「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

戻ってきたグッドマン「AXIOM150マークⅡ」

2016年12月24日 | オーディオ談義

11月下旬のブログで掲載していた修理目前のグッドマンの「AXIOM150マークⅡ」。

         

ご覧のとおり満身創痍にもかかわらず立派な音が出る。オークションで手に入れたものだが、惜しいことにある特定の周波数のときにだけビビリ音が出るので修繕先を探し回ったのは既に記載したとおり。

3本持っている同型ユニットのうちの1本なので、取り立てて急ぐことはないが大のお気に入りなので是非スペアとして持っておきたいところ。こういう古典型に属するデリケートなツクリのユニットを修繕できるところは豊富な経験を持つショップに限る。

仲間たちに当たってみたところ、強い後押しがあってようやく北海道の「ファンテック」さんに辿りついた。電話の受け付けはやってないので、メールだけのやり取りになったが、過去の修理履歴をお伺いしたところ、

「過去に Jensen A12 や agnavox 等のフルレンジ系の励磁型ユニットや、Peerless の初期のユニットの歪(ビビり)の改善修理を行ったことがございます。原因はさまざまではありますが、エッジ部分の亀裂の共振が原因であった
事もございます。JBL 150-4 のコーン紙のみの交換も行ったこともあります。」

とのことだった。

複雑な励磁型ユニットの修理を出来るくらいだから「お任せしよう」と意を決して、先方のご了解のもとに厳重に梱包して発送した。

そして首を長くして待つこと1週間、ようやくメールが届いた。

「この度はありがとうございます。フィザーコーンとセンターキャップから歪音の大半が発生しておりました。

フィザーコーンの補強、割れていたセンターキャップの交換を終えましてその後テストを行い、フィクスドエッジの数カ所からも極僅かではありますが歪が確認されました。センターキャップを外した時に判明いたしましたが、コーンの根元に近い所にも僅かな亀裂がございました。この部分は補修いたしました。エッジやコーンの罅割れを拝見しますところ、元々何か外部からの衝撃があったのでしょうか。

エッジの歪箇所にダンプ剤を塗布いたしましたところ、ほぼ完全に歪音がなくなりました。現在とても良い音質で鳴っております。ボーカルは勿論の事、最も歪が判りやすいピアノソナタも濁りの無い音質でございます。

この様な状態までになりましたので、リコーンの必要は無いものと思います。見た目を重視される場合は別ですが、音質の面では、極力オリジナルのフィザーコーンと元のコーンはそのままにされた方が良いのではないかと思います。

今回の修理でございますが、センターキャップの交換、ボビンの内側の清掃、フィザーコーン及びエッジの補修となりますが、14,040円(税込み・返送料込み)という事でお願いしたいと思います。(内センターキャップ交換は 8,650円となっております)。」

以上の内容で宜しければ、修理を完了させていただきます。」

以上のとおりだったが、非常に修理代金が安いことに驚いた!別のショップでは「AXIOM300」のときに同じような修理で倍額以上取られた記憶がある。

北海道からの発送だったので金曜日出発で、我が家に到着したのは20日(火)の午前中だった。

        

見事に補修してあった。エッジ部分には保護のためセロファンが巻いてある。すぐに「無事到着しました。」と報告すると、「素晴らしいユニットですね。末永くご使用頂けることを願っております。」と返事があった。

スピーカーの専門家から「素晴らしいユニット」だと、太鼓判を押してもらったが、これまでいろんなユニットを試してきたがこれに優る好みのユニットにはとうとう出会わなかった。

これで現用中の「AXIOM150マークⅡ・イン・ウェストミンスター」のユニットがいつ故障しても大丈夫、いつも大船に乗った気持ちでいられる。

ただし、小出力の真空管アンプで鳴らしているので入力オーバーなどはおよそ考えられず、たぶんこのスペアの出番はこないと思うが…(笑)。

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