Good News Ministry

聖書的観点から見た世界の社会的、政治的、文化的、地域的現実を捉え、祈り備える。

「パンデミック条約」2024年に制定?

2021年12月29日 | 世界情勢
11月26日、世界保健機関(WHO)は、南アフリカ共和国で新型コロナウイルス(SARS-COV-2)の新たな変異株を「オミクロン株」と名付けた。その3日後の11月29日から12月1日までの3日間、WHOは史上2回目となる「世界保健総会特別セッション」を開催し、今後のパンデミック対策の刷新に道を開く「パンデミック条約」に関する討議を行った。「特別セッション」の成果として、12月1日、「世界が一緒に:パンデミック予防・対策・対応の強化のための政府間交渉主体の設置」という計2ページの文書が採択された。この文書では、WHO憲章の第19条もしくはそれ以外の条項に基づき、パンデミック予防・対策・対応に関する条約、合意もしくはその他の国際的な規定を起草し、策定に向けて交渉するための、すべての加盟国等に開かれた政府間交渉主体(intergovernmental negotiating body)を設置することが決定された。この政府間交渉主体は、2022年3月1日までに第1回目の会合を開催して共同議長の選出や業務方法・スケジュールを決め、同年8月1日までに第2回目の会合を開催して、この取決めをWHO憲章のどの条項に基づくものにするのかを決定する。また、中間報告を2023年5月頃に開催される第76回世界保健総会で行い、成果文書を2024年5月頃に開催される第77回世界保健総会で行うこととなっている。また、この決定文書では、第2回目の会合までに公聴会を行うことや、適切な形で国連書記官や政府間機関、WHOと公式な関係のある非国家主体やその他のステークホルダー、専門家等の参画を得ることを、WHO事務局長に要請している。

これにより、「パンデミック条約」は今後2年以上の年限をかけて討議され、2024年以降に策定される可能性が高くなった。「パンデミック条約」については、2020年秋頃より、欧州諸国を中心に、これを制定すべきという動きが強まり、欧州に加え、アジアでは韓国やタイ・インドネシア等、アフリカでは南アやケニア・セネガル等、中南米でもコスタリカやチリなど26か国が参加して「条約の友」(Friends of the Treaty)が設立され、条約制定の原動力となった。一方、米国政府は強制力のある条約を批准するにあたっての困難さなども勘案し、必ずしも積極的な態度をとっていなかったが、オミクロン株の検出や感染拡大など新たな動きを踏まえて、11月30日、一定積極的な立場に転じることを表明した。ホワイトハウスのサキ報道官は「米国はその他のWHOの加盟国と協力して、(世界保健総会特別セッションに向けて報告書を提出した)『WHO保健緊急事態対策・対応強化のための加盟国ワーキング・グループ』の提言を前に進めることを約束する。これには、(現行の)『国際保健規則』の効率性や機動性を向上させるために、WHOの新たな条約・規則もしくは仕組みを作り、合意を形成することが含まれる」と述べている。

サキ報道官が言及した「ワーキンググループ」は、この世界保健総会特別セッションに向けて報告書を提出しているが、この報告書では、新たな条約・合意もしくは仕組みを作ることの意義として、以下の9つの側面を上げている。まず、医薬品アクセスや技術移転、知的財産権などと関わる「公平性」の増進、次に、人間と動植物や環境の「健康」を一体で見る「ワン・ヘルス・アプローチ」の促進、「パンデミックの予防やリスクアセスメント、検出および対応の強化」、現行の「国際保健規則」の義務的事項の順守やアカウンタビリティ、パンデミック対策資金、パンデミックによる医療ニーズ急増に対する保健システム強化などによる対応力強化、病原体の遺伝子情報や生体サンプル等の共有、パンデミック予防・対策・対応に関する政府全体・社会全体のアプローチの促進による構造的解決、最後に、公衆衛生に対する誤情報や偽情報への対策。これらの論点に鑑みると、パンデミック条約は、今回のCOVID-19を踏まえた総合的かつ包括的な内容を含むものとなりうる。

今回の世界保健総会特別セッションの成果について、いくつかの市民社会団体が声明を出している。このうち、COVID-19パンデミックにあたって知的財産権保護の免除や新規医療技術等の技術移転の促進を求めてきた米国の「知識環境インターナショナル(KEI: Knowledge Ecology International)」は、特別セッションに向けて報告書を準備してきた上記「ワーキンググループ」に対して、パンデミック条約において、公的資金を活用して開発された新規技術について、その権利やノウハウをシェアし、知的財産権の免除規定を義務付けること、研究開発への資金調達の透明性の確保、緊急時のワクチンやその他の医薬品に関するより良い規制・許認可プロセスの設定などを求めてきた。ワーキング・グループではこれらについても議論されたものの、特別セッションまでの間にコンセンサスは得られなかった。KEIは声明で「政府間交渉主体(INB)が意義ある成果を得るためには、INBの会合は包摂的で透明なモノでなければならない。WHO事務局は、公聴会を開くのみならず、すべてのINB会合において、非政府主体の完全な参加を保障する必要がある」と述べている。(12/28/2021 アフリカ日本協議会)

亡国のクリスチャン

2021年12月20日 | 世界情勢


あなた方は今がどんな時であるかを知っています。あなた方が眠りから覚めるべき時が既に来ています。今や、私達が信仰に入った頃よりも、救いは近づいているからです。夜は更け、日は近づいた。だから、闇の行いを脱ぎ捨てて光の武具を身に着けましょう。(ローマ13章11-12節)

ワクチンは聖書が警告する「魔術(pharmakeia)」

2021年12月16日 | 世界情勢
聖書は大手製薬会社について警鐘を鳴らしているのだろうか?マスク着用を推奨しているのだろうか? 2021年、クリスチャンはその答えを求めてグーグル検索をフル活用した。米「クリスチャニティー・トゥデイ」が報じた。2020年に初めてパンデミックが発生した時、クリスチャンは恐怖、慰め、癒やしに関する聖句を探し回った。1年後、彼らの聖書検索の習慣は、コロナ禍への対応をめぐる継続的な衝突を反映している。聖書検索サイト「バイブル・ゲートウェイ」で過去1年間に最も急増した検索語は「魔術」。2020年に比べ193%も多くのクエリーを集めた。この現象は、昨今の魔術台頭による増加ではなく、コロナワクチンをめぐる議論に触発された変化である。

「魔術」の増加は、ギリシャ語の「pharmakeia(薬物)」に対する関心の高まりと関連しており、新約聖書の『ムンス・コンシーズ・ギリシャ語-英語辞典』によると、「あらゆる目的のための薬物の投与、魔術、魔法、魅惑」を意味する、と「バイブル・ゲートウェイ」のコンテンツマネージャー、ジョナサン・ピーターソン氏は書いている。「バイブル・ゲートウェイ」の年次トレンドの分析は、サイト上のデジタルプロジェクト担当シニアディレクターであり、「OpenBible.info」の聖書テクノロジーの第一人者であるスティーブン・スミス氏による。聖書がワクチンやワクチンの義務化に対して預言的に警告していると主張する際、この「魔術」を持ち出すクリスチャンがいる。この言葉は「医薬品」という言葉と語源を共有しているためだ。

「pharmakeia」はガラテヤの信徒への手紙(5:20)で使用され、パウロが忠告する「肉の行為」の中に挙げられているとピーターソン氏は指摘する。バビロンに対する宣言の中で、「魔法の呪文」と訳されている。終末を重視するキリスト教徒の間で、しばしば「ワクチンはヨハネの黙示録に出てくる獣の印を表している」という指摘と一緒に語られる傾向がある。昨夏の「USAトゥデイ」の記事では、ヘブライ・ルーツ運動のあるキリスト教徒が、勤務するケンタッキー州の病院でワクチン接種の宗教的免除を要求する理由として、黙示録(18:23)の「pharmakeia」を引用していた。クリスチャンシンガーでアメリカンアイドルのスターでもあるダニー・ゴーキー氏は、「黙示録では、全世界がいかににpharmakeiaに欺かれるかも強調されている」とTwitterで呼びかけた。

パンデミック以前は、カリスマ的指導者の中には、薬物使用の霊的な危険性を警告するために「pharmakeiaの霊」に言及する者もいた。また、パウロは薬物によって誘発された古代の中絶の方法を参照し、それを非難するためにこの言葉を使ったと示唆する人もいる。黙示録の一節にバビロンの「商人」の重要性が言及されていることから、この言葉はコロナワクチンの接種で利益を上げている「大手製薬会社」の議論に持ち込まれたのである。数秘術とドナルド・トランプに関する複数の本の著者であるオーストラリアの牧師、スティーブ・チオコランティ氏は最近、「黙示録が『pharmakeia』の薬や魔術について警告しているのは不思議ではないか。これはエホバ・ラファ(癒やす神)に代わる麻薬マフィアだ」とツイートしている。これは、黙示録の「獣の印」に対する警告についての主流な聖書解釈ではないし、終末を重視するキリスト教徒が伝統的にこの言葉をどう理解してきたかを表すものでもない。新約聖書学者でカリスマ派クリスチャンのクレイグ・キーナー氏は、コロナワクチンが「獣の印」を表す可能性があるという主張を退け、医療行為ではイエスを放棄したり偽の神を崇拝することを要求するようなことはないと指摘した。

2021年に最もアクセス数が増加した個々の聖句も、パンデミックの議論から大きな後押しを得た。顔を覆わなければならない感染者に言及するレビ記(13:45~46)は、「バイブル・ゲートウェイ」のサイトで前年よりも626%人気があった。「病にかかった人は衣服を引き裂き、髪を垂らさなければならない。また口ひげを覆って、『汚れている、汚れている』と叫ばなければならない」と書かれている。「その患部があるかぎり、その人は汚れている。宿営の外で、独り離れて住まなければならない」

この聖句は、マスクの着用やその他の公衆衛生上の予防策を奨励したいと考えるキリスト教徒や、キリスト教徒向けに呼びかける人々によって用いられている。アメリカ科学者連盟の疫学者は、「聖書におけるマスクと隔離」の例として、この一節を紹介した。バンクーバーのオークリッジ・アドベンチスト教会牧師のローダ・クライン・ミラー氏は、この一節が、記録に残る最古の地域保健対策と 「神が与えた疾病予防の指示 」を表していると振り返った。「医学がこれらの習慣を説明し、確認するのに何千年もかかったが、これらの体の設計者(神)がそれらを最もよく保護し、世話をする方法を知っていたことに驚くべきではない」と彼女は記した。

「バイブル・ゲートウェイ」のスミス氏によると、2番目にアクセスが多かったのはルカによる福音書10章18節のサタンに関する一節で、ラッパーのリル・ナスXが3月に「サタンの靴」をリリースした際にトレンドとなった。この聖句では、イエスが「サタンが稲妻のように天から落ちるのを見ていた」と言っている。過去1年間で518%増加した。「バイブル・ゲートウェイ」は2021年、1日約300万回検索されたが、人気の聖書アプリ「YouVersion」は先月、総インストール数が5億に達した。ほとんどの聖書の読み方はコロナ禍に焦点を当てておらず、今年の最も人気のある聖句は「バイブル・ゲートウェイ」のヨハネによる福音書3章16節、「YouVersion」ではマタイによる福音書6章33節だっだ。「YouVersion」の創設者であるボビー・グルーンウォルド氏はプレスリリースで、「今年も高いレベルで聖書が読まれたことは、人々が疑問に対する答えを求めて神と聖書に目を向けていることを意味するので、私たちは励まされる」と述べている。(12/15/2021 キリスト新聞)

米国史上最大級の竜巻発生

2021年12月13日 | 世界情勢
米国では12月10日夜から11日にかけて、南部ケンタッキー州、テネシー州、ミシシッピ州、アーカンソー州や中西部のイリノイ州、ミズーリ州の計6州で竜巻が発生した。米海洋大気局によると、合わせて61の竜巻が発生したという。ケンタッキー州のアンディ・ベシア州知事は12日にCNN番組に出演し、「米国史上最も死者が多い竜巻となるだろう」と述べた。ベシア知事によると、1つの竜巻の移動距離は227マイル(約365キロ)にわたっており、これまでに同州で80人以上の死者を確認し、死者数は100人を超えると述べた。

バイデン大統領は11日、デラウェア州ウィルミントンで演説を行い、「これは史上最大級の竜巻発生となるだろう」「連邦政府は可能な限りの支援を行う」と述べ、ケンタッキー州に緊急事態が発生していることを宣言外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、国土安全保障省や連邦緊急事態管理庁(FEMA)に全ての災害救援活動を調整する権限を与えた。ケンタッキー州西部のメイフィールドでは、ろうそく工場が竜巻の直撃により倒壊した。工場では当時、約110人の従業員が勤務していたというが、米国メディアによると、8人の死亡が確認されている。

また、イリノイ州南西部のエドワーズヒルでは、米小売り最大手のアマゾンの物流倉庫が一部崩壊し、これまでに6人の死亡が確認されている。米国自動車メーカーのゼネラルモーターズがスポーツカーの「コルベット」を生産するケンタッキー州ボーリンググリーン工場では、竜巻により施設の一部で火災が発生し、同社広報によると、修復のために1週間は操業を停止するとしている(12/12/2020 オートモーティブニュース)

米国 武漢ウィルス死者80万人 日本の11倍

2021年12月13日 | 世界情勢
米国の新型コロナウイルス感染症による死者数が12日、80万人に達したことがロイターの集計で分かった。感染力の強いデルタ変異株の拡大と、ワクチン接種を拒否する人々が多いことが原因で、今年の死者数は45万人超と、昨年を超えた。医療専門家は、今年新型コロナで死亡した人の大半がワクチン未接種者だったと述べた。米疾病対策センターのデータによると、米国でワクチンの完全接種を終えた人の割合は人口の約60%にとどまっている。1─11月の人口1人当たりの新型コロナ死者数は、先進7カ国中で米国が最も多く、カナダの3倍以上、日本の11倍となっている。(12/12/2021 Reuters)

米 ロシアに強力な経済制裁警告

2021年12月08日 | 世界情勢
バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領は7日、テレビ電話で会談した。バイデン氏はウクライナ国境近くのロシア軍増強に深い懸念を表明。侵攻すれば、制裁を念頭に強力な経済措置や、同盟国への軍事支援強化で対抗すると警告。プーチン氏はNATOの方がウクライナなどロシア国境周辺で軍事力を増強していると反発した。米ロ両政府が発表した。ロシア軍が来年1月にウクライナを攻撃する計画があると米側が分析し情勢は緊迫。両大統領は対話継続を確認し、双方の担当部局に協議を指示したが、緊張緩和に向けた糸口は見いだせなかったもようだ。(12/08/2021 共同通信)

ロシアは「絶対にウクライナはNATOとは組ませない!」と言い、ウクライナは「ロシアは来月にも侵攻して来る!」と言い、アメリカは「もしそれをやったらノルド・ストリーム2を止める!」と言っている。因みにロシアがウクライナに侵攻して一番喜ぶのは中国。台湾侵攻の絶好の機会となるからである。(日本人は台湾と尖閣は別だと考えているが、中国は尖閣は台湾のもの、台湾は中国のもの、だから尖閣も中国のものと考えている。つまり、台湾侵攻=尖閣侵攻なのである) しかし、北京オリンピックの前にやる訳にはいかない。なので、中国は「今はマズイ」と言っている(と思う)。なのでおそらく年内には起こらない(だろう)。危ないのは、オリンピックの後。ロシアがクリミアに侵攻したのはソチオリンピックの直後だったから。これが今の状況で考えておくべきシュミレーションである。