先日の仕入れ品の中に初めて見る奇妙な水晶がありました。
上の写真がそれです。
これはブラジル産の煙水晶のポイントですが、頭の錐面部分に欠けがあったりして、あまり面白くないものです。
ところが、この水晶には非常に面白い魅力があって、迷わずゲットしてきました。
その魅力とは、柱面に表れている奇妙な縦筋です。
これはいったい何なのでしょうか?
その縦筋は2本あって、それらは一つの柱面をまたいで表れています。その筋は何となくフラクタルなコッホ曲線のようにも見えます。それも、段差としてハッキリ、クッキリ見え、その厚みは1mm以上あります。
これまで、段差のある横筋の条線のあるものなら見たことがありましたが、今回のような縦筋はこれまで見た記憶がありません。
それにしてもこの奇妙な縦筋は何なのでしょうか?
もしかすると特殊なブラジル式双晶?!
わかりません。
今日は「辰砂2」です。過去に「辰砂」(2011.12.27)というタイトルで一度書いておりました。
数日前、妙な来店者がありました。男性二人でいらっしゃったのですが、店内を見回ったあと「辰砂はありませんか?」と尋ねられました。過去には幾つかあったと思い、店内を探しましたが、既に売れてしまっていて、見つかりませんでした。すると、辰砂だけを目的にして来店したらしく、すぐに帰られました。いったい何だったのでしょうか?
「石の華」には多種多様の鉱物がありますが、厳選して仕入れていますので、同じものが複数あることがありません。在庫は流動的ですから、常にある訳ではなく、タイミングが合わなければ、探し物は見つからない事の方が多いと思われます。
ネット通販をしている訳ではないので、探し物をするよりも、リアルな現物との出会いを楽しんでもらえたなら、という意識でやっております。
さて、一昨日の定休日に、久しぶりに仕入れ出張しました。今はコロナ禍という事もあって、仕入れは、店に来てくださる問屋さんからだけとなっており、昨年からミネラルショーにも行っておりませんでした。
一昨日は、久しぶりにこちらから出向く仕入れとなり、卸問屋さんの倉庫に入り、テンションが上がってしまいました。前回に行った時も興奮したのですが、今回も同じように高揚してしまいました。
そこには、ブラジルやインド、パキスタン、中国、ベトナムなど、世界各国の天然石が所狭しと並んでおります。中には、あのボリビア産の巨大アメシストの群晶もあったりして、一瞬、その気になってしまったのですが、持参した予算との葛藤があって、今回は断念してしまいました。
今回は、予算ギリギリまで、多種多様な鉱物の仕入れをしました。これから整理をして、来週中には店頭に出したいと思っております。
で、今日の写真は、今回の仕入れの辰砂です。
上の写真は、中国 貴州省銅仁市産の辰砂です。それもアポロチョコのような並行六面体の貫入双晶でした。良品はなかなか見つからないレアものです。一個だけでしたが、しっかりゲットしました。
ミネラルショーに行くよりも、今回のような仕入れの方が、静かに独占して石選びができるので、石の店をやっている醍醐味があります。
結局は、自分好みで仕入れをしているのですが、それが何よりなのです。
数日前、ティラノサウルスに見える虎石が売れてしまった事を伝えた常連のNさんから、他に何かありませんか?と聞かれ、店内にある模様がある石を探してみました。すると、蛇紋岩の丸玉の表面に何かの動物の顔のように見える石がすぐに見つかりました。
上の写真がそれです。
Nさんはこれを見て、「獅子?もしくはライオン?」というような話になりました。
確かに、両目や鼻があり、やや右の方を向いているライオンの顔のように見えました。そして、いったんそのように見えてしまうと、たてがみのようなものも見えてしまい、リアリズム絵画を見ているような気になってしまいました。
面白い事です。石の模様は偶然に過ぎないものですが、それを見る人間側にとっては、心理現象として、そのようにしか見えなくなってしまうのです。
それは、石の楽しみ方のひとつだと思います。
そのような見立ては水石の趣のひとつですし、鉱物趣味にも、何かのように見える石を愛でる、という楽しみ方もあります。
どうも、見立ては日本文化に奥深く根付いていたようです。
今日はティラノサウルスです。
ティラノサウルスは言うまでもなく恐竜の中のスター的存在です。化石の中でも最も人気の高いもので、標本市場でも出回る事が少なく、縁遠い存在です。そんなティラノサウルスの横顔のように見える石がありました。
上の写真は水石の世界では有名な瀬田の虎石です。どうでしょうか?
石の中心部の少し右上の方に目のように見える部分があり、左を向いているティラノサウルスの横顔のように見えます。そのように見えると、面白い事に、虎石の模様が、鼻や口のように見え、我々がイメージするティラノサウルスの横顔のように見えてしまいます。
この虎石は、先日、写真を撮る前に売れてしまったのですが、会計の際に、お客さんの許可をもらい、写真を撮らせてもらったものです。
現在、「石の華」の店内では、一つの棚を化石コーナーにしているのですが、その棚の上に、鉄製のティラノサウルスのフィギュアを置いています。
上の写真はがそれです。
躍動感溢れるその姿はお気に入りです。これは、その昔、名古屋のナデイアパーク横の公園で行われていたクラフトマーケット会場で購入したものです。その当時は矢場公園のすぐ近くに住んでおりましたので、そのようなイベント会場を覘いてみる事が多かったと記憶しております。
クラフトマーケットでは、イッピンに出会える機会があり、私は今でも、もてなしドーム地下広場で行われるイベントを覘いてみたりしております。
数日前に、自宅のTVでYouTubeを見ていて、偶然、「Into incredible Bolivian Ametrine」を見てしまいました。
大画面で見る巨大なアメシストの晶洞の映像には感動的な驚きがありました。それは、メキシコのナイカ鉱山やスペインのプルピ晶洞の巨大セレナイトを初めて見た時の驚きに匹敵します。常識を超える巨大結晶晶洞を目の当たりにすると言葉を失います。しばし、その映像に見入ってしまいました。
先日、このブログの「照明」に出した巨大なアメシスト以上のサイズのポイントが巨大な洞窟に無数のクラスターとして張り付いておりました。その巨大ポケットは1993年に発見されたそうですが、私は、なぜか?これまでその映像を見たことがありませんでした。
YouTubeでは関連動画を見る事ができるので、その流れで「MINERAL EXPLORERS S1 Ep1 BOLIVIA」の動画も見てみると、その最後の方で、同じアメシスト晶洞の内部の映像が見れました。やはり、そこはとんでもない場所でした。
アナイ鉱山はアメトリンが採れる鉱山でもあります。
因みに「アナイ鉱山」でWeb検索してみると、2018年に日本人で初めて坑道内に入った女性のサイトに辿り着きました。今思えば、コロナ前は、そういう事ができる時代だったのです。
世界には行ってみたいところがたくさんあります。実際に行けるかはわかりませんが、今のようなコロナ禍は早く終わってほしいものです。