「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「聴かぬが花」とは

2016年05月24日 | 独り言

東海地方にお住いの「I」さんから、このほど興味あるメールが届いたのでブログのネタにさせてもらった。「I」さん、無断でゴメン(笑)。 

「こんにちは。ホルンホーンの再登場! ウエストミンスターにフィリップスが収まり、上に、決してピカピカではないホルンホーンが乗っている写真を拝見すると、〇〇様の、<囚われない自由な精神性>を感じます。うらやましい限りです。 
 
先日、日曜の午後に老舗の音楽・オーディオショップが規模縮小の形で開店されましたので行ってきました。お客さんもたくさんいて、便乗して端っこで音を聴けそうだなと見込んで出かけたところ、お客さんはゼロ。 
 
仕方がないので、B&Wの802でピアノとオペラアリアを聴かせていただきました。視聴スペースは20畳ほどでしょうか。 
 
大変立体的な音場で驚きました。それに中高音の美しさが凄かったです。何も申し上げることはありません。〇〇とは大違いでした。しかし、お決まりのアキュフェーズのアンプなど、組み合わせ機器も高級で、軽く1000万円を超えます。 
 
こういう場合、まず、買えないこと、そして、世界で唯一の音を出す楽しみがないこと......で、あきらめることにしています。 
 
しかし、15㎝のミッドに350ヘルツから4000ヘルツを担当させるところは、参考になるので、帰宅後早速、チャンデバ、アンプを総見直しして、同じクロスオーバーにしてみました。拙宅はイソフォンの18㎝楕円です。 
 
レベル設定が難しいと思いました。とりあえずのバランスですが、可能性を感じます。私の経験では、このクロスオーバー位の帯域の質が再生音のクオリティの大きく関係すると思っています。 
 
何かに似ているなあと考えたのですが......ロクハンのフルレンジの音に似ています。ロクハンの上下をうまく伸ばせれば、それはいいに決まっています。おもしろくなりそうです。 
 
それにしても、日曜の午後にお客がゼロで、店員さんの元気もない.......大丈夫かいな・・・と、いらぬ心配をしてしまいました。」

以下、このメールに対して所感を述べてみます。

☆ ホントにこのオーディオ店は先が思いやられますね~。

 「囚われない精神性」と褒めていただきましたが、オーディオの「見てくれ」にはまったくこだわりません。ただし女性の「見てくれ」は別ですが(笑)。とにかく見かけはどうあろうと好きな音さえ出てくれればそれでいいのです。名を捨てて実を取るタイプだと自認しています。

 ミッド(中音域)の周波数が350~4000ヘルツにはメーカー側の深慮遠謀が感じられて興味深いです。人間にとって一番デリケートに感じる帯域を1つのスピーカーで賄い、ほかの帯域は「付け足し」というポリシーは大いに参考になります。とりわけ低音域が500ヘルツではなくて350ヘルツでハイカットというところがミソだと思います。

 一番興味を惹かれた「B&W 802」について以下詳述します。

実を言うとこれまで聴いたことがないSPですが「さぞやいい音がすることだろうなあ」という印象を持っています。長年、オーディオをやっていると独特の勘が働いて耳元でそうささやいてくれます(笑)。

不要な共振を排した箱のツクリ、スピード感に劣る大口径ユニットを使わずその代わり口径20センチのコーン型ユニットを2本使用、主要な帯域に金属のダイヤフラムとホーンを使わないなどの基本設計にはクラシック、ジャズを問わず音楽と名のつくものはすべてうまく鳴らしてやるぞというメーカー側の矜持が感じられます。
                             
                     

ただ惜しいことに能率が低いですね。90dbですから(昔のSPは通常95db前後)出力を稼ぎやすいトランジスターアンプ(以下「TRアンプ」)の方が圧倒的に駆動しやすいことでしょう。

もし、じぶんがTRアンプを使っていれば「B&W 802」を第一候補に挙げるのにやぶさかではありませんが、もうこれだけ真空管アンプにどっぷり浸かると撤退は不可能に近いですね。

とは言いながら「B&W 802」にはチャンスがあればと、ちょっと食指をそそられます。正確には802D(ダイヤモンド)ですが。

実際に一度聴いてみたい気もしますが、こればかりは「聴かぬが花」なのかもしれませんねえ。何せブレーキが利かないタチですから~(笑)。
 
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