白石勇一の囲碁日記

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Master対棋士 第20局

2017年02月21日 23時59分59秒 | Master対棋士シリーズ(完結)
皆様こんばんは。
農心杯は、井山裕太九段残念でした。
序盤で悪い流れになってしまった気がします。
これで朴廷桓九段とは2勝2敗、やはり強敵ですね。

本日はおかげ杯の予選も中継されていました。
その中で注目の1局と言えば、やはり伊田篤史八段大西竜平二段の対局です。
大西二段が奔放な打ち回しで、見事伊田八段を撃破しました。
ぜひ幽玄の間でご覧ください。

さて、本日はMasterと朴廷桓九段の対局をご紹介します。
朴九段は韓国ナンバーワン棋士ですが、AIにも強いと見られているのでしょう。
Masterとの全60局中4局も打っており、これが1局目です。



1図(実戦)
Masterの黒番です。
白1、3は近年プロの間で流行している打ち方ですが、次に黒Aと打つ事が殆どでした。





2図(実戦)
しかし、実戦は右上に拘らず、黒1、3と足早に展開しました。
右上の形で手抜きする打ち方は時々試みられていましたし、黒1も突飛な手ではありません。
(黒1では他にAやBと打った人もいます)

それにしても、いかにもAIらしい打ち方という印象です。
全体の配置のバランスを重視しているのです。





3図(実戦)
下辺の黒模様を広げるにあたって、黒2、4の打ち方がまた独特です。
黒Aからの出切りが成立する訳でもないので、一般的なプロの感覚からすれば、足が遅い印象を受けてしまいます。
しかし黒△との連絡がしっかりしており、手厚い打ち方という面があるのです。
Masterの碁は足早なのか手厚いのか、よく分かりません。

白5とぼんやり消したのは、バランスを重視する朴九段らしい感覚で・・・。





4図(変化図)
黒1と受けてくれれば、白2あたりに引き上げて十分という判断でしょう。
黒の構えが低くなり、大きな地ができそうにありません。





5図(変化図)
黒1とボウシして攻めるような手は十分考えられます。
しかし、自分の模様に追い込んでしまう感もあり、あまり気分が良くないかもしれません。





6図(実戦)
実戦は黒1、3と、右辺一帯の黒模様を広げながらの攻めでした。
いかにも良さそうな手ですね。
こののびのびとした感じ、武宮正樹九段を思わせます。
黒7までと、白を閉じ込める形になっては好調でしょう。
この後際どい戦いになりますが、Masterに隙はありませんでした。
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