがトヨタからの答えのようです。トランプ氏が次にどんな
反応を示すのか。米国第一を上げ米国内での雇用創出が目的ならトヨタ
批判は沈静化するかもしれませんが、あくまでもメキシコからの輸入にNO
というのであれば火種は残ったままかもしれません。

個別企業への介入には批判的な見方の方が圧倒的に多いようですが
米国第一を掲げて雇用増加を錦の御旗にしているトランプ氏には真正
面から対立できないような雰囲気が米国経済界にはあるようです。米国
の工場が海外に移転して工場労働者の雇用減少や賃金の低下が起き
ているのは事実でありその不満の受け皿としてトランプ支持が広がり真
坂のトランプ氏勝利に繋がった訳です。

トランプ・ラリーで日本にも円安という追い風が吹き当初の警戒ムードか
ら歓迎ムードに変わった東京市場ですが彼の政策の負の部分である自
国経済優先からの保護主義市場という一番懸念している部分が表面化
してきました。一連の米国第一の政策が為替問題に飛び火することです。
トランプ氏が現在のドル高を批判するような発言が飛び出せば急激にド
ル高・円安のトレンドの巻き返しが起きる可能性が高くなります。

20日は大統領就任式が行われ名実ともトランプ大統領が誕生します。大
統領就任後彼が何を語るのかが一段と注目されます。その前に11日には
記者会見も予定されています。政権発足で本格的に通商問題が動き出し
てドル高が米国第一政策にマイナスだと思えば矛先は為替問題に移りま
す。その時にはトランプ・ラリーへの期待からトランプ・リスクの顕在に市場
は晒されることになります。
コメント
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