忘備録の泉

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マズロー深解釈②

2019-07-06 13:46:07 | Library
5段階の三角形モデルを6段階としたZimbardの階層図もよく目にする。

6層目に自己超越を加えた階層図をもとに、彼は次のような説明を加えた。
「マズローは、個人が、身体的あるいは心的平衡の回復を求める欠乏動機と、個人が今までにしてきたことや過去にそうであったことよりもさらに先へ進むことを求める成長動機に区別した。・・・・
・・・人間の生来的欲求は優先性の階層に従って配列されている。
一つの水準が充足されると次の水準が優越する。
このようにして、飢えや渇きのような生理的欲求が充足されると、次の水準である安全欲求の充足が求められる。
これから後は順次、愛情と所属の欲求、尊重への欲求、自己実現への欲求と続く。
欲求の階層の頂点は、第6段階の超越である。
マズローは自己実現を超え同一性を追求し、個人の人間性さえも超越する究極の人間欲求を表すものとして、この最高水準を付け加えた」

マズローは晩年、人間には、自己実現の欲求を越えた「自己超越の欲求」があることをはっきりと認めるようになった。
自己超越の欲求とは、自己を超え、もっと包括的なものを求める欲求である。
マズローによると、人間の本性は本来、自己超越的である。
健康で心の満たされた人びとは、自己実現を追及するだけでなく、さらに自然と自分自身を超えたものを求める。
そして、他の多くの人々のために尽くしたり、より大きなものと一体になりたいと願う。
それは悟り、宇宙との一体感、宇宙的な真理や永遠なるもの、社会の進化や人類の幸福などの、より高い目標である。

自己を超え出て、より大きなものと一体になりたいという超越的衝動は、安全や評価を求める欲求と同様に基本的な欲求であり、人間の本性の一部分である。
つまり、人の心には、誰しも自己実現と自己超越の欲求が潜在しているのである。
自己超越の欲求は、自己実現の欲求より、さらに高い段階の欲求である。
これまでの優れた宗教家はどれも、人々にこの内なる欲求に気づかせ、人々を精神的向上に導こうとしたといえよう。
この欲求が一見してそれほど普遍的に見えないのは、ごく少数の人間しか、その超越点に到達できないためである。
(つづく)


コピーの学校
父親に
似ていることを
嫌がっていた
自分が、

息子が自分に
似ていることを
喜んでいる。



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