kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ダイキン、信越化学が教えてくれるもの

2017-01-17 08:21:47 | 日記
週明け16日の東京市場は薄商いの中で大きく下げる場面がありま
した。終値も192円安の1万9095円と昨年の大納会の終値を下回り
振り出しに戻った格好です。円相場が年末時点の116円後半から
16日時点の114円前半へと円高に振れた事も大きかったようです。
一部には円相場が2円強円高になっても日経平均が昨年末とほぼ
同じ水準だったことから円高抵抗力がついてきたという指摘もあり
ます。

17日に予定されているイギリスのメイ首相の演説で移民の流入抑
制を優先して、EU単一市場から撤退すると表明すると英国の複数
の新聞が報じたことからポンドが急落しました。市場はリスクオフを
強め円相場が一時113円台まで進んだことを株価下げの要因に挙
げています。ハードブレグジットという不安の高まりがリスクオフに
繋がっているようです。

また米国市場がキング牧師の生誕記念で16日が休場になることも
見送りに拍車をかけたようです。今週は週末20日に大統領就任式
を控えています。就任式演説でトランプ氏がどんな発言をするのか
当選直後の紳士的な発言は鳴りを潜め以前のトランプ節が随所に
出てくるようになったここ数週間の発言から市場の警戒は増して
いるようです。

いよいよトランプ政権が正式にスタートする訳ですが外交・通商問
題で不安を高める要因が目白押しです。果たしてトランプ・ラリー
が再開できるのか、それとも懸念材料が消化不良のために調整が
長引くのか市場は決めかねているようです。いずれはどんな材料
も織り込むのが市場ですが、それには時間が必要です。まだまだ
波乱は何時起きても不思議ではありません。

米国では決算シーズンを迎えます。11月以降のドル高が企業業績
にどんな影響を与えているのか、今後の見通しはどうなのか気に
なるところです。日本でも23日の安川電機から3月期決算企業の
決算発表が始まります。11月以降の円安で輸出銘柄中心に上方
修正期待が高いようですが、多少の上方修正は織り込み済みです。
果たして市場予想に応えられる決算内容になるのかどうか多くの
銘柄が期待先行で株価水準を切り上げただけにハードルは高くな
っています。個別銘柄では市場の期待に届かず大幅安という洗礼
を受けるところもあるでしょう。

今年はトランプ政権誕生だけでなく春にはオランダやフランスで大
事な選挙を控えています。秋にはドイツで選挙がありEUのリーダ
ーと自他共に認めるメルケル首相が続投できるかも注目されます。
結局頼りになるのは業績です。それも円安メリットやインバウンド
特需といった神風に頼らない真水の収益力です。

昨日新高値をつけているダイキンや信越化学、キーエンスなどに
共通しているのは円安メリットだけでなく競争力の強い主力事業を
抱えていることが多少の外部環境の変化でも収益を伸ばしている
企業群です。決算を控え一層銘柄選別が進みそうです。
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