白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

本日の中継対局

2017年02月20日 20時41分53秒 | 幽玄の間
皆様こんばんは。
本日は2016年グランドチャンピオン戦の2回戦4局、3回戦2局が行われました。
週刊碁に私のコメントが載る予定です。
宜しければお買い求めください。

さて、本日は実験的に次の一手クイズを出題してみます。
プロが次にどこへ打ったかを当ててみてください。
解答は幽玄の間での中継をご覧ください。

我々プロ、もしくはプロを目指す人の勉強法として、次の一手を予想しながら棋譜並べをするというものがあります。
自分の頭を使うので、漫然と手順を追うより身になりやすいのです。

これは勉強に限らず、プロの碁を楽しむためにも有効だと思います。
外れたとしても失うものは無く、当たれば自分はプロ並みと喜んで頂けば良いのです(笑)。



1図(山下-呉戦)
グランドチャンピオン戦2回戦、呉柏毅ゆうちょ杯(黒)と山下敬吾九段の対局です。

まだ優劣は見えにくい局面ですが、ここから一気に白がペースを握ります。
山下九段はどこから仕掛けたでしょうか?





2図(河野-結城戦)
グランドチャンピオン戦2回戦、河野臨阿含・桐山杯(黒)と結城聡関西棋院第一位の対局です。
白△と目一杯に下辺を囲いました。
黒としては、このまま地にされてはたまりません。
河野九段はどこから手を付けたでしょうか?





3図(藤沢-高尾戦)
グランドチャンピオン戦2回戦、藤沢里菜女流本因坊(黒)と高尾紳路名人の対局です。
白△と飛ばれて、左下の黒が苦しい状況です。
どう打開したでしょうか?

この碁は高尾名人にうっかりミスがあり、藤沢女流本因坊が金星を挙げました。
藤沢女流本因坊の粘りが、高尾名人のミスを呼んだかもしれません。





4図(大西-張戦)
グランドチャンピオン戦2回戦、大西竜平新人王(黒)と張栩NHK杯の対局です。
白△とハネた所で、意表を衝く一手が飛び出しました。
大西新人王はどこに打ったでしょうか?

大西新人王も、張栩九段を破る金星を挙げました。
最近の若手の活躍は、目を見張るものがありますね。



5図(藤沢-河野戦)
グランドチャンピオン戦3回戦、藤沢里菜女流本因坊(黒)と河野臨阿含・桐山杯の対局です。
黒△の強手に対し、白はどう対応したでしょうか?





6図(大西-山下戦)
グランドチャンピオン戦3回戦、大西竜平新人王(黒)と山下敬吾九段の対局です。
黒△と深々と侵入して来ましたが、ここで白に凄い手が出ました。
「丈和の再来」などと呼ばれる山下九段ですが、次の一手は江戸時代の名人、本因坊丈和を想起させました。





7図(原-竹内戦)
本日はもう1局中継対局がありました。
新人王戦本戦、原正和二段(黒)と竹内康祐三段の対局です。
黒の逃せない一手はどこでしょうか?


明日から、農心杯第3ラウンドが始まります。
日本の最終兵器井山裕太九段が登場、まずは韓国の朴廷桓九段と対局します!
幽玄の間で中継されますので、ぜひご覧ください。
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