ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

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石と映画

2019-05-31 15:14:18 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「石と映画」です。(前にも書いたかもしれませんが、私が鉱物趣味にはまる前の趣味は映画でしたので、このブログでも映画の話題が複数出て来たと思います。)

今週の月曜日の事でしたが、富山から二人の女子大生が来店しました。滞在時間は10分程で、お一人が、石を一つ購入し、二つ取り置きされました。どうも、映画を見に行く前にチョッとだけ立ち寄ったらしいのです。その映画とは「アベンジャーズ/エンドゲーム」で、一度見たものを今度は4DXで見る為に、金沢に来たらしいのです。

私も先日、地上波TVで放送された「アイアンマン」(2008年)、「アベンジャーズ」(2012年)を録画で見ており、何とか話を合わせられました。アベンジャーズ・シリーズには六つのインフィニティストーンが出てくる、という事で、それは石に関係する映画だったのです。

私は若い頃はいわゆる文学青年・映画青年だったのですが、最近、特に鉱物趣味に、はまってからは、それほど映画を見なくなりました。今は映画より石の方が大切なのです。

東京に住んでいた頃と違って、金沢住いでは、見たい映画も見れないという事情もあります。例えば、今、気になっている映画として「ブルーダイヤモンド」(2018年 キアヌ・リーヴス主演)があるのですが、金沢では上映予定がありません。北陸と言う地方都市ではそんなものなのです。

石と映画の関係性は、あまりないようで、調べてみると、それなりにあったりして、そのような映画はなるべく見たいと思っております。

「アベンジャーズ/エンドゲーム」も予習が必要のようですが、近いうちに見たいと思っております。

今日の写真は何かの映画で見た事のあるようなクリスタルです。



上の写真はアクアオーラという人工的に金を蒸着した水晶のクラスターです。天然水晶ではありませんが、何となくSF映画かファンタジー系の映画に出てきそうで、これはこれで気に入っております。

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タンポポ

2019-05-24 11:53:01 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「タンポポ」です。(このブログでは過去にタンポポは「フラワールチルクォーツ」2018.10.12と「アクリル封入標本」2017.09.08と「霰石4」2013.03.12に出てきます。)

昨日、Gallery O2 から電話があり、注文していたタンポポが届きました、という連絡が入りました。Gallery O2 とは金沢では珍しい現代アートのギャラリーです。私は昨年の夏の本郷仁さんの個展で初めてその存在を知り、その後、通うようになりました。注文していたのは昨年9月に開催されていた「青沼優介 -息の触り心地について- 」という個展で見たタンポポの綿毛の作品をオーダーメイドしたものです。





上の写真がそれです。Gallery O2の個展の中にアルファベットの文字の作品があり、オーダーも可能という話を聞いて、その場ですぐに特注しました。それは、青沼優介さんの作風で、「石の華」の立体ロゴと同じようなMの文字を作りたい、というオーダーでした。(本当はMM立方体を作りたかったのですが、それは複雑すぎて難しいと思いました。今、それを合わせ鏡の立方体の箱に入れるとどうなるのか?夢想しております。)

青沼優介さんは同じようなタンポポの作風で建築物や都市景観を作り、Tokyo Midtown Award2018ではグランプリを受賞されたそうです。そのようなタイミングにもかかわらず「石の華」のオーダー品もしっかり作って下さり、うれしい限りです。

その作品をまじかで見ると、見ている人の息で微かに揺らぐ様が非常に面白いと思います。作品と鑑賞者が融合して呼応し合う、見るだけではないそのインタラクティブなところが気に入っております。
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黄鉄鉱体

2019-05-21 18:06:03 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「黄鉄鉱体」です。「黄鉄鉱体」とはパイリトヘドロン(英:pyritohedron)の翻訳で、黄鉄鉱体対称性を持つ数学的・幾何学的な十二面体立体の事です。私は、恥ずかしながら、ウィキペディアでつい最近知った言葉です。それはいつ頃からあった言葉なのでしょうか?念のため、「かたちの事典」(平成15年 丸善 発行)で調べてみましたが、出ていませんでした。)

このブログは鉱物ブログなので、黄鉄鉱は何度も登場したとは思いますが、「黄鉄鉱体」という言葉は初登場です。

この「黄鉄鉱体」、ウィキペディアを見てみると、非常に面白い!と思いました。

黄鉄鉱の五角十二面体結晶はそれほど珍しいものではありません。ただ、黄鉄鉱の結晶の一面は正五角形にはならず、各面はバラバラで、結晶学的に決して正十二面体にはなりません。今回の「黄鉄鉱体」を構成する五角形は正五角形ではないものの、その名前の由来となっている黄鉄鉱の五角十二面体結晶の五角形のかたちが合同な12面から成り立ち、実際の黄鉄鉱の結晶中にも現れるそうです。

黄鉄鉱体のような結晶はたくさんあるのですが、完全な黄鉄鉱体の黄鉄鉱結晶はまだ見た事がありませんので、いつかゲットしたいものです。

ウィキペディアには特別な黄鉄鉱体として、正十二面体、立方体、大星型十二面体、さらにウィア=フェラン構造が出ており、さらにさらにもうひとつ、菱形十二面体も出ておりました。これは菱形十二面体のように見える黄鉄鉱と関係がありそうです。そう言えば、このブログでも過去に話題になった事がありました。その時は、野呂輝雄さんの結晶プログラムで解明され、感慨深く思った記憶があります。

今回、知った「黄鉄鉱体」、ウィキペディアには途中まで翻訳されたものです(2018年7月)、とありました。その後の記述も知りたい、と思っております。

最後に今日の写真は中国産の黄鉄鉱の五角十二面体結晶です。一個100円の入れ物の中にあったものです。


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奥能登探石旅

2019-05-17 12:01:33 | 日記・エッセイ・コラム
一昨日、定休日でもあったので、時々店にいらっしゃるWさんのお誘いで、奥能登方面へ探石の旅に同行してきました。今回の参加者は総勢8名、皆さんは鉱物マニアではなく、愛石家でもない、普通の人々です。私は石の鑑定役という立場で、初めて行く石の産地で、石拾いのお手伝いをしました。



その産地は映画「さいはてにて」(2014 東映)の舞台となった海岸です。今回の旅の発起人であるYさんのお知り合いの方の話から、そこでオパールが採れたという情報があって、それは私には未知の情報でもあって、興味深く参加しました。



最初、その海岸に降り立った時、海岸の砂は無数の貝殻の破片ばかりでした。そこで初めに拾ったのはウニの殻です。





岩場に行ってみると玄武岩質の岩ばかりでした。そこで、本当にオパールが採れたのか?疑問に思いながら、探石を続けていると、Wさんから「これは何でしょうか?」と言われ、見てみると、それらの大半はシーグラス(ビーチグラスとも言われるガラス片)でした。そして、それらの中に一つだけ、白っぽいメノウの欠片が混じっておりました。その瞬間、オパールと思われていたものが、そのメノウだったのだろうと思いました。確かに、水の中に入れると、それらはオパールのように美しく見えます。



その後、Wさんがそれらを拾った周辺を探すと、小さなメノウの欠片はたくさん見つかりました。その後、海岸礫が大きな方に移動していくと、少しずつサイズの大きなメノウが拾えました。約1時間位でしたが、それなりに収穫があったと思います。







このような穴の空いた石もありました。穴の中にはドゥルージーな玉髄が張り付いていて面白いと思いました。

収穫物の中には面白い形をした砂岩の小礫が幾つかあります。





真ん中のものは食い違い石(断層礫)になっておりました。食い違い石は日本各地の礫岩層中で見つかっていますが、奥能登にもあったようです。

その日は日帰り旅でもあったので、移動時間も考えて、早めに探石を終了しました。

夕食は様々な石が展示してあるという輪島のやぶ新橋という店に行きました。その店内には全国各地の有名な美石の数々が飾られていました。それらの中で私が初めて見た石の写真を出します。



それは右の丸い二層構造になっている石です。のと海岸石となっていますが、どこで採れたのでしょうか?また、それは何という石で、どうしてそのような形になったのでしょうか?非常に気になりました。

今回の石の旅は充実した良い旅になりました。Wさん、Yさん、ご同行の皆さま、本当にありがとうございました。

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石の華 雲母6

2019-05-10 12:07:19 | 日記・エッセイ・コラム
今日は久しぶりに「石の華 雲母6」です。(過去に「石の華 雲母1」2012.07.11から「石の華 雲母5」2012.07.17まで連続して書いておりました。)

まずは写真です。







上の写真はブラジル産の水晶の柱面に張り付いているクロム雲母(フックサイト)の結晶です。薔薇の花のような形状が魅力的で、まさに「石の華」と呼ぶべき雲母の華となっており、気に入っております。

「石の華」の店の中には、棚の一部に雲母のコーナーもあるのですが、水晶や蛍石、宝石鉱物等と比べて地味な印象を受けるせいでしょうか?それほど人気がありません。スターマイカのような際立った存在は別として、鉱物コレクターの中でも優先順位が低いのかもしれません。店内の棚の雲母コーナーは最も動きの少ないコーナーになってしまっているようです。

ただ、「石の華」は多売を目的としている店ではありませんので、雲母好きでもある私的には雲母コーナーも重要なコーナーなのです。売れて無くなってしまうよりも売れ残っていた方が頻繁に補充しなくても良いのです。鉱物マニアがやっている店はそんなものです。

今日の写真のような雲母の六角版状の結晶の集合体は「石の華」的な鉱物結晶の象徴のような気がしております。
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