「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

スクラップ アンド ビルド

2013年04月16日 | オーディオ談義

つい先日起きた関西地方の大きな地震。

震源地は淡路島だそうでマグニチュード6クラス。心配になって急いでオーディオ仲間のMさん(奈良)に「大丈夫でしたか」と、メールを送ると、「震度4でしたが、事なきを得ました。」のご返事にひと安心。

お返しのメールに「オーディオ機器の崩壊ともなると気が狂いそうになりますからね。」と、ここまで書いたときに、ふと「果たしてそうかな?」と思った。ある記事が記憶に蘇ったのである。

たしかオーディオ専門誌「ステレオ・サウンド」だったと思うが、18年前の「阪神淡路大震災」でオーディオ機器がすべて壊滅の憂き目にあった、とある関西地方のマニアが次のような趣旨の記事を投稿していた。

「機器がすべて使えなくなったので、改めて一からオーディオに取り組まざるを得なかった。コツコツと今度はウェスタンの製品を中心に揃えてみたが、以前よりもずっと気に入った音になった。地震がなければおそらく以前のままのシステムの音だったかと思うと複雑な心境だ。」と、たしかこういう内容だった。

凄いお金持ちなのだろう、あるいは保険金が下りたのかな。そんな下世話なことはどうでもいいとして、この事例は「システムが完全に崩壊しても決して悪いことではない。以前のしがらみから完全に解放されるというメリットもあるのだ」ということを物語っている。

そういえば、現在のシステムに完全に心から満足している方は意外と少ないのではあるまいか。

吟味を重ねて購入して愛用してきたものの、「そろそろ飽きてきたし、欠点も段々鼻につきだした。しかし、下取りに出して機器を一新するのも何だか面倒くさいし、(下取りの)値段を考えるとバカらしくもあるし」と、踏ん切りがつかないまま、だらだらと惰性で聴いているケースが結構あるのでは?

そういう方は、いっそのこと地震でも起きてオーディオシステムだけ完全破壊というのもアリかもしれないね~(笑)。

そう、徹底的な破壊と新たな建設。「スクラップ アンド ビルド」はオーディオにも必要だ!

さて、かくいう我が家はどうだろうか?

スピーカーは、AXIOM80とJBL3ウェイの二つのシステムとも大いに気に入っているので、これだけは絶対に変えるつもりはない。

問題はアンプ群である。低音部から高音部まで各ユニットに1台のアンプを当てており、8割方満足だが、欲を言えばどうしてもアンプによる音色の違いは微妙なところで争えない気がしている。「しまった、同じアンプを何台も揃えればよかった」と思っているが、もはや後の祭り。

したがって、超弩級のアンプをドカンと購入してそれでシステム全体をフルレンジみたいに駆動してみたい誘惑にときどき駆られる。

さて、どんなアンプがいいだろうか。

真っ先に思い浮かぶのがジェフ・ローランドの「モデル9」

             

セパレートアンプで、それぞれ電源部がセットになっている。発売当時の価格がペアで500万円。

ずっと以前になるが「ステレオサウンド」誌で、大型スピーカーの試聴特集があってタンノイ・ウェストミンスターがこの「モデル9」で駆動されて、評論家の朝沼予史宏(故人)さんや菅原昭二さんから絶賛を博していた。オートグラフも同様だがあの長大なバックロードホーンの坑道の空気をためらいもなく押し出すには、ユニットへの制動力が利いた強力なパワーがいるとつくづく思ったことだった。

「モデル9」さえあれば、自分もウェストミンスターをいろいろ“いじくる”ことはなかっただろうが、当時はとても手が出なかった。

さて、この際とばかりググってみると、今では中古で100万円前後の値段になっている。地震その他の災害で我が家のアンプがほとんど崩壊し、家財保険が下りればという条件付で即買いである。

しかし、このアンプ、今のご時世にちょっと電力を喰いそうなのが心配(笑)。

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