ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

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巨大宇宙

2019-03-29 10:45:54 | 日記・エッセイ・コラム
さて、どこから始めましょうか?

では、「石の華」が入っているポルテ金沢からにしましょう。ポルテ金沢は本町2丁目です。(北陸エリアの最高額となっている地価の話題ではありません。)本町は金沢市内にあります。金沢市は石川県内にあります。石川県は北陸にあります。北陸は日本にあります。日本はアジアの中にあります。アジアは地球の中に位置します。地球は太陽系内の惑星です。太陽系は銀河系の中にあります。その銀河系はおとめ座超銀河団(局部超銀河団)に所属しております。おとめ座超銀河団はラニアケア超銀河団の一部です。ラニアケア超銀河団は銀河フィラメントと呼ばれる宇宙最大の構造の中に組み込まれているようです。その宇宙の大規模構造は宇宙の泡構造と呼ばれるように銀河の分布が巨大な泡のような形状になっており、しかも光速より速い速度で膨張しているそうです。

現在の宇宙論の中で巨大宇宙の事を想像すると、巨大ながらも、数学の巨大数に比べれば、何となくイメージ可能な範囲にありそうです。

数学の世界の巨大数の数々はそれらを理解する事すら困難なものが多いのに対して、巨大宇宙に関しては、それなりのイメージが可能です。

ただ、宇宙論の中にはマルチバースとか多次元宇宙とか難解な宇宙論もあったりして、そう簡単に理解できない理論もあります。しかも、未知のダークマターやダークエネルギーに満ち溢れているという宇宙は知識的にもまだまだ遠い存在なのだろうと思います。

私は、そのような巨大宇宙よりも、身近な鉱物の世界をもっと知りたいと思っております。私の興味はやはり人間の手のひらサイズの鉱物結晶なのです。

美しい結晶学的な美を求めて、その根本にある数学の群論も学びたいと思う今日この頃です。
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巨大数

2019-03-22 14:19:10 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「巨大数」です。このブログでは初登場となります。

ひとつ前のブログ「π(パイ)2」では円周率πの小数点以下31兆4159億桁まで計算されたというニュースの話題を出したのですが、その後、そのような巨大数の事が気になるようになってしまいました。これまでπとか巨大素数とかを計算するにはスーパーコンピュータを使っていたと思います。それは逆にスーパーコンピュータの性能検査の指標のような意味があったように思います。今回のπの計算は単体のスーパーコンピュータのなせる業ではなく、グーグルのクラウドコンピュータ技術を駆使して達成されたところが面白いと思いました。

ところで、グーグル(Google)の名前の語源はグーゴル (googol)の綴り間違いに由来するそうで、グーゴルとは10の100乗という巨大数のひとつの事です。ちなみに1グーゴルは宇宙に存在している原子の数よりも多いそうで、それは、とてつもない巨大数の事です。

思うに、私が小学生の頃に覚えた最大の巨大数は無量大数で、それは10の68乗だったと思います。そのような巨大数は日常生活には関係の無い縁遠い存在でしたから、それほど興味がありませんでした。さらに、仏教の経典には無量大数よりも大きな数の単位が複数あり、最終的な不可説不可説転にいたっては想像することすら不可能な巨大数ですから、あまり意味のある事だとは思えませんでした。

ただ、巨大数の数学的な意味には知的好奇心を刺激する魅力があると思います。例えば、グーゴルプレックス (googolplex) という巨大数は、10のグーゴル乗になり、「全宇宙の物質全てをインクに変えても10進数で表記できないほど大きい」というたとえすら小さすぎて不適切だそうです。

巨大数はチョッと調べただけでも面白い話題が豊富にありました。・・・。そのような巨大数も無限に比べると比較にならないほど小さ過ぎるのです。

そう思うと、我々の日常は本当に狭い範囲の数の世界の中で生きているという事だったのです。それは、鉱物の世界でも同じです。

ただ、考え方を変えてみると、狭い範囲の世界で鉱物を愛でている事自体は奇跡的な事なのだろうとも言えます。それらは人間原理の中での狭い範囲の現象だったのです。

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π(パイ)2

2019-03-15 14:16:21 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「π(パイ)2」です。(ちょうど5年前に「π(パイ)」2014.03.14というタイトルで一度書いておりました。)

昨日から北陸新幹線が5年目に入ったそうです。それから、確か本日が「石の華」が入っているポルテ金沢のビルの25年目の開業記念日だったはずです。

世の中、色々、動いております。色々ある今日のニュースの中で、チョッと気になったニュースが「円周率計算で世界記録=31.4兆桁-米グーグル」というニュースでした。それは円周率π(3.14159・・・)を少数点以下約31兆4159億桁まで計算し、世界記録を更新した、というニュースです。それにはグーグルのクラウドコンピュータ技術を駆使して達成したそうで、170テラバイト(テラは1兆)のデータが必要で約111日かかったそうです。ちなみに、これまでの世界記録は2016年の約22兆4000億桁だったそうで、コンピュータ技術の進歩が感じられるニュースだったと思います。

それをπにちなんで31兆4159億桁まで計算し、昨日3月14日に発表するという心憎いニュースだと思いました。

その数字は公表し、出来るならば、最大素数のように印刷物にして欲しいものです。ヒマな私はその数字の中の一部に小町数の並びを探したいと思っております。

円周率は無理数なので、数の並びは果てしなく続きます。最大素数と同じように現在の世界記録はいつか破られる運命にあります。そんな空しい数の並びの中にも必ず小町数のような美しい並びがあるはずです。そのような数の中の美を探してみるのも何となく鉱物趣味と相通じるところがあるような気がしております。
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飛行機雲とエメラルド

2019-03-07 13:37:02 | 日記・エッセイ・コラム
昨日は定休日で、何も予定がなかった事もあって、朝一で、近所のヘアーサロンで散髪をしました。いつもはご主人にお願いしているのですが、昨日は既に先客がいた事もあって、先に奥さんに顔剃りをしてもらいました。その際の会話で、奥さんが撮影したFacebookで見たある写真の話題を出しました。その写真は飛行機雲の写真です。



上の写真がそれです。一昨日の夕暮れ時のビルの向こう側にある太陽から幾つかの放射状に延びる飛行機雲が写っています。それは偶然の一瞬だったようで、すぐに消えてなくなったそうです。そのような唯一無二の瞬間写真は私好みの写真で、その写真は私の目に留まりました。

実は、その写真が印象的だったのには訳があります。



上の写真は自宅の玄関に置いてある中国産のエメラルドです。母岩に張り付いている放射状のエメラルドの結晶が印象的です。

どうでしょうか?

私は毎日、このエメラルドを見ているせいか、先の飛行機雲の写真に似ているような気がしてしまったのです。

私は基本的に放射状の形が好きなのですが、飛行機雲とエメラルドが似ているところが面白いと思いました。

そういえば、岩石や石の事を雲根とも言います。何となく、納得してしまいました。

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謎の痕跡

2019-03-01 10:31:30 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「謎の痕跡」です。まずは、今日の写真です。







これは中国産のテクタイトです。「謎の痕跡」とはこのテクタイトに付いていた傷跡の事です。テクタイトとは隕石衝突によって作られる天然ガラスの事で、高速で衝突した巨大な隕石のエネルギーで蒸発気化した地表の石や砂などが、上空で急冷して固まったものだと考えられています。その形状は球状や滴状のものが多いのですが、このテクタイトは珍しい板状のものです。そして、その表面には無数の丸いくぼみがあるのですが、その一角に雪に結晶を想わせるような六条(八条?)の傷跡があります。

これは何でしょうか?

毎日、鉱物を見ていると、無意識的に、その無秩序の中にある鉱物特有の秩序に反応してしまうのですが、今回のこの謎の痕跡の正体は何なのでしょうか?もしかすると、それは単なる偶然のものなのかもしれません。

実は、この謎の痕跡を見つけたのは私ではなく、常連客のDさんでした。私はDさんの指摘で、その痕跡を面白いと思ってしまいました。

そもそも、これはテクタイトです。鉱物の結晶ではありません。そのようなガラスの中にある秩序だった模様とは何なのでしょうか!!

そういえば、テクタイトの中には他にも興味深い形状を成すものがあります。





上の写真も中国産のテクタイトなのですが、全体が球状になっていて、その片方に半球状の窪んだ穴の痕跡があります。これは何を物語っているのでしょうか?偶然にしては不思議なもので、そこには何らかの必然があったような気がします。

テクタイトはモルダバイトやリビアングラスと比べると比較的安価に流通しております。それは大量にあるからで、中国から東南アジア一帯に点在し、それほど珍しいものではないからなのですが、それらの中には、形状的に面白いものがあるのも事実です。それは単なる黒い天然ガラスではないのです。

それから、もうひとつ面白い事に、それらの成因となる隕石クレーターがまだ特定されていないそうです。そういう意味でも、大小「謎の痕跡」の自乗的面白さがあり、一つで二度美味しい石だと思います。


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