「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

魅惑のラテン音楽

2017年07月20日 | 音楽談義

このところラテン音楽を聴くことが多くなった。

きっかけはBSデジタル・ハイビジョンで放映されていた「音楽のある風景」。

軽音楽や歌謡曲など幅広いジャンルに分かれたCD全集(6枚前後)を売らんがための30分の宣伝番組だが、一曲のうちサワリの20秒ほどを次から次に聴かせてくれるのだが、続々と昔聴いた懐かしい音楽が登場する。

音楽好きなら誰でもそうだと思うが青春時代の多感な時期に聴いた音楽の記憶は生涯に亘って頭から離れないものだ。

音楽の記憶と人生の思い出が表裏一体となっているせいだろうが、とりわけ懐かしく感じたのが「ラテン音楽」だった。

6枚組のCDでお値段も昔と比べると信じられない程安かったので購入してみた。今どきCDでもないのだろうが、何しろ専用の機器があるので使ってやらないと勿体ない。

電話で注文すると程なくして「着払い」で送ってきた。

         

表題は「VIVA!LATIN」で6枚組。こういう全集物の弱点はCD盤の音質が悪いことで、おそらく大量の枚数なのでとてもぞんざいなデジタルコピーが為されているに違いないが、今回の全集物は「SHMCD」とのことで期待が持てたのも購入した理由の一つ。

「SHMCD」とは「Super High Material CD」のことで、メーカー側の説明によると「通常のCDとは別種の液晶パネル用ポリカーボネイト樹脂を使用することにより素材の透明性をアップ、マスター・クオリティに限りなく近づいた高音質CDです。」(原文)。

何しろ「新しもの好き」なので、一度聴いてみるとするか(笑)。

すると、たしかに通常の全集物と比べると音質は良かった。もちろんSACDには及ばないがお値段がメチャ安いのだから大善戦といった感じ。期待を裏切られることは無かった。

問題は曲目である。懐かしい曲がズラリ。19曲×6枚=114曲の中から主だったものをピックアップしてみると、

セレソ・ローサ / そよ風と私 / さらばジャマイカ / マリア・エレーナ / パトリシア / コパカバーナ /  カチート / パーフィデア / ラ・マラゲーニャ / 碧空 /真珠とりのタンゴ / マシュ・ケ・ナダ / コンドルは飛んでいく / ティサフィナード / イパネマの娘

といったところ。

ラテン音楽といえば一般的に照りつける太陽の元での底抜けの明るさを連想させるが、自分にはその太陽がけっして真昼間のようなギラギラしたものではなくどちらかといえば沈みゆく赤い夕陽をイメージさせてくれるところがとても気に入っている。

ときに哀愁味を帯びた旋律がそっと琴線に触れてくる~。

このCD全集お勧めですよ!

読み逃げは許さん!右のランキングにタッチすること。     








この記事をはてなブックマークに追加

真夏向きの「オーディオ スタイル」

2017年07月18日 | 独り言

月に一度来る電気料金支払明細書を見ながら家内がつぶやいた。

「アラッ、どうしたのかしら。今月は電気代が安くなってるみたいよ。」

もし「電気代が高過ぎる」なんて言われると、どうせ最後はオーディオのせいだと決めつけられるのがオチなのでその場を逃げ出すしかないが、「安い」となると話は別だ。

「ど~れ、チョット見せてみろ」というわけで、明細書を見てみるとたしかに毎月17000円程度だったのが14000円くらいになっている。

「さあ、どうしてかなあ。心当たりがないけどなあ。」と、すっ呆(とぼ)けておいた。

実は思い当たる節が大ありなのだ(笑)。

二つの理由があって一つは5月初旬に買い換えした液晶テレビのおかげだ。12年前のテレビと最新型のテレビとでは省エネ技術の進歩で大きな違いがある。「毎日が日曜日」の人間はテレビのスイッチを入れる時間がかなり長いので効果が大ありなのだ。

もう一つの理由だが、おそらくこれが本命だろう。

2か月ほど前からワディア(アメリカ)のDAコンバーターをお蔵入りさせて「dCS」(イギリス)のDAコンバーター1本に絞り込んだ効果が出たようだ。

このワディアは電源スイッチが付いておらず、1日24時間ず~っと電源を入れっ放しという代物である。

             

電源を切ったり入れたりすると内部のコンデンサーなどが傷むし、それに冷え切った状態からスイッチオンすると本来の性能を取り戻すのに半日以上かかるという触れ込みだったので、いかにもアメリカ風のおおらかな大量消費の産物だと思いつつ、指示通りに使ってきた。

音質には満足していたが、後発の「dCS」にはさすがに及ばなかったのでこの程お蔵入りとなったものだが、常時通電状態ともなると電気代もバカにならなかったようだ。

チョットみみっちくなるが試算をしてみると、およそ20年間使ってきたので1か月の電気代が低めに見積もって1500円として年間では18,000円、それが20年だと360,000円にもなる。ちょっとした真空管アンプが買えるほどだ。

こんなことが家内にバレると絶対にプラス材料にはならないので内密にしておいたというワケ(笑)。

ところで、このたびこのワディアを知人に頼んでオークションに出品してもらったところ落札価格が31万円だった。購入価格に及ばなかったのはもちろんだが、電気代の36万円さえも回収できなかったことになる。

20年間の楽しみ賃と思えば、ま、いっか・・・(笑)。

そもそもオーディオ愛好家に電気代を意識しろといってもまったく無理な相談だが、やはり積もり積もればバカにならないので、大きな消費電力を要するオーディオ機器ともなるとどんなにいい性能であろうとチョットためらいの気持ちが生まれる。まあ、自分だけかもしれないが。

たとえば、その昔あこがれの的だったパイオニアのA級アンプ「M5」(モノ×2台)だが、現在でもオークションにときどき顔を見せる。とても旧い製品だし当時と違って結構手が届く範囲の価格帯なのでヤル気になれば落札してもいいのだが、このA級アンプの消費電力が半端ではないのだ。

2台合わせると10A程度の大飯喰らいなので、真夏なんかに家じゅうの2~3台のエアコンと併用すると大元のブレーカーがガタンと落ちる危険性がある。

そんな心配までして音楽を聴く気にはなれないのでやむなく見送っているのが実状だ。

ほかにもマークレヴィンソンなどの大型パワーアンプなどは大出力で鳴らすと部屋の照明が暗くなるといった武勇伝を聞かされると、もう音楽鑑賞どころではない。こういうケースでは「専用の電柱」の出番といったところだろう。

さて、いよいよタイトルにある本題に入ろう。

九州地方は集中豪雨が去った後はメチャ暑くなって連日30℃越えの猛暑へ。

こう暑いと「真夏向きのオーディオ スタイル」へと、様変わりになる。

何しろ朝っぱらからエアコンの世話になるのは不健康だし、その一方、窓をすべて開放するとなると、隣近所や見ず知らずの通行人に配慮して大きな音は出せない。

これまで「音が大き過ぎる」と文句を言われたことは一度もないが、ご好意に甘えるわけにもいかない。

したがって、日中は比較的小さ目の音量で済む「AXIOM80」を活用している。「WE300B」(1951年製オールド)シングルアンプが奏でる音楽はまことに素晴らしい。

音の彫琢の見事さ、音色の美しさに陶然として「もうこれで十分だ。何も要らない。」と、「うわ言」のように繰り返す。

これが17時以降となると話はコロッと変わってくる。

運動ジムで一汗流して帰ってきてから、冷えたビールをグイッと一杯。エアコンを入れて完全に窓を閉め切ってから、いよいよ大型システムの出番だ。

今度は日中とは打って変わって大音量で聴くのだが、相手のスピーカーシステムは「JBLのD130+裸のAXIOM80」(2ウェイ)で、低音用に使うアンプはこの程新装なった「2A3シングル」、高音用には「171」(トリタン仕様)シングルという「黄金の組み合わせ」だ。

              

豊かな情報量と雄大なスケール感を堪能しながら「やっぱりオーディオのとどのつまりは低音域の再生にかかっているなあ。この音はAXIOM80単独では絶対に無理なんだよねえ。」と、これまた「うわ言」のように繰り返す。

まるで時計の振り子のようにこういう「大きな振幅」が日中と夜とで交互に繰り返されている。

これではまるで「ジキル博士とハイド氏」のような二重人格者だと云われても仕方がない!

ちなみに「ハイド」の訳語は周知のとおり「覆い隠す」という意味なので、表向きの顔は「ジキル博士」であり、隠された裏側の顔が「ハイド」氏とされている。

我が家の場合、ジキル博士はいったいどちらのシステムに該当するんだろう?

当の本人にも判定のしようがないのだからまことに困ったことだ(笑)。

読み逃げは許さん!右のランキングにタッチすること。     



 


この記事をはてなブックマークに追加

いじめの風景

2017年07月16日 | 音楽談義

「このハゲ~ェ~」    「違うだろーーーっ」。

1か月ほど前にテレビ音声から流れ出たこの罵声が日本列島を震撼させた。

「豊田真由子」衆院議員が車中で運転中の私設秘書を怒鳴りつけ、殴打する音までもが録音されていたのだから誰もが驚いた。いやしくも国民の代表である国会議員がこの有様だ。

しかも彼女の学歴が「桜蔭高校」(女子の名門高)~東京大学法学部~ハーバード大学院という華麗なものだったからいっそう拍車をかけた。

それ以降、東京都議選のときに候補者を推薦するために立派な学歴を紹介しても「その方は学歴はいいんでしょうけど、人格的に大丈夫なんですか」と、都民から念を押されるようになったとテレビで解説者が言ってた。

昨日(15日)、3連休を利用して会社員の娘が帰省したので、この件を訊いてみると「ああいう人が管理職になって自分の上司になったらたいへんよね~。」と実感のこもった言葉が返ってきた。

個人的には、これは「東京大学法学部神話の崩壊」だと思っている。「学歴だけで人を判断する」ことへの社会的警鐘として、これからきっと語り継がれていくことだろう。

ただし、政治の世界に限らず「いじめ」は大なり小なりどんな世界にもあるようだ。

日本人として初めてウィーン・フィルハーモニーを指揮した
岩城宏之さん(1932~2006)の著作に「いじめの風景」(朝日新聞社刊)
というのがある。

一言でいうと「指揮者には音楽以外にも管理能力というものが要る
」という話だがまずは、
「叱り方の難しさ」。

一般的に中高年になって管理職になると部下の叱り方は誰もが当面する課題で、ことさらに意識しないで自然体に任せるのが一番いいのだがこれがまた結構難しい。

しょっちゅう叱ってもただの口やかましいオッサンになるし、それかといって逆に遠慮して叱らないでおくと”なめられて”しまう。

それに叱り方もいろいろあって、ある種の人間性が問われるところがあり、「叱り方=管理能力」という一面がたしかにあるのは間違いない。

ところが、音楽の世界でも「指揮者=管理職」、「オーケストラ楽員=部下」という構図の中で会社や役所とそっくり同じことが繰り返されているというのだから驚く。

☆ 指揮者の叱り方の実例

楽員のちょっとしたミスを指摘し、それを直し、あるいは自分の解釈に従って演奏者の演奏法を変えさせるのは指揮者の大切な役割で、練習ではいつもやっていることだが、これがときには「いじめ」と紙一重になる。

誰もが大人数の中で一人だけミスを指摘されて注意されるのは快くないが、あえてそれをするのが指揮者の仕事。問題はそのやり方で往年の名指揮者トスカニーニとカラヤンが実例として挙げられている。

トスカニーニの叱り方

全員の前でよく注意し、怒り、ときによっては出て行けと怒鳴ったそうで、クビにされた楽員がのちに演奏会の楽屋に爆弾を仕掛けたという話も伝わっている。

何回も注意をしたあとに、しまいには癇癪を爆発させて「アウト!」と叫ぶと、その途端にその楽員がクビになったという。

現在は世界中でオーケストラのユニオンが発達してそういうことはありえないが、指揮者にとって古きよき時代といえども、トスカニーニのワンマン、独裁力は抜きん出ていた。それでも、彼が指揮する音楽が素晴らしかったから許されていた。

カラヤンの叱り方

非常に民主的にその人を傷つけないやり方がカラヤンだった。たとえば、練習で第二ホルンの音程が悪いとすると、パッとオーケストラを止(と)めてヴァイオリンのほうに向かって自分の解釈を伝えてこうしてくれと注文する。そうしながら、ホルンの第一奏者に向かって目配せをするのだそうだ。

こうしてオーケストラの誰にでも個人的に皆の前で恥をかかせることはしなかったので、非常に働きやすく楽員から凄く人気があった。帝王として君臨したカラヤンの背景にはこうした楽員への心配りがあった。

☆ 若い指揮者へのいじめ

同じ人間同士に生まれていながら、片方は指揮者、片方は楽員で、楽員にとってどんなときでも指揮者の一挙一動に注目し従わなければならないというのは本来面白くないはず。

だから指揮者がちょっとした統率上の油断をしたり、音楽的に納得できないことが続くと当然反発する。

その反発は指揮者とオーケストラの力関係によって種類が変わってくるが指揮者が大変若くて新人の場合は集団での”いじめ”になることが多い。

職業上のいびりは学校のいじめと違って可愛げがなく、指揮者という職業をあきらめる新人が後を絶たないという。

いじめの実例 1

ある若い指揮者が日本のあるオーケストラを指揮したところ、練習中いろいろと難癖をつけられた。約百人対一人だし、若い指揮者の欠点というのは無数にある。

どんなことでもケチがつけられる。しまいには練習中にその指揮者はボロボロ涙を流して泣きながら最後を終えたそうである。

後日、岩城さんはその指揮者を呼び出してこう注意した。

「オーケストラの前で涙を流すヤツがあるか。どんなに悔しくても、悔しい顔を見せるな。泣き顔を見せたら、オーケストラは面白がって、ますます君の言うことを聞かなくなる。尊敬しなくなる、軽蔑する。それだけだ。泣きたいなら練習が終わって、一人で部屋で泣けばいい」

いじめの実例 2

今度は別のオーケストラの話で、例によってある若い指揮者をさんざんいびったところ、その指揮者は気が強くて、しまいには腹を立て、棒を叩き折って投げつけて出てきてしまい、音楽会をキャンセルした。

逆にいびったほうのオーケストラは非常に感心した。見所のあるやつだ、おもしろい。この指揮者はそのオーケストラにその後もよく指揮を依頼されたということだった。

以上のとおりだが、オーケストラといえば「芸術の創造」という高邁な志のもとに
俗世間を超越した存在かと思っていたが所詮は人間の集まりで、「いじめ」や「管理能力」なんて陳腐なものが横行しているとはちょっとガッカリ

しかし、政治家よりはまだマシかな~(笑)。

読み逃げは許さん!右のランキングにタッチすること。     


この記事をはてなブックマークに追加

お金があり過ぎる悲劇

2017年07月13日 | オーディオ談義

つい先日、このブログで「旧いステレオサウンド誌(40冊)を無償で差し上げます。」と募集してはみたものの、とうとう希望者が現れなかったので、やむなく去る5日(水)の廃品回収日に放出した。

        

他人に差し上げる分には少しも惜しいと思わなかったが、いざ廃品回収に出すとなると何だか勿体ないような気がして(笑)、事前に3日ほどかけて全40冊にザット目を通してみた。

旧いものでは50年ほど前の号もあり「あのときのオーディオ熱よ、今いずこ」とばかり、とても懐かしい思いとともに全体を通読したが、この際なので感じたことをあえて述べさせてもらうと、

「ステレオサウンド誌は古いものほど面白い。結局、連載されていた巻頭の五味康祐さんの「オーディオ人生」と瀬川冬樹さんのオーディオ評論で辛うじて持ちこたえていた雑誌だった。このお二人さんが亡くなられると途端に色褪せてしまい精彩を欠くようになっている。」に尽きる。

その五味康祐さんだが、1973年の「28号Autumn」版に「オーディオ愛好家の五条件」という記事があった。

すっかり忘れていた内容だったが、いくら天下の五味さんのご提唱といえども「オーディオは百人百様」で、本人さえ良ければいいも悪いもなく、公式とか条件とかの決まりごとはいっさい「要らん世話」だと思うので、これは「オーディオ愛好家はかくあってほしい」という五味さんなりの願望だと受け取らせていただこう。

稀代のクラシック通だった五味さんが掲げるその五条件とはこうである。

 メーカー・ブランドを信用しないこと

 ヒゲの怖さを知ること

 ヒアリング・テストは、それ以上に測定器が羅列する数字は、いっさい信じるに足らぬことを肝に銘じて知っていること

 真空管を愛すること

 お金のない口惜しさを痛感していること

自分のような「心なき身」でも、いずれも「そうですよねえ」と頷くことばかりだが、2の「ヒゲ」というのは聴き慣れない言葉だがレコード愛好家ならきっとお分かりのことだろう。端的に言えば音楽ソフトを大切にする心がけを失わないようにしようという内容である。

この中で一番オヤッと思ったのは5の「お金のない口惜しさを痛感していること」だった。皆さん、いったいどういう意味なんだろうと興味をそそられませんか?

青年時代に乞食同然の生活を送られた五味さんの云わんとするところはこうである。

オーディオは周知のとおり機器などのハード部分と音楽のソフト部分とで成り立っている趣味だが、これらを購入するのに必然的にお金は付き物だ。

しかし、どうしても前者にお金が集中するのは否めない。すると後者が手薄になってしまい、音楽的な教養が失われてしまいがちだ。オーデイオは音楽を聴くための道具だから本末転倒はよくない。

したがって、お金がなくてお目当ての機器が購入できないときは、その口惜しさを音楽を一生懸命に聴くことでどうか(自分のように)昇華して欲しい。

以上、芥川賞作家の文章を要約するなんてとても恐れ多いが、かいつまむと以上のような趣旨だった。

「オーディオとお金」は誰にとっても普遍的なテーマだと思うが、今度はチョット違う視点からアプローチしてみよう。

以前、あるオーディオ仲間と次のような会話をしたことがある。

「オーディオってお金が無い悲劇も勿論ありますが、お金があり過ぎる悲劇もあるようですね。沢山のお金を掛けた割には音がサッパリという事例をかなり見てきました。お金と音はけっして比例しないところがオーディオの面白いところですね。」

「そうなんです。お金があり過ぎるとすぐに煽動されていとも簡単に高級機器を購入してしまいますが、どうしても研究不足になりがちです。

どんな高級機器にしろ、ポンと据えつけただけでは絶対にいい音が出ませんからね。むしろ高級機器ほどうまく鳴らすのが難しいところがありますから、これは一種のオーディオの危険な罠ですよ。

しかも、いったん罠に入り込んでしまうと将来に亘って身動きが取れないようになる傾向があります。そこそこのお金がありさえすれば、それが一番ですよ・・・。」


ちなみに、自分の場合のように「お金が無いくせに背伸びしすぎる悲劇」もあるからどうかご用心を(笑)~。

読み逃げは許さん!右のランキングにタッチすること。     

 


この記事をはてなブックマークに追加

夏の夜のドタバタ狂想曲

2017年07月11日 | オーディオ談義

日頃から独善的だし、悪く言えば自慢っぽい話が多いのがこのブログの欠点だと多少なりとも自覚している(笑)。

そこで、たまには失敗談というか、うまくいかなかった話を述べてみよう。

ほら、「失敗学のすすめ」(畑村 洋太郎氏)という本があるでしょう~。人は他人の成功体験にはあまり興味を示さないが、失敗談の方には熱心に耳をそばだてて聴き入るという内容である。

たしかに自分もその類だから人間の心理とは基本的にそういうものだと思っている。

さて、1週間ほど前にオークションで凄い真空管が出品されていることに気が付いた。名にし負う「STC」(ロンドンウェスタン)の名管「STC4300A」である。

「これは滅多に出ない真空管だ。欲しいなあ!」

       

オークションの解説文にはこうあった。

STC-4300A 300B 互換球 2本の中古です。動作状態は良好です。1本内部に小さなガラス破片がありカラカラ音がしますが、性能には問題ありません。CV1452 / Fのロゴは軍用仕様で希少価値の高い代物です。」

こういうときは、ひと呼吸おいて我が家の真空管の「主治医」にあたる「北国の真空管博士」に相談するに限る。

すると、こういうご返事をいただいた。

「STC4300A拝見しました。写真で見る限りゲッタの状態が良好ですので使用頻度は低いと思います。STC4300Aはレギュレーターとしての使用頻度が多くなると過負荷に対応してプレートにジルコニウムを塗布するようになったと思われます。 

この4300Aはジルコニウムタイプと思います。個人的には黒色プレートの初期の物が好きですが耐久性はこちらの方が上です。  

STCには4300Bもありますが、これは日本からの要望で一時的に日本向けに再生産した物に付けられた番号であり、
STCとして正式に4300Bは製造していないようです。 
 
有名な205Dや104D等は米WEより英STCの方が丁寧に作られていて好感が持てますので4300Aも大いに期待が持てると思います。 
 
〇〇様の仰るとおり、あとは値段次第でしょう。」
 
 ますます欲しくなった!(笑)

落札日は8日(土)の夜9:03分だ。当日は決戦に備えて朝から気を引き締めつつ、いよいよ夕食後の7時頃から満を持して臨んだ。そのときのお値段は8万円だったが、ドカンと「198千円」の値をつけて一気にオークションに乱入した。

もちろん、その時点で「あなたが最高価格です。」だった。

この値付けには理由がある。現在大切に保管している「PP5/400ペア」(英国マツダ)の最初期版・極上品をオークションに出品したらおそらく20万円くらいはするだろうからそれを財源にしようという魂胆である。年金暮らしには財源の確保が一番たいへんなのだ(笑)。

そして肝心の価格の推移だが落札時刻の直前まで10万円前後で推移していたので「これは楽勝だ」と思いきや、そこはやはり「生き馬の目を抜く世界」だった。

いきなり10分前ぐらいになってまるで狂ったように入札価格が高騰した。そして「19万9千円」と「高値更新」の無情な通告にもうアタマにきた!

強力なライバル出現に対して、エ~イ負けてなるものか、21万円だあと思い切って奮発したがそれでも追い付けなかった。

もうアキマヘン(笑)~。

実はもっと粘ってもよかったが「人生の残された時間=楽しめる時間」を勘案すると、この辺が引き際かもしれないと自然にブレーキがかかった。未練を残さないようにすぐにパソコンを閉じてバタンキュー。

翌朝になって検証してみると最終落札価格は「21万6千円」となっていた。あとチョットだったが自分がもっと粘っていたらさらに価格が引き上げられたことだろう。

「STCの球は総じて音の切れ味はいいが、やや重心が上がる傾向にあるので、我が家のシステムには合わないかもしれない。本家本元のWE300Bの「1951年」と「1988年」ものを持っているので、ま、いっか・・・。」と、いつものように都合のいい理屈をつけて自分を納得させた。

しかし、今となってみると、これははたして冒頭に述べたような失敗談だったのだろうか?結果的には深追いしなくて良かったような気もするし、とてもいい体験をさせてもらって今後にも生かせそうだ。

それにしても、まさしく夏の夜のドタバタ狂想曲だったなあ(笑)~。


読み逃げは許さん!右のランキングにタッチすること。     

この記事をはてなブックマークに追加