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「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

往年の女流ヴァイオリニスト「ジョコンダ・デ・ヴィート」の名演を聴く

2018年02月15日 | 音楽談義

前回からの続きです。

Kさんが今回の試聴会用にと持参されたのが「ジョコンダ・デ・ヴィート」(以下、「ヴィート」)全集(10枚セット)だった。

      

「ヴィートって誰?」という方がいるかもしれないが、長年クラシック一筋にまい進してきた人間にとっては思わず胸が震える名前である。

ジョコンダという名前から「モナ・リザ」が連想されるように、イタリア出身のヴァイオリニストで昨年(2017年)は生誕110年だった。

この10枚セットは「タワーレコード」から購入されたそうで、さすがに音楽好きのKさんだけあって「音楽&オーディオ」が見事に両立しているところに奥深さが偲ばれる。まあ、自分も同じだが(笑)。

初めに聴かせてもらったのはヴィオッティのヴァイオリン協奏曲22番だった。あのブラームスが大いに感動したという曰く付きの名曲である。

クラシックファンなら、この甘くて美しい旋律に誰もがノックアウトされること請け合いだが、これには「ローラ・ボベスコ」の名演があって我が家の愛聴盤である。

                           

かってグリュミオーのCDも手に入れて聴いてみたが大家の割には「胸を打つ」ものが無く、意外とつまらない演奏だった。

さて「ヴィート」の演奏だが、おそらく1950年前後の録音だろうが
想像した以上に音質もよくウットリと聞き惚れてしまった。ヴァイオリンの再生にかけては「AXIOM80」の右に出るスピーカーをいまだかって知らないが、そのせいもあるかもしれない(笑)。

続いて聴かせてもらったのがブラームスのヴァイオリン協奏曲だった。まるで交響曲並の威容を誇る堂々とした協奏曲である。

これにも「ジネット・ヌヴー」(飛行機事故で死亡)の力強い名演があって、いまだに他の演奏を寄せ付けないが、このヴィート盤(ライブ)の得難いところは指揮者がフルトヴェングラーときているので悪い演奏のはずがなく、イタリア出身のヴァイオリニストらしからぬ内省的で愁いを秘めた表情はこの曲目の楽想にピッタリ合っている。

久しぶりにこれらヴァイオリンの名曲に浸って至福の時間を味わった。

最後に、我が家の4系統のスピーカーを一通り聴いていただいたあげくのKさんのご感想だが、まさか持ち主の面前での酷評はあり得ないわけだが(笑)、幾分か割り引くとしても全体的に好評だった印象を受けた。

それこそ毎日毎日たっぷり時間をかけてすべてのスピーカーを満遍なくうまく鳴らすためにあちこち弄り回しているが、ようやく「これが我が家の音です」と胸を張って言える状態になった気がしている。まあ、つかの間の幻想かもしれないが(笑)。

なお、わが家で唯一の大型スピーカー「JBLのD130(イン・ウェストミンスター)+AXIOM80」についてだが、現在2ウェイマルチで鳴らしており、低音域のD130はTRアンプで、そして「500ヘルツ以上」を受け持つ「AXIOM80」(復刻版)は「300Bアンプ」(モノ×2台)で駆動している。

この300B真空管だが初めに「エレハモ」(ロシア)の300Bで鳴らしたところ、復刻版特有の嫌な面が耳についたので、本家本元の「WE300B」(1988年製)に換えたところ、うそのように嫌な面が無くなった。

Kさん曰く「AXIOM80の復刻版ともなると、とても神経質でアンプの選り好みが激しいですね。これが初期版だとそうでもないですよ。」

そこで、翌日(10日)になって、「AXIOM80」(初期版:フルレンジ)をエレハモの300Bで鳴らしてみたところ、それほど違和感なく聴けたのでKさんの言葉が裏付けされた。

「AXIOM80」の復刻版を使っている方は相性のいい真空管アンプを厳選しましょうねえ(笑)。

以上、これで3回に亘るぶっちぎりの試聴会の顛末でした。Kさんどうも「駄音」に付き合っていただきありがとうございました。




 

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